「正義中毒」ということ

アメフト部員の違法薬物使用に関して、なぜマスコミは何の法律も犯していない日大をここまで叩くのか。それは、誰も知らない「北畠成文」(大麻所持で逮捕された張本人)を叩くよりは、誰もが知っている日大という大きな組織を叩いた方が「気持ちがいい」からだ。

脳科学者の中野信子氏によると、自分が被害や不利益を被ったわけでもないのに、何かを「許せない」と認識して、「我こそは正義」と確信してそれを叩くと、脳から快楽物質であるドーパミンが放出され、その快楽に溺れるとやめられなくなってしまう。これを彼女は「正義中毒」と呼んでいる。

マスコミ自身(司会者やコメンテーター)が完全に「正義中毒」になっていて、日大を叩くことで視聴者にも中毒を連鎖させ、快感を提供している。

政府や、企業や、不祥事を起こした政治家や芸能人、対象は何でもいい。マスコミは常に叩く対象を探していて、「許せない」と印象操作し、それを叩くことによって視聴者に快楽を提供している。そしてそれが視聴率につながるから、マスコミはさらに正義中毒を煽る。

だから、もしマスコミが一方的かつ継続的に何かを叩いていたら、それは国民を正義中毒にして視聴率を稼ごうとしていると気付いた方がいい。ビックモーターのようにそれだけの批判に値する場合もあるけれど、そうでない場合も多い。日大叩きも、マイナンバーカード叩きもあまりに一面的で度を超えていて、フェアじゃないし叩くために叩いているとしか思えない。

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