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(生)林檎博'24 -景気の回復-で運気も体調もウルトラV字回復させたい


※この記事は(生)林檎博'24 -景気の回復-のネタバレを含みます。
※脳内垂れ流し感想。正確で詳細なレポをお求めの場合は他のかたがたの素敵レポをご覧ください。


 ホールツアーとは別に、およそ5年に1度スパンで催されるアリーナツアーのお祭り、(生)林檎博。前回の'18-不惑の余裕-は大阪城ホールに遠征しました。アリーナ席ではあったもののかなり後ろのブロックで、なにやってるかわからん!な状態だった(めちゃくちゃ楽しかったけど)。さいたまスーパーアリーナ(以下SSA)は'14-年女の逆襲-以来10年ぶり。
 今までの椎名さんのライブでどれが1番とか決めるのはほぼ不可能なんだけど、年女の逆襲は1番と言えそうなほど本当に本当に好きだった。今でも覚えてる、アリーナの右側のブロック真ん中くらいの位置だった。最初の「今」で歌は聞こえるのに姿は見えなくて必死に前ばかり見ていたら、後ろから小舟に乗って椎名さんがすぐ横を通りすぎていった。あまりのことに、見た瞬間なんか泣いた。同行者の袖を引っ張って「ちょねえあれ!あの、あれ!!」とか言ったような言ってないような。Blu-rayも何回見返したかわからない。
 今回は再びそのSSAでの3公演、意気込んで申し込んだら全日当選してしまった。行くか…?いやさすがにやめとくか…?ていうか同じファンクラブでも全落ちしてる人いるじゃん、もっと均等なシステム作れよ、前までは「1公演のみ当選希望」とか選べただろと嬉しさ半分やきもき半分。
 まあリセールあるし、初日行ってもっと行きたかったら行くし満足したらリセール出すか、と悠長に構えていた。慢心であった。
 前作のアルバム『三毒史』は男性ボーカリストたちとのツインボーカル曲を主にしたちょっと重めの雰囲気のアルバムだったが、今回の『放生会』はそれと対なすような、女の子たちとキャッキャしてる少し軽めの雰囲気のアルバム。「そういうのが今の世の中に必要だと思った」とのこと。……正直、聴いていてわたしは前作のほうが好きだった。「ちょっと今そんな気持ちになれないな」と思うことが多かった。ので、三毒史よりかなり聴きこみが浅かったと思う。
 そしてツアーグッズの発表。全然欲しいものない………。
 万単位のグッズでも躊躇なく買えるようこちとら生活切り詰めて財布握りしめて待ってたのに……もっと散財させろ!!!
 というようなポストをあるアカウントでしたらいくつかの鍵垢からいいねが来ていて震えた。エゴサの鬼 椎名さんは今回のツアーでも逐一お客さんのツイートを拾いながら公演に反映させているそうなので、万が一見られていたらどうしよう。違うのわたしには刺さらなかっただけで好きな人もたくさんいると思うよとにかく全部最高だから全部大丈夫、と弁解したい。
 そしてうかうかしていたらグッズの事前取り置きサービスが初日も2日目も枠が埋まっていて、3日目の昼しか取れなかった。これで3日目参戦、もしくは受取のみでSSA行くこと確定。え、てことは1,2日目手旗なしでいくん? 後悔先に立たず。
 そんで!ここに来て追加される新グッズたち!!聞いてないよ!!!!ほぼ買うもんないと思って他のとこに既に予算使っちゃったよ!!散財させろとは言ったけど破産させろとは言ってないよ!!!
 あと普通に前半のツアー参加した人たちが買えなくてかわいそう。グッズ練りまくったりグッズによるネタバレ回避したいのはいいけど不公平はほんとやめてあげて? ついでにグッズ発表がツアー前日もやっぱり遅いです。初日の人かわいそう。

 そうして、まだまだ先だと思っていたSSA公演が気づけば目の前に。
 とても順調だったはずが直前で壊れる体調。3日全通は無理だ。とりあえず初日はリセールに出そう。みんな行きたいだろうしすぐ捌けるだろと思っていたら一向にマッチングしない。どうやら一般チケットとファンクラブチケットで分けられているらしく、一般はそれなりだけどファンクラブ向けはそもそもチケット取れてる人が多いので成立しにくいらしい。おいもうこのチケットシステム会社変えろ!!!(八つ当たり)
 プレミア会員になれば成立確率上がると知り入会するも、初日チケット無事不成立。行くしかねえ………。とりあえず2,3日目を早めにリセールに出した。
 当日。ライブもあるし、あまりのしんどさに今の職場で初めて体調不良による有休をとった。帰宅ラッシュに揉まれてゲロ吐きそうになりながら会場へ向かった。しかし数年に1度の祭りだ、もうどにでもなれ。南無三。
 会場着いたらアリーナの前から10列目。ヒエッ…………ホールはともかくアリーナで……? さすがに昂まる。
 それにしても空席がちらほら。やっぱリセールシステム見直したほうがいいよ。
 そして幕が落ちた。


