見出し画像

クラブフェイスの開閉について

皆さんこんにちは。

今回は以前インスタグラムで反響の大きかった投稿から「クラブフェイスの開閉に関わる3つのアクション」について解説していきたいと思います。

内容が難しいという意見がとても多かったのでこちらで補足していきます。

でも余計分からなくなったらごめんやで。笑


開閉方法①シャフト軸回旋

まずこの地球上で最も代表的なクラブフェイスの開閉方法は、シャフト軸回旋によるクラブフェイスの開閉ではないでしょうか。(壮大なスケールで話してます)

インパクトでフェイスが大きく開くスライスに悩む人は、このシャフト軸回旋に取り組みフェイスをスクエアにしようとする方が多いと思います。

オレンジが開く、青が閉じる

このシャフト軸回旋によるフェイスの開閉は前腕の回内や回外によっておこります。

一番手っ取り早く大きな変化が出るため即効性が高いのですが、少しのシャフト軸回旋で大きくフェイス向きが変わってしまうのはメリットでもありデメリットでもあります。

少し出玉の方向を修正したいなどといった、繊細なフェイス向きのコントロールが難くなるため注意が必要です。

また、このシャフト軸回旋によるフェイスの開閉をインパクト付近で急激におこなってしまうと、打球の方向性が安定しない原因になります。

やはり理想は、スイング中ずっと比較的スクエアなフェイス向きを保つことですよね。パタパタしない。笑

チェック方法

インパクトで大きくフェイスが開いている・閉じている人は、まずスイングのどの時点からフェイスが開いている・閉じているのか、インパクトから遡りチェックしてみましょう。

例えば、飛球線後方から撮影したスイング動画を見てみるとこのような点がチェックできます。(Pシステムの解説はこちらから。

このパターンならP4からの修正が必要
このパターンならP6からのハーフスイングで練習すればOK
このパターンならまずバックスイングで閉じてスイングをしてみる。
ダウンスイングは意識せずとも自動修正される場合もあるし、されないなら追加でダウンで開く意識が必要。

このような方法でインパクトから遡りフェイスの向きをチェックできると、漠然とインパクトの瞬間だけフェイスを閉じようとしたりしませんよね?

まずは自分の癖や傾向を理解していきましょう!



インパクトのフェイス向きチェック方法

ちなみにインパクトでクラブフェイスがどこを向いているか確認できる方法は2つあります。

①トラックマンなどの弾道計測機器を使用しデータで確認する。
②打球の出球の方向でインパクトのフェイス向きを判断する。

1番確実なのは①ですが、ボールの真後ろにスマートフォンのカメラを設置し撮影することで②の出球の方向からフェイス向きを確認することもできます。



※注意事項※

オフセンターヒットは打ち出し方向に影響する?

出球でフェイス向きを予測する場合は打点に注意してくださいね。あまりにトウで打つとフェイスは開きますし、ヒールだとフェイスは閉じてしまいます。芯を外したショットをオフセンターヒットと言いますが、これは自分が故意的にフェイス向きの操作をしているわけではないので、打点が真ん中のショットで打ち出し方向を確認するようにしましょう。



開閉方法②スイングプレーンの角度

続いて、クラブフェイスの開閉に関わるアクションの2つ目は、スイングプレーンの角度です。要するにインパクトライ角や手元の高さのことです。

皆さんクラブを手にとって、まずインパクトの体勢を作ってからシャフトをアップライトにするように手元を上げてみたり、シャフトをフラットにするように手元を下げてみてください。クラブフェイスの動きに変化が出るのが見て分かると思います。

オレンジが開く、青が閉じる

手元が浮くとフェイスが開きやすい理由はこれですね。

ですが、手元を下げてスイングすると=スイングプレーンの角度が鈍角になるのでクラブフェイスの開閉が大きくなり、手元を高くすると= スイングプレーンの角度が鋭角になるのでクラブフェイスの開閉が少なくなります。実にややこしいですね。

