Just for Funを実現する仲間を見つけるために
この記事は STORES PX Advent Calendar 2023 Spring の17日目の記事です。
こんにちは。STORES 株式会社にて、PX部門ピープル本部にて採用・労務を担当しているDannyです。2022年2月に中途で入社しました。
STORES のミッションであるJust for Funを実現するため、どんな仲間と一緒に働きたいかを言語化し、再現性高く採用を行うための「採用基準」を、社内の多くの関係者、そして採用を担当するタレントアクイジショングループが一丸となって、リリースすることができましたので、そのプロセスをご紹介します。
始めにお詫びいたしますが、この記事では具体的なSTORES の採用基準はそのものはご紹介致しませんので、ご了承ください。
どうして作ったか
採用基準はそれまでSTORES になかったのか?いいえ、ありました。
ただ、募集ポジションごとに募集要項と一緒に採用基準を作成していたので、個別にはあれど、社内で統一したものはありませんでした。
STORES で採用をしている中で感じるとても良いところは、人事も人事以外も関係なく、採用に関しての情熱が高く、また全面的に採用業務への協力体制が築かれているところです。
各部署で一緒に働く仲間はどんな方が良いのかを真剣に考え、出会うために全力で行動を起こしています。そんな中で募集要項を作成する際に採用基準も個別にできあがっていました。
そんな折、2022年3月にバリューができました。
会社としての行動指針が定まったことで、会社としてJust for Funを実現する仲間tとはどういった方なのかを言語化できる土台が固まりました。
また、個人的には採用を常に進化させていくには常に振り返りが重要だと考えています。数値化できないものは良し悪しの判断ができないため、できるだけ採用のプロセスを数値化し、活躍できる方を見逃すことなく再現性高く採用していきたい、と考えていました。
なにをしたか
Step1:方針決め
採用基準を策定し、数値化して判断し、入社後活躍と比較しながら数値を元に振り返りを行うためには、長期に渡って使い続けられる物にするべきという考えのもと、採用基準は採用基準としてのキーワードを策定することにしました。
キーワード選定においては、次の3つのアプローチで行います。
過去の記録から抽出する
活躍している人の特徴をヒアリングする
一般的なフレームワークを利用する
過去の採用選考時の評価、そして入社後の評価を振り返りました。
結果、採用選考時の評価は、テキストでのいわゆる定性的な評価しか残っておらず、数値化して何らかを導ける状態にはなっておらず、一件ずつ読み込んでいくしかなく、途方もない作業になりそうだ、ということがわかりました。早々に断念。
次に、活躍している「あの人すごい」は誰で、なにを持ってすごいのかを、各部署の責任者一人ひとりにヒアリングしてまわりました。
誰がすごいですか
なにがすごいですか
それはどんなキーワードになりますか
1は名前、2は具体的な活躍エピソードが結構出てくるのですが、3は意外と難しい。なぜなら、キーワード≒一般化した単語なので、「すごい人」からは多少乖離した感じになってしまいます。
例えば、「コミュニケーション」「リーダーシップ」「協調性」といった感じで。
でも、とにかく大量にヒアリングし、キーワードを集めマッピングしました。
Step2:一般的なフレームワークに落とし込み、マッピング
キーワードを一般的なフレームワークに落とし込んでマッピングした結果、一般化した単語から抽出された要素はマネジメントを始めとする6つに絞り込まれました
が、6つそれぞれを表現する言葉はこれまた聞き慣れた言葉になってしまいました。
そこで、6つの要素から、採用選考時に見なくて良いものを決めることから着手しました。選定にあたって意識したことは2つ。
全員に必要じゃないもの
あとから伸びやすいもの
全員に必要じゃないものとして削除することになったのは、リーダーシップやマネジメントに関する要素です。STORES ではスペシャリストとしても成長していっていただける環境があるので、全員がマネジメントの素養を持つ必要がないと判断し削除しました。採用基準の要素のうち6つのうち1つが消えて、5つになりました。
次に、コミュニケーション能力といったような、よくビジネス本や研修タイトルなどで目にするものについては、あとからでも伸びやすいものとして5つの要素それぞれを構成するキーワードから削除しました。
ちょっとずつ、STORES らしさが出てきたような。
そして、採用基準となりうる要素は5つは、本当に5つなのかを考えます。
同一カテゴリにあるものでも、STORES にとっては重要度合いが高いものは分けるべきだし、フレームワーク上は分かれているが採用選考時に見るときには一緒に見ることができそうなものがあると考え、要素のうち2つをまとめ、1つを2つに分解し、結果最終的に5つの採用基準となりうる要素を決定しました。
そして、その要素を採用選考に関わる関係者が等しく理解するためのワーディングを行います。バリューを作った社内コミュニケーションの担当者にも協力を求めました。作り上げた採用基準は、社長をはじめ、「あの人すごい」をヒアリングした各部署の責任者にもぶつけ、さらに練り上げていき、ようやく「採用基準(仮)」ができ上がりました。
Step3:採用基準(仮)をトライアルし、小さなサイクルを回す
ただ、この採用基準(仮)が正しいのか、採用選考の関係者が等しく理解できるのか、そして採用基準に基づいて数値化して採点できるのか、はまだわかりません。
そこで、テクノロジー部門に協力をいただき、採用基準を使った選考をトライアルし、採用基準の確からしさの検証と、ブラッシュアップを行いました。
先にも記載しましたが、STORES は採用への協力体制が万全であるため、実現できたと思っています。トライアルに協力いただいたテクノロジー部門のみなさま、ありがとうございました!
トライアルを通じて、修正したことは大きく2つ。
採用基準の要素を表現する単語
数値化して判断するための採点基準
採用基準のこの要素はなにを見たいのか、それであればどういう言葉で表現するのが相応しいのか、トライアルに参加いただいた方が多く意見をくださり、本当の意味で、採用関係者が等しく理解できる単語に落とし込むことができました。
採点基準についても、複数の面接担当者が自らの採点根拠を話し合っていただく中で、採点をつけやすいようにチューニングができました。
Step4:STORES の「採用基準」リリース
採用管理システムに採用基準を組み込み、採用関係者への採用基準説明会を実施し、採用基準を導入するに至りました。
採用基準の説明会では、トライアル実施に協力していただいた方からも実体験に基づいたお話をしていただくことで、選考官のみなさんの不安解消にもつながったと思います。
導入後、選考を担当された方からは、他の選考官と着眼点を絞って評価のすり合わせができることで、よりシャープに選考ができるようになったと前向きなフィードバックもいただけました。
採用基準のこれから
採用基準は作って終わりではなく、次の3つのサイクルを回していくことで、よりSTORES らしい採用基準に磨き込んでいきます。
とにかく面接担当者からのフィードバックをもらい、採用基準としての使いやすさを向上していく
採用時評価と入社後評価を比較し、相関を高める
候補者の方を複数の面接担当者が採用基準に基づいて評価し、違いがある場合はそれを明らかにし、すり合わせていくことで評価ブレを解消し、本当の意味で同一の採用基準に基づいた採用を実現していく
まだまだ始まったばかりですが、3については選考官同士で採点内容に違和感を感じた場合、採用基準を共通のキーワードとして改めて候補者について話し合って、基準をすり合わせたりと、自主的な取り組みも始まっているようです。
「STORES のミッションであるJust for Funを実現するため、どんな仲間と一緒に働きたいかを言語化して再現性高く採用を行うため」のものを今後も作り上げていき、活躍いただける方を見逃さないようにしていきます。
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