全員参加のハイブリッド合宿「.camp」を開催!(後編)
1、はじめに
dotDは2021年10月に全社員参加の合宿を、オンライン・オフライン混合のハイブリッド形式で行いました。
合宿実施の背景や設計プロセス、コンテンツについて紹介した前編に続き、今回の後編では、当日の様子や実施結果について紹介できればと思います。
👩🏫こんな人に読んでもらいたい👨🏫
・withコロナ時代にチームビルディングに悩む経営者・マネージャー
・コロナ禍で新しい合宿方法を模索している企業の担当者
・自社の事業アイデア創出力を高めたいと考えている方
・経営層・メンバー層との距離を縮めたいと考えている方
・前編を読んで、.campが実際どうだったのか気になっている方
👆まだ読んでいない方は、ぜひ前編から読んでみてください。
2、.campの結果・経営的な意味合い
前編から読んでくださった方の多くが「で、結局ハイブリッド合宿って有効なの?」という疑問を持って読んでくださっていると思うので、まずはその点からお話ししようと思います。
以下のような目的・ゴールを設定して企画・実施した.camp。
結果はどうだったかというと...
控えめに言って大成功でした🎉🎉🎉
後日行ったアンケートでは、参加者の96%が「部門/プロジェクトの枠を超えて『幅広・良好な人間関係』を作ることができた」、93%が「.campをまたやりたい」と回答しています。中には「楽しすぎて、終了直後に.campロスになった」という参加者も。
ハイブリッド型の合宿形式について「想像をはるかに超えて楽しかった」「意外と会社全体の一体感も出てうまく機能していた」「コロナが収束してもこの形式で良いのでは」など、ポジティブなコメントが多く集まりました。コロナ収束後の開催形式についても、ハイブリッド方式を支持する声とオフライン開催を支持する声が拮抗する結果になりました。一般的に合宿と言えば全員が一か所に集まりF2Fで開催することが当たり前であることを考えると、非常に興味深い結果です。
コンテンツや進行の良し悪しを除いて考えると、勝因は、各チーム平均5人が一つのロケーションに集まって、共通のテーマ(新規事業案やマスコットキャラクター)についてまとまった時間で議論することで、従来の大人数の合宿では得られない、適度な「共同作業感」が得られたことだったと考えています。
今回の結果を受けて、dotDでは今後も年1回程度のペースで.campを開催していくことになりそうです。次回を今回同様のハイブリッド開催とするか、比較のためにあえてオフライン開催とするかは未定ですが、有力なオプションとしてハイブリッド開催という手段を手に入れることができました!
もちろん改善点もあります。
最大の反省としては、シンプルにコンテンツを盛り込みすぎてしまいました。まだまだ元気いっぱいな1日目はほとんどの参加者が特に気にならなかったようですが、疲労困憊の2日目は「ランチ時間くらいは休憩させてほしい」という意見が多数出ました(参加者の皆さん、ごめんなさい🙇♂️)。
問題がシンプルな分、対策もシンプルに考えています。
今回のアジェンダ(詳細は前編または次章参照)を大きく分類すると、
⓪アイスブレーク・懇親
①新規事業アイデアソンとピッチコンテスト
②経営者メッセージ
③リフレクション・相互フィードバック
に分かれるのですが、次回の.campは⓪①にフォーカスし、②や③については別の機会を作って、それぞれ継続していきたいと考えています。
幅広・良好な人間関係の構築という目的は十分に達されましたし、新規事業アイデアソンの結果として、すでに事業化に向けて動き始めているチームもあります。参加者それぞれにおいても色々な学びがあったようです。運営上の改善点はあれど、総じて言えば、dotDが新たなステージに向かってスタートを切るための出発点ともいえる機会を創出することができたと考えています。
3、当日の様子・各コンテンツの盛り上がり
ここからは、さらに突っ込んで.campのことを知りたいという物好きな方のために、アジェンダごとに当日の様子をレポートします📸
(長いので、気になるところだけ読んでもらればと思います🙇♀️)
当日は天候にも恵まれ、無事時間通りにスタートすることができました。
参加者は横浜、湘南・鎌倉、六本木、神田、そしてオンラインと、それぞれのロケーションから参加しました。
オープニング(1日目)
CEO小野田からの開式挨拶、企画長の山中からのガイダンスで、改めて2日間の目的やスケジュールをおさらいし、ベクトル合わせを行いました。
