見出し画像

パターが苦手?こんなストロークしていませんか?

先日のコースレッスンで、生徒さんと「パターが上手い人と、そうでない人の違いはなんだと思いますか?」という話になりました。ボールの転がり、フェースコントロール、リズムなど、さまざまなことが考えられます。でも、なんか小難しいですよね。そこで、この記事では、もっとシンプルな振り方や当て方に焦点を当てて、パターの振り子運動について解説していきます。

パターの方向は、ほぼインパクトのフェースアングルで決まる

画像1

パターも他のクラブ同様に、インパクトの瞬間のフェースの向きでボールの打ち出されるう方向がほぼ決まります。

パターの場合、インパクトのフェースアングルが、打ち出し方向のおよそ90%に影響するといわれています。

ロフトが少ないクラブほど、フェースの向きが打ち出し方向に大きな影響を及ぼすため、ドライバーではフェースアングルの80%が打ち出し方向に影響を及ぼし、アイアンでは75%ほどだと言われています。

となると、ストローク中は、なるべくフェースを大胆に開閉せずに、穏やかに開閉させた方が方向性が向上します。


パターの振り子運動

あまりメジャーではありませんが、ストローク中、グリップに上方向への力を加えることで、パターヘッドの動きを安定させ自然に加速させることができます。

まず、グリップの先端を指2本でつまみ、手元を動かさずに振り子のようにパターを動かしてみてください。この動作を行うと、フェースの向きがあまりブレずに安定していることがわかるはずです。

次に、つまんでいるグリップの先端(支点)を、パターヘッドの動きに合わせて左右に動かしてみましょう。このとき、パターヘッドの動きが不安定になり、捻れたり暴れたりするのが感じられると思います。

今度は、グリップの先端(支点)を左右にあまり動かさず、ヘッドを振り子運動させながら、振り子運動に合わせて、つまんでいる部分を少し上方向に引き上げるように動かしてみてください。すると、ヘッドが安定しつつ、スムーズに加速していることがわかると思います。

これは、振り子運動において、振り子の支点を上に持ち上げると振り幅が小さくなり、振り子の速度が増すためです。手首や腕の余計な動きを抑えることができるメリットもあります。

パッティングストロークに振り子運動を取り入れる3つの方法

パッティングのストロークに、グリップエンドをつまんだときのような振り子運動を効果的に取り入れるための3つの方法をご紹介します。

① 少しアップライトに構える

アップライトに構えることで、振り子運動がしやすくなります。逆にハンドダウンに構えると、フェースターンが増えてしまい、安定したストロークが難しくなります。ピンタイプのパターであえてフェースターンを利用する人もいますが、デカヘッドのパターを使っている人やフェースターンを抑えたい人には、ややアップライトに手元をセットするのが良いでしょう。

② バックスイングでヘッドを低く長く引かない

バックスイングでヘッドを地面スレスレに引くと、スイングアークがフラットになりすぎてしまいます。その結果、重力を効果的に活用できず、スムーズな加速が得られません。ヘッドを少し上昇させながらテイクバックすることで、パターのロフトが寝ずにバックスイングができ、振り子運動の力を使いやすくなります。

③ ダウンスイングでグリップを少し自分側に引く

テイクバックからダウンスイングにかけて、ただヘッドを振り下ろすだけではなく、タイミングよくグリップを少し自分の方向に引くことで、ヘッドを効率的に加速させることができます。これにより、小さいストロークでもヘッドスピードを適正に保ち、フェース向きをより安定させることができます。これが、前述した上方向への力を活用する方法です。

ただし、インパクトの瞬間はヘッドを加速させるのではなく、速度をキープしたままボールをヒットするのが理想です。この理論については、別の記事で論文を元に詳しく解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。興味深い内容ですので、時間があるときに読んでみてください。


下りのパットは、芯を外して転がさないのもあり

私は学生時代の試合で、高速グリーンの下りラインで4パットした経験があります。そんなとき友達のプロに勧められたのがあえて芯を外して初速を落として打つテクニックです。

フェースの芯を外す場合、トウ側に外すとフェースは若干開きますし、ヒール側だとフェースは閉じるため、ラインによって外す位置は加減する必要があります。

しかし、絶対に打ちすぎたくない下りのラインでは、いい対策だと思います。聞いた話では、ツアープロもラインによっては、曲がりを減らすようにサイドスピンを加減して打ったり、下りで初速を落とせるように打ったりするらしいので、割とよくあるテクニックなんだそうです。


おわりに

これまで日米で何人ものパッティング専門コーチからレッスンを受けた経験がありますが、やはりパターの打ち方は十人十色でしょう。使用しているパターヘッドの形状や、その特性によっても適正なストロークも異なります。

詰まるところ、最低限のポイントさえ押さえていれば、後は自分が1番心地よく振れ、再現性の高い方法でストロークをすればいいと思います。



おすすめの関連記事

いいなと思ったら応援しよう!