1:鶏と蛇と豚
ぎゃーーーストロングマシン1号さん!!!かっこいい!!!映像!やばい!!かっこいい!!!ばーーー!!!
宇宙からやってくる椎名さん。なんかいつも顔違う…? いや常に顔違うのが椎名さんなんだけど、なんか違和感。
ラストシーンで赤いマントを羽織り、地球に降り立つ映像。
それと同じ衣装で天井から降りてくる椎名さん。
「地球のみなさん、ごきげんよう」
あああこれからどうなっちゃうのかわからないけど、地球に生まれてよかったーーー!!!
2:宇宙の記憶
聴いたことあるはずだけど真綾さんのやつって気づかなかった、やってくれてうれし…
4:静かなる逆襲
わーーー年女の逆襲でやったやつ!!まさかまたここで聴けるとは!!大好き!大好きーーー!!
5:秘密
事変!名曲!!ノれすぎる!腰抜けそう!!らめいっちゃうぅ
7:命の帳
号泣した。マスクべちょべちょ。
知っている、こんなに沁みるのは先日わたしが昔の男とつまらないセックスをしたからだ。それについて考えすぎて体調を崩すくらいには。いや、仕事量や寒暖差も大いに関係した複合的な要因だったし、帰って「君は薔薇より美しい」を鬼リピして歌い踊ったらメンタル的にはリセットできたと自分では思っていたんだけれども。
「宇宙一たいせつなひとの肌にしか触れちゃいけません」って椎名さん言ってるのに。わたしの価値ってなんなんだ。
8:TOKYO
だから昔の男の話はやめてくれ。引き続き号泣。どうせ誰ともつながれていない。しにたい。
ロングトーンとともに奈落に落ちていく椎名さん。
9:さらば純情
と ど め を さ し に く る な !
これわたしのための歌だったんですかそうなんですかええ知らなかったです。
歌詞全部が刺さりすぎて泣きすぎて瀕死。
途中までボーカル音源、途中から人魚になった椎名さんが大きな二枚貝のなかに横たわって登場し生歌。美しすぎる。
10:おとなの掟
わーー!まさかひとりなのにやるとは!この前カルテット見直してたわたし大勝利!!!
11:MOON(REBECCA)〜12:ありきたりな女
ありきたりな女って確かカーネーションの深度を上げるために作ったって言ってたけどMOONの返歌でもあったんだ。
張り上げる系じゃなくていつもより丁寧でのびやかな歌い方のありきたりな女だった。ナレーションかわいいねえ。おっきくなったねえ。
13:生者の行進
3日目!初日は音源だったAIさん登場!!このパワフルさやっぱ生である。椎名さん楽しそう。
14:新曲(タイトルは「芒に月」かな?)
楽しくてぴょんぴょんしたけどなんかすこし切ない。最後の「遠くまで来た」が印象に残ってる。
15:人間として
この曲のための銀河帝国軍楽団、朝川さんですわ。新曲からの流れがきれい。
16:望遠鏡の外の景色
ここへ来てのオケメンバー紹介!もう全員へ毎回全力で拍手したくて手が腫れる。
18:ちりぬるを
わーーイッキュウさんだー!やっぱ椎名さんとすごく親和性のあるお声よね。
アウトロのハープソロがすごくよかった。あんなに人がぎゅうぎゅうに詰まった空間がシンと静まってハープの音だけが物悲しく響く。終わったら歓声はなく拍手の音だけがさざなみのように鳴った。言葉にしにくい感覚。
19:ドラ1独走
あーー新しい学校のリーダーズ生で見たかったな〜〜
でも今回のコラボだとやっぱこの曲が好きだ。彼女ら不在でもめちゃくちゃ盛り上がっちゃった。
緑のユニフォームかわいい。野球帽買ったよ。あ、ピアスは事前取り置きでも当日物販でも買えなかったので事後通販何卒…………。
20:タッチ
まさかの!!野球繋がり!!笑
ここでDAOKOちゃんの登板。
「タッチタッチここにタッチ」で合いの手入れながらジャンプしてたのはわたしです。
三・三・七拍子でリズム取るの難しかったけど楽しかった!
21:青春の瞬き
いつもは喪失の寂しさで聴いてたからこんなに爽やかな気持ちでこの曲を聴いたのは初めてだ。グラウンドに降る雨がきれい。青春が終わって悲しいけれども満足感もあるんだね。曲のまた違った一面を示してくれてありがとう。
22:自由へ道連れ
だーーー来た来たーー!上がるぜーーー!!
今だけは何者にもならない!!自由だあああああ!!!
テンション上がりすぎてるし、拡声器で歪んでるから最初イッキュウさんが歌ってるの気づかなかった笑
23:余裕の凱旋
DAOKOちゃん再び。やっぱこの衣装かわいい。DAOKOちゃんの声はつやつやだが椎名さんはそろそろ喉を使い果たしている。
24:ほぼ水の泡
ちゃんももーーー!この曲が来るってことは終わりが近いんですね全力で上げてくぜーー!!たーのしーーー!!!
「ごめん納品の目処立っていない」の歌い方がめちゃくちゃリアル。
ももさんの生歌すごい元気出る。「成功しようが失敗しようがなんじゃい」ってCDで聴いてたら「いや成功したいに決まってるじゃん」って思ってたけど、生で聴くと「そうだそうだーーー!!なんぼのもんじゃーーーい!!」って思わせられた。
25:私は猫の目
キャスト勢揃い! 大 団 円 だ ぜ !
みんなの「にゃーお!」かわいい。わたしももちろん猫の手にして腕振り上げた。
景気回復ビームくそわろ。ビーム出す猫仏、ライブアライブの大隠呼像に似てた。不景気を焼き尽くせ!

