十二国記企画展の観察
こんばんは。デザイン学生の春休みブログです。
宮城県石巻市にある石ノ森萬画館へ行ってきました! 長年愛される異世界ファンタジー小説・十二国記の挿絵原画を集めた企画展は見応え抜群でした。
今回のブログは、この企画展の観察です。
ここは企画展入ってすぐのフォトスポットなのですが、展示の仕方が新鮮で驚きました。
キャラクターのイラストが屏風のように展示されており、十二国記の世界観と非常にマッチしています。
しかもこの屏風型の壁、ちゃんと裏が展示に使われていて、スペースを無駄にせず生かされているんです。むしろ屏風で作られたジグザグな動線が、順路を分かりやすくしていました。
しかも展示室をぐるっと回るタイプの展示だったので、帰りは必然的に入口に戻ってくるんですよね。フォトスポットにまた立ち寄れるんですよ。
「やっぱりもう1回見たい!」となるファンの気持ちをよく分かってますよね。素晴らしいです。
展示の順路は、
①十二国記についてと企画展の説明
②フォトスポット
③エピソード順に挿絵展示(+最新刊の広告)
④特別展示(雑誌表紙が描き上がるまでの工程説明と描画風景の動画)
⑤アナザーイラスト(ラノベ・カレンダー・ゲーム・ちびキャラ・仮面ライダーに登場するクリーチャーのデザイン)
⑥書き置き用ノート・コラボメニュー掲示
という感じでした!
個人的には、③の最新刊の広告と、⑥のコラボカフェメニュー掲示が特に勉強になりました。
次の行動に繋げるためのデザインがされているなと!
最新刊の広告は動画だったんですよね。
挿絵の展示なので、回転率が高めだから動画にしたのでしょうか。紙面で広告したのでは、焦って来場者が読んでくれなさそうですもんね。
静かな展示室で音声付きの動画は目立ちますし、来場者は筋金入りのファンばかりです。良い販売促進になりますね。
コラボメニューの掲示もお見事でした。
ファンは鑑賞後の冷めやらぬ興奮をコラボメニューで消化したいんですよね。コラボグッズ(コースター)も貰えますし!
メニューはちょっとお高めですが、ファンは散財するために来ているようなものなので、こういう情報は広告してナンボでしょう。ファンが求めていることですものね。
ミュージアムショップにも限定グッズが数多く出ていました。オタクと広告はつくづく親和性が高いですね……。
まとめ
企画展示の仕方に加え、「情報を求めている人」向けのデザインを学べる場はあまりなかったので、良い経験ができて良かったです!
空間を無駄なく使っていることもすごく伝わってきたので、その活かし方も非常に参考になりました。
今後に是非生かしたいと思います!