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緋田美琴W.I.N.Gを読んで

緋田美琴W.I.N.G編を読んだ。
美琴のアイドル人生、ハードモード過ぎませんか?アイドルの才能とは一体なんなのか?

とりあえず緋田美琴はたしかに素晴らしい才能を持っている。にもかかわらずアイドル活動がうまくいかないのはなぜか。私なりの考えをまとめてみた。

美琴の才能

振り付けができるくらいダンスに精通しているところと日々の鍛錬を欠かさないストイックさは誰もが認める彼女の才能だろう。また、上京してから10年、ずっとアイドルを目指して練習し続けるのは並大抵のメンタルではない

練習量が異常と言われているのも見たことあるが、あのBLACKPINKさんも練習生時代は1日14時間練習していたらしいし、集中して長時間練習できるのは長所ではあっても短所にはならないと思う。

また彼女の謙虚な性格も特筆すべき点だろう。

自分の実力や地位に慢心せず、周りの良いところを見ていつも感謝の気持ちを持つ。なかなかできるものではない。
あのTWICEの所属するJYPエンターテインメントの三原則、「真実・誠実・謙虚」を全て満たしているアイドルなのである。

そして彼女の中には確固たるアイドル像がある。

パフォーマンスで人を感動させたい。そのためには卓越したスキルが必要だしそれにはひたすら練習あるのみだろう。目的に合った正しい努力をしていてえらい👏

問題点

その努力に見合った結果が出ているかというと残念ながらそうではない。W.I.N.G編を読んで次のような問題点がわかってきた。

まず事務所選び
以前所属していた事務所で一度デビューしたもののうまく行かずユニット解散して退所している。
解散の詳しい経緯は不明だが、ルカのソロ活動に力を入れてユニットでの活動ができなくなったのではないかと予想している。
デビュー後にまともに活動させず放置する事務所…現実でもあるある。美琴がそうかはまだ確定ではないが。
283はどうかというとここも正直そんな合ってないと思う。

せっかくの高い向上心を活かせていない。今の美琴に必要なのは練習の量よりも質なのだと思う。

そして何よりも深刻なのは、シャニマス世界にはK-popが存在しないことだ。

高度なパフォーマンスが求められるK-popの価値観がないのだから、美琴のようなアイドルが評価される場所自体がないのかもしれない。
同じ「アイドル」という職業でも場所が違えばその性質は大きく異なる。

これと同じような言葉を聞いたことがある。日韓のアイドルがデビューを競ったサバイバルオーディション番組『PRODUCE 48』で、とある参加者がこう言っていた。

「私たちってさ、踊りとか歌見せるってより楽しい〜っていうのを見せる方がさ、仕事だよね」
「そういうエンターテイメントですっていうことを強調していくしかないよね」

「踊れなくても歌えなくても人気がある人はあるしさ」
「違うよもう、文化が」

番組序盤、芸歴の長い日本のアイドルたちがデビュー前の練習生たちを見てプライドがバキバキに折れてしまう様はキツかった。

もしかしたら緋田美琴は逆PRODUCE 48をやらされているのかもしれない。しかも48グループはホームに帰ればたくさんのファンがいるスーパーグループだが緋田美琴にホームは存在しない

ちなみにプデュ48にはアイドルマスター.KRにも出演していたイ・カウンちゃんが出ている。カウンはAFTER SCHOOLというグループでデビュー済みだったが、スピンオフユニットやソロ活動でヒットしたメンバーがいたためか事務所に放置され、最後のチャンスとプデュ48に参加した。デビューしたのにずっと家にいるのは辛かったと語る彼女の姿は美琴と重なる。

また、プデュ48では最初酷評された子でも適切なトレーニングを受けどんどんと実力を伸ばしていくところが印象的だったが、美琴の場合はどうだろうか。

重視されないにしても48の子にはプロとしてパフォーマンスを続けてきた経験がある。そういった下地のない美琴はそう簡単にはいかないだろう。

どう乗り越えていくのか

シャニソンのコミュとenzaのイベコミュは少し読んでいるので、七草にちかとの出会いが彼女を救ってくれるのかもと薄っすら感じてはいる。お互いのいいところを学んで成長するのかな。

考えてみればK-popにだって「なりたかったもの」と「実際になったもの」が違うアイドルはいる。コメディアンになるはずだったのにアイドルデビューしたり、プロデューサーとして入社したつもりが激しいダンスをやらされたり。
RM(BTSのリーダー)が「その場所に馴染めない異邦人」という自身の経験をソロアルバム『Right Place, Wrong Person』で作品に昇華したように、美琴も困難な道のりをアイドルとして表現できるといいなあと思っている。

歌って欲しいK-POP

最後に歌って欲しい曲を紹介して終わりたい。

サバイバルオーディション番組『I-LAND』のシグナルソング『Into the I-LAND』だ。
アイドルを目指して頑張る練習生たちのために作られた歌。これを美琴に歌われたら私は泣いてしまうと思う。

押し出されてたどりついた
長い間探し続けた夢の扉の前に

わたしの中の小さな歌が
この小さな歌がわたしをここまで導いたの

寂しくても誰にも頼れなくて
苦しくても立ちどまれなくて
ただ耐え続けてきた時間の意味に

今やっとあなたに出会って
手を握ってその意味に気付いたの

そうだね 怖いよ 怖いけど
力強く駆けていこうよ

これはチャンス
無数に刻まれたこれまでの足跡がわかる

友達になって一緒に歩いてよ
人生を懸けて走ろうよ

手を握って約束して
人生を懸けて走ろう

未来の扉が開かれて約束のあの日が見える
あなたとわたし
わたしたちは飛べるんだ

あなたとは違うわたし
わたしとは違うあなた
一緒に人生を懸けて走ろうよ

あなたとわたしの夢のI-LAND
心のために人生のために走ろう

寂しくても誰にも頼れなくて
苦しくても立ちどまれなくて
わたしにとって地球は無人島のようだった

でも今はあなたが隣にいる
わたしの隣で一緒に走ってる

「あなた」がプロデューサーを指しててもにちかを指しててもエモい。

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