その後、元高校球児の若手社員・遠藤プレゼンツで、お目覚めの体操と瞑想を行いました。横浜の海辺のロケーションから、皆がくすっと笑えて楽しい演出をしてもらい、幸先の良いスタートを切りました。
👆横浜の海辺でコンテンツを進行する遠藤と湘南でしっかり瞑想する山口
お絵描き選手権
.camp用の急造チーム(中にはリアルでは初対面という関係性もちらほら)が楽しみながら一つになるための仕掛けとして、テーマに沿ってチームで協力してイラストを制作し、投票で優秀賞を決める企画です。
当日発表されたテーマは「dotDのマスコットキャラクターを作ろう!」。
進め方はチームに委ねられており、それぞれが描いて、その後一つの案に絞ったチームもあれば、最初にキャラクターを構成する要素や特徴をリストアップして、皆で一つのキャラクターを作り上げていくチームもありました。即席チームなのに、さっそくチームの色が出て面白かったです。
👆張り切って議論をリードする中村
「楽しみながらdotDについて考える良い機会になった」
「チームでワイワイ楽しく取り組めた」
楽しみながらカジュアルに議論し、チームの一体感が高まりました。
おまけとして、小野田の思いつきで「.campの思い出に、一番ダサいイラストをTシャツにしよう!」ということに。dotDちゃんという芸術性の高い(狂気すら感じられる)作品がTシャツ化されることに決まりました。
👆田中画伯による「dotDちゃん」
しくじり先生
CEO小野田とCOO古澤が、zoom越しに、dotD創業からこれまでの失敗経験を語るコンテンツです。スタートアップならではの試行錯誤の中で起こった事件から、飲み会での笑い話まで、様々なしくじりが披露されました。
昼食をとりながら視聴できるカジュアルなコンテンツで、聞き手もチャットでツッコミを入れるなどとても盛り上がりました。
「dotDや、小野田さんと古澤さんの歴史を少しでも知ることができて、一緒の環境にいる事を再確認できたような感覚だった」
「二人をより身近な存在に感じることができた」
dotDでは普段からCEO、COOとの距離は比較的近いのですが、経営と社員の距離がより一層近づいたようです。
新規事業アイデアソン
dotDは”事業創造ファーム”です。しかしながら、全ての社員に事業創造経験があるわけではありません。新規事業アイデアソンは、全員が事業創造の一部を擬似的に体験し、学びや成長に繋げることを目的に企画されたもので、今回の合宿のメインコンテンツです。
小野田の決める『やってみなはれ賞』に選ばれたアイデアは、事業化調査に進む権利を得られることもあり、どのチームも気合十分です。合宿前から各々の課題意識や事業計画についてディスカッションを重ねてきたチームもありました。
👆楽しそうな「美女と美男子」チーム
「新規事業アイデア創出までのプロセスの経験を積めたのがよかった」
「ゼロベースでチームで課題感から事業アイデアを検討する活動は新鮮で面白かった」
「他のメンバーのパーソナルアジェンダを知ることも楽しめた」
限られた時間の中で難しい部分も多くありましたが、参加者にとっては良い経験になったようです。
dotDでは事業創造にあたって、個人が社会に対して抱く問題意識や人生を通して実現したいこと(=パーソナルアジェンダ)を大事にしており、dotDの自社事業はすべて社員のパーソナルアジェンダから生まれています。今回のアイデアソンの狙いには、参加者のパーソナルアジェンダの再確認と自己開示も含まれていました。全員が自分のパーソナルアジェンダを持ち寄り、開示し合うことで、入社当初抱いていた志に立ち返ることができ、社員同士の相互理解も進みました。
dotDをこうしたいんじゃ
しくじり先生でおもしろエピソードを披露したCEO小野田とCOO古澤が、今度はビジョンや秘めたる想いをzoom越しに熱く語りました。
dotDはまだ30人ほどの組織ですが、それでも経営陣の考えや方向性について直接聞く機会は少なくなってきます。今回のように改めて二人から話してもらうことは会社の全員が同じ方向を向いていく上で重要と考えました。
👆真剣には見えない表情で真剣に語る小野田
「普段聞けないけど気になっていたことが聞けた」
「人間的想いを聞くことができて、腹を割って話すような感覚で自分の中に落とし込むことができた」
話を聞いた社員からはこのような反響がありました。方向性や想いは会社の成長とともに変化するものなので、こうした機会は今後も定期的に開催していこうと思います。
