『なにはともあれ。』終演に際し、考えていることを垂れ流す

12月23日に、ジョイントコンサート『なにはともあれ。』が開催された。


「合唱団 標」と「アンサンブル ひろひろ」のジョイントコンサートであった。僕は今回の演奏会で唯一の兼団者であり、周りには知ってる人しかいないのに「はじめまして!」とあいさつを交わしている図が新鮮だった。

演奏会前後で疲労は感じなかったが、家に帰って風呂に入った際に洗顔フォームを髪の毛に付けたのに気づき、「もしかしたら疲れているのかもしれない」と思った。

せっかくたくさん歌った本番だったので、今回のジョイコンに際しての感想と、ついでに2025年からの合唱との関わりについて記しておこうと思う。
いつも以上の散文になるであろうが、年末はこういうnoteを書いても許されるはずだ。








曲数としては人生最多の機会となった

僕が今年合唱と触れ合う中で、最も大きいイベントになる予定であり、実際大きいものとなったイベントが今回のジョイコンである。
振り返ってみると、アンコールも含めて計23曲(うち曲集1つ、5曲としてカウント)歌う1日となった。歌いすぎかもしれない。

この曲数は他の団員に言われて初めて意識したものであった。自分がそんなに多くの曲を歌う意識がなかった。

というのも、今回の演奏会は全部で5ステージ構成となっており、各ステージで歌う曲は3~5曲ほどなので、なんとなくそんなに曲数が多くないように感じていたのである。


前にnoteで書いた通り、僕は大学生の時にコールクライネスに所属していたのだが、クライネスではいわゆる「移動ド」を使った階名唱を徹底している。理由はいくつかあるのだがここでは割愛する。

その時に培った移動ド力のおかげで。簡単な和声に則った曲であれば「とりあえず歌う」くらいは出来るようになったというのも、曲数を苦に感じていなかった理由であろう。芸は身を助ける。この表現が正しいかはわからないが。


標のステージでは、普段より考えることを減らして歌うのを心掛けた。

標はコンセプトとして「平易な曲を歌いこむ」ことを軸に置いているので、そもそも音やリズムが難しいといった悩みを抱えることが少ない。
そもそも僕は合唱を始めてからリズムが難しくて悩んだことがないので、もしかしたら標で扱う曲にも難しいリズムがあるのかもしれないが、そんなものは知らない。年末にはこういう主観的な感想を堂々と書いても許される。

普段の練習では、難解でない音やリズムに頭を使わなくて良い分シラブルやハーモニーについて考えまくりながら歌っているのだが、本番ではそういうのは頭の片隅にとどめておいて、音の赴くままに歌ってみたくなった。さながらFFVのバッツである。

結果として、どの曲も楽しんで歌うことが出来た。やはり本番は楽しい。



ひろひろのステージは、個人的な部分で悩みが多かった。

まず三善晃。彼の曲は和声に則る部分もあるものの、突然イカれた転調を挟んだり臨時記号をモリモリ使ってみたりと通常の階名から逸脱した部分が多く、僕のような絶対音感に乏しい人間を破壊しようとしてくる。
理解するまでにめちゃくちゃな時間が必要になるうえ、他パートとの兼ね合いも複雑なので頭を悩ませていた。

続いてルネサンスポリフォニー。僕は今回テノールを歌ったのだが、テノールを歌うには高い声が出ないのが非常に悩ましい。また、ルネサンスの曲を歌うのに必要なヘクサコルド力やネウマへの理解が自分に醸成されているとも言い難く、音の性格を掴み切れない部分も多い。

そしてパート内での声の性格。ひろひろのテノールは揃いも揃って柔らかい魅力的な声の持ち主で、自分とは声の性格が異なると感じることが多い。そのため、違和感のないハーモニーを届けるためにどう声を揃えたらいいかめちゃくちゃ苦心している。

こんな感じで色々悩みながら本番を迎えたが、個人的には満足のいく演奏ができた。なんなら、本番の演奏がいちばん三善の出したい音が全体で出ていたと思う。ハーモニーの色が見えた時間が多かった。



合同曲の『あさきよめ』に関してはもはや自分がなにか言うまでもない。

詞が良い

曲が良い

それだけ。
強いて言うのであれば、この曲集は「苦しみ続けながらも前を向こうとする人生を受容し肯定する室生犀星氏の詞」を藤嶋美穂氏が素直な音として感情を表出させた名曲集だろうということだ。この曲集はとても流行してほしい。それだけのメッセージが込められている。



こんな形で、『なにはともあれ。』と2024年の自分の合唱は終わりを迎えた。キャパの少ない自分でも合唱を楽しめるコミュニティが存在することに感謝するばかりである。









2025年の合唱

さて、最初に載せた標のツイートに書いてある通り、「標は来年から新体制で始動予定」である。

詳細は省くが、来年からは自分が標の代表として活動していくことになる。

不安がないわけではない。というか不安まみれだ。仕事の関係上コンスタントに練習に出ることのできないであろう自分が代表でいいのかよというのが一番大きいが、運営経験ぜんぜんないけど大丈夫なんかとか、みんなは納得しているのかとか、考え出したらきりがない。

ただ、これは自分にとって大きなチャンスだと思う。まだ30歳にもなっていない若造が経験値を得て成長する機会として、団員と協力して標をより良い空間にしていきたいと思う。


ひろひろへの参加頻度は落ちてしまうかもしれない。既にこれ以上落ちること出来るんかというくらい参加出来てはいないのだが、本番の機会には行けるように努力していきたい。春こん行けないかも…笑



以上、誕生日を迎えたのでお祝いを待っている人間からでした!


それではまた。


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