やる気の背景に「欲求」あり《シリーズ5》
モチベーションについてVol.5
「やる気が出る」のはなぜ?
「やる気になる」のはどんなとき?
やる気を紐解く鍵のひとつに欲求があるという。
今回のテーマはやる気と欲求です。
1 やる気の種類
やる気は大きく次の2つに分けられる。
・特定の目的のため(とりわけ賞を求め、罰を避けるため)の手段として行為する外発的動機付け
・行為自体を目的としている内発的動機付け
外発的動機付けは、賞罰によって行動が生じるため、行動によって不快から快へと感情が変化する。
✴︎行動した結果により欲求が満足→行動が終わる
内発的動機付けは、行動自体に欲求のターゲットがある。したがって、賞罰がない状況でも自ずと行動を起こす。
✴︎そもそも欲求が満たされている→自発的には行動が終わらない(何らかの条件により行為が終わる)
興味や関心に基づく行為がその典型であり、「好奇心」は代表的な心理現象である。
できれば、内発的動機付けがいいに決まってる。
内側からやりたいと思ってやることには、それだけで「強み」になる。
やる気が出る状態は、欲求が発動している状態でもある。
2 社会的欲求
人がもつ社会的欲求は、「達成欲求」、「支配欲求」、「親和欲求」が代表的である。
達成欲求は、困難なことを達成しようとする。
支配欲求は、他者をコントロールしようとする。
親和欲求は、他者と友好関係を築いて一緒に過ごそうとする。
その他にも、清潔さ、正確さを保とうとする「秩序欲求」、賞賛や尊敬を求めようとする「承認欲求」などがある。
そのうち達成欲求を取り上げる。
〈達成欲求が強い人の特徴〉
① 大きな望みによって、努力へ駆り立てられる。
② 立派な成果を上げる価値があると考える。
③ 成果により、将来が安定し、自尊心が満たされると思う。
④ 困難な達成目標を自分自身に課す。
⑤ 将来より、目の前の課題に対して労力を注ぐ。
⑥ 状況次第では、他人への義理より、自分の仕事が優先する。
⑦ 仕事が成功したときだけ、完全な休養を取れる。
⑧ ほとんどの活動に競争心を抱いている。
⑨ すべてのことに、満足する結果が得られるまで取り組む。
⑩遊びと同じくらい仕事を楽しんでいる。
僕は達成欲求は比較的強い方であると思う。
ここに挙げられているほど、立派な感じではないけれども。
3 自己実現
安らかな心理状態であるとき、やりたいこと、願いを叶えるための行動をとる。
この背景にある欲求が「自己実現」である。
「よりいっそう、自分自身であろうとする願望」こそが「自己実現への欲求」
自己実現への欲求の充足度は、次の質問への回答で測定できるらしい。
①人生でしたいことに関して確かな考えを持っている
②私の人生には意味がある
③私の人生の目標は不明確である
④私が持つ潜在的な可能性にしたがって行動している
⑤成長・成熟を求めている
⑥仕事にチャレンジを見出している
⑦自分ができること、できないことがわかっている
⑧自分の能力を最大限発揮できていると感じている
⑨人として成長していると感じる
⑩私の教育上の達成(学歴等)は自分の能力に見合っている
自己実現への欲求は、さらなるプラスを求めつづけるはたらきをもつ。
それがモチベーションとしてはたらき、行動へと表面化していく。
この質問にYes/Noで答えるとしたら、①②⑤⑥⑦⑨⑩あたりはYesになるのかなあ。
そういう意味では、「自己実現への欲求」は結構満たされている方かもしれない。
仕事上では、特に「やる気満々!」っていうわけでもないけど、達成欲求とか「こうありたい、こうしたい」の思いはあるので、まぁ悪くはない状態なんだとは思うところです。
こうして自分のモチベーションのことを切り分けて考えることはあまりないので、自己分析にもつながる気がしますね。
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