チームディナー
1日目の18時以降の過ごし方は各チームの自由としていましたが、オフライン開催の全チームが懇親会を実施したようです。レンタルルームや一軒家を借り、外食せずにそこで懇親会を実施したチームもありました。
普段プロジェクトや職種を超えてゆっくり語り合う機会も少ないので、相互理解を深める有意義な時間となりました(何だかんだ言って、食事は人間関係を作る上で強力な手段だということも再確認できました)。
👆肉を食らう「dotC」チーム
オープニング(2日目)
2日目の朝は、元商社マン・清水がお目覚め体操を行いました。この日のために衣装まで用意して、皆を楽しませてくれました!(本人の名誉のために写真は割愛します)
丸一日の議論と夜遅くまで続いた懇親会のせいでぐったりした参加者も多かったですが、おかげでスッキリと2日目を迎えられました。
dotD占い/リフレクションについての講義
dotD内で定期的に実施しているナレッジシェア企画.chipsの特別編を、ランチタイムに開催しました。
まず人事兼占い師の桐田がdotDと社員の未来を占ってくれました。
タロットカード占いを見ること自体が少ないので皆、興味津々です。鋭いアドバイスのオンパレードで、大いに盛り上がりました。
👆タロットカードと真剣に向き合う占い師・桐田
次にAPAC CEOの佐々木に、リフレクションをテーマとした非常にためになる講義をしてもらいました。合宿の最後にお互いにフィードバックする機会があり、すぐに役立てることができました。
事業アイデアピッチコンテスト
いよいよ今回の合宿の集大成。2日間の議論の結果を各チームがピッチします。全社員が審査員となって、シンプルに「一緒にやりたい」ものに投票して、票数を競いました。
各チームが内容・発表両面でよく練られたピッチを行い、聞いているだけでも楽しく、学びの多い時間となりました。
投票ではどのチームも一定の支持を集めて票が割れてしまうほどの接戦に。決選投票にまでもつれましたが、エイジテックについて発表したオンラインチームが接戦を制し、見事優勝となりました。
そして、『やってみなはれ賞』は、まさかの全チームに!
ピッチだけでアイデアの良し悪しを正しくジャッジすることは不可能なこと、アイデア創出後の検証活動を通じて学ぶことも多くあることを踏まえての判断だったようです。
合宿後、いくつものチームが早々に事業化調査に入っています。dotDとしては新規事業の種を確保するとともに、社員が新たな成長機会を得るという、一石二鳥な展開となりました。
振り返り
miroにKPTのフレームワーク用意して、各チームで2日間の共同作業を振り返る時間を設けました。やりっぱなしにせず、振り返るのは大切ですね。振り返る中で、チームとしての良かった点・改善点だけでなく、運営として次につながる改善案も発見することができました。miro上で他のチームのKPTも見ることができ、学びがあり面白かったと好評でした。
リフレクション
最後のコンテンツとして、入社してからこれまでを内省する時間を設けました。まずmiro上で、自分以外のメンバーへの日頃の思いをフィードバックを行い、次に自分に集まったフィードバックを確認して内省するという流れです。
普段一緒に仕事をしていても、なかなかメンバーからフィードバックをもらう機会はありません。せっかくの機会ということで、日頃の感謝から「もっとこうしたら良くなるよ」といったものまで、率直な相互フィードバックが相互に行われました。合宿の一体感や達成感からか、ほとんどがポジティブな(感動的な)コメントで埋め尽くされることにはなりましたが。
「みんなからのコメントが嬉しかった」
「改めてメンバー全員について考えられたし、自分についても気づきがあった」
「楽しすぎて終了直後.Campロスになり、気づいたら全員のリフレクションまた見ながらビール飲んでました」
参加者はこの機会を楽しみ、そして学びにつなげてくれたようです。
4、終わりに
前編・後編にわたり.campを紹介させていただきましたが、dotDの試みがここまで読んでくださった方々にとって何かしら参考になれば幸いです。
また、今回の取り組みを通して、dotDという会社の性格や雰囲気が少しでも伝わればと思います。
dotDでは一緒に事業創造に取り組む仲間を募集しています。
和気藹々とした雰囲気のdotDで事業創造に挑戦したい方はぜひお問い合わせください!