アンコール
26:初KO勝ち
のっちはキャスティングやはり無理か……見たかった
途中のブレイクで椎名さんが倒れてひっくり返ってシン…となったとき、「立てー!!頑張れ!いけえええ」って叫びたくなった。もう試合なのよ。毎回椎名さんここで死ぬつもりなんじゃないかと思った。出しつくしすぎ。最高。
27:ちちんぷいぷい
これラストか。アンコールこんなに景気のいい曲で締めるの、さすが景気の回復!椎名さんもうめちゃくちゃきついと思うけど、最後に魔法をかけてくれ。

エンドロール:2◯45
映像やっば。文明絶えてるじゃん。栄枯盛衰じゃん。もう一本の映画じゃん。絶対面白いじゃん。作って児玉監督!!!
最初に宇宙からやってきた椎名さんはロボットだった。だから違和感あったのか。ちょっと顔も加工してたのかな。
地上で唯一動くものとして残った椎名ロボットの首がとうとうもげ落ちて終了。
あんなに栄華を極めた文明もといライブもおしまい。
地球の文明は椎名さんが滅したのかなあ、それともやってきた時点で既に滅んでたのかな。それか地球に降りたったのち、人間の盛者必衰に数千年と付き合って、最後を見届けたのかもしれない。とか色々考えた。


 まとめ。
 生かされてる、と感じた。
 このために生きてる、とかじゃなくて、生かされてる。椎名さんによって生かされてる。音楽によって生かされてる。これがなれけばわたし今生きてここにいなかった。
 始まって1曲目でもうトんじゃってるなかでの思考だから大げさではあるんだけど本当。
 「2日目のチケットはもう売れちゃったけど、早く3日目のリセール取り下げなきゃ」始まってからアンコールの幕間までこのことが気になってしょうがなかった。この舞台が永遠じゃないって本当?何回もやるべきじゃない?永久に残すべきじゃない?って思った。
 ライブも舞台も色々行くけど、忘我の境地に至れるのってほとんどなくて、やっぱ椎名さんのライブなんだよな。これが本当に何にもまさって気持ちいい。自我がなくなって、泣いたり笑ったり楽しいって感情そのものしかなくなる。SMとかも近いよね。つまりエクスタシー。2日間とも終わったあと喉枯れてました。
 林檎博は音楽ライブというより総合舞台芸術としての全部乗せエンタメって認識で(音楽ももちろんとんでもないクオリティ)、毎度かなりハイカロリーなステージなんだけど今回の景気の回復は過去一のカロリー消費量なんじゃないだろうか。
 これを連日、数ヶ月かけてやってるって正気じゃない。椎名さんの体が心配。
 でもこの年齢になってこんなに限界まで体使って明日のことは考えずにやっているっていう姿に胸を打たれないはずがない。わたしたちに対する愛と誠意でしかない。わたしなんか、ほんとに体も心もまだまだ使えていない。もっともっとやらなきゃ、って勇気づけられる。
 世の中も私生活もしんどいこと多いけど、景気良くいきましょうや。って翌日の出勤は少し背筋を伸ばして歩けるのだ。
 いつもいつも、わたしたちの人生を応援してくれてありがとう。椎名さんがわたしたちを応援してくれる限り、わたしも椎名さんを応援しつづけます。

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