「2023年4月の名前のない珈琲 Brazil:手当たり次第に浮気する。」
あれもこれも、できるコトを手当たり次第に体験していく浮気期間。
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4月の名前のない珈琲:Brazil
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4月の出店で一番最後のお客さまと交わした会話のなかにも答えはあったのだ。
「Brazilといえば、ひと昔前は中庸と表現されていましたが、実は、いろんな香りや味がありますよね。」
新年度がはじまる4月は、桜が開花する季節ということもあり、「スタート」を意識することが多い月だと思う。
その雰囲気に押されて、なにかをしなくてはという義務感を感じ、なにかをはじめるヒト、なにをはじめたらいいかわからず、焦るヒト。
そして、雰囲気は感じたとしても、そんな義務感なんて感じないヒト。
そもそも、雰囲気も感じないヒト。
多いという言葉は、絶対ではない。
みんながすべてのヒトと同じではないように。
ただ、新しいコトに挑戦できるかもしれないと感じていたわたしにとって、
この4月は「スタート」を意識するモノだったと思う。
そして、その新しいコトに挑戦できないと知ったときのわたしは、ちょっと落ち込んだりしたのだ。
「相手の土台に立っていないんだよね。」
あるヒトが話していた内容が頭にスッと浮かんできた。
自分のことを表現しないヒトは、そのヒトがどんなヒトか、わたしにはわからない。
わからなければ、訝しげに見えてしまう。
訝しげに見えるヒトに、わたしは近づこうとは思わない。
結局のところ、そのヒトとわたしは同じ土台に立っていないということなんだと思うんです。
わたしはこんなヒトですよ。
あなたはどんなヒトですか?
もしくは。
あなたはそんなヒトなんですか。
わたしもそんなヒトなんですよ。
相手の土台に立つために体験していかなければならないコトがあるのかもしれない。
自分軸を大切にするあまり、自分で可能性を押しつけている。
それが、わたしが導き出した答えだった。
導き出してみれば、いろんなヒトからいただいた言葉に答えはあったのだと思う。
そう気がついたときに、こころのなかで、小さなカプセルがプチンと弾けた。
そして、一気に、こころが華やぎはじめ、すっきりとしたのだ。
それは、4月の名前のない珈琲の香りと味にそっくりだった。
珈琲豆屋の珈琲くるる。
ひと言で言い表せるような珈琲くるるは、一旦、置いておいて…。
今は、あれもこれも、できるコトを手当たり次第に体験していく浮気期間。
「Brazilといえば、中庸と表現されていましたが、いろんな香りや味がありますよね。」
自分の土台を、選択肢を増やすコトに気がつかされた2023年4月の名前のない珈琲。
名前をつけるなら、「手当たり次第に浮気する。」だ。
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