パターだともう少し分かりやすいかもしれないですね。手を低くしてストロークするとフェイスの開閉が大きくなり、高く吊るすようにストロークするとフェイスの開閉が少なくなります。

また、ブライソン・デシャンボーがアップライトに構えるのは左ミスを防ぐためだというのは有名な話ですよね。彼の場合、アドレスから関節可動域を制限することによって、インパクトでクラブフェイスが左に向かないようにしているんだとか。(ご本人YouTubeより)



開閉方法③ターゲットライン上のシャフト角

これはシャフトをターゲット側に傾けるか、飛球線後方側に傾けるかの違いで、いわゆるハンドファースト・ハンドレイトの違いですね。

オレンジが開く、青が閉じる

これは意外にもなぜこうなるのか仕組みに悩む方が多いようで、以前インスタグラムでクイズを出したとき正解者は半数に満たなかったんです。

ドライバーのロフトをカチャカチャスリーブで変更するときの事を思い出してみるといいかもしれません。シンプルにクラブだけで考えたとき、ロフトを立てるとフェイスは開き、ロフトを寝かすとフェイスは閉じますよね?

実際のスイングではハンドファーストにしたとき、左腕の回外を加えるとクラブフェイスは閉じるので、そのイメージが強く、クラブ自体の動きと体の動きがごちゃごちゃになっちゃったのかな?と思います。

ハンドファーストに打ちたくて練習しても右に球が抜けてばかりの人は、シンプルにハンドファーストにした分フェイスが開いてるだけです。

タメに関する記事でも取り上げましたが(こちら)、多くのアマチュアゴルファーは通常のショットで男子プロのようなハンドファーストはいらないです。見た目はめちゃかっこいいんですけどね。

インストラクター目線のハンドファーストの考え方


少し話は脱線しますが、私たち弾道測定機器を使用したレッスンをおこなうインストラクターがハンドファーストについてどう考えているのか簡潔に書いてみます。

まずゴルファーのヘッドスピードをチェックします。そこから飛距離を最適化できるダイナミックロフト(インパクト時のロフト)を算出します。そして「じゃあこのくらいのハンドファーストで打ってみましょう」となります。

かなり大雑把な例で話しますが、例えば、平均的な男性アマのヘッドスピードで、7番アイアンが34m/sだったとします。この場合、ダイナミックロフトは27〜33度程度の数値が欲しいです。もし使用クラブのスタティックロフトが35度の場合、インパクトでは6度前後のディロフト(ロフトを立てる動作)が必要になります。ですがクラブにはバーティカルギアエフェクトなるものが働くので(勝手にロフトが立つので)、結局見た目的には3度くらいのハンドファーストを目指せれば十分に飛距離を最適化できますよね!となります。

で3度って時計で言うと秒針の1メモリ分なので、想像していたよりもだいぶ少ない角度なのではないでしょうか?

もちろんウェッジなどクラブが短くなればハンドファーストを強めてOKですし、ロングアイアンのように長くなればハンドファーストは少なくした方が飛距離の最適化ができます。打ちたいショットによってもハンドファーストの方が打ちやすショット・打ちにくいショット等ありますよね。

でもわしは飛距離とか別にそんな気にせんからのう…って感じの方々は、細かく気にしなくていいんじゃないかなと思います。好きに楽しくやればよろし。


これらの知識をマッチアップに活用しよう

今回の記事のポイントは、手元が浮くとフェイスが開くからスライスするんだ!悪い動きなんだ!という事ではありません。

そもそも、ドローを打ちたいのにスライスが出て困っているのであればフェイスはクラブパスに対して閉じたいですが、フェードを打ちたいのであればクラブパスに対してフェイスを開いていないとフェードがかかりません。

自分の打ちたいショットに対して必要なフェイス向きはどの程度の角度なのか?その角度に対して逆の動きをしていないかチェックしてみましょう。ドローを打ちたいのに、フェイスが開く動きを過度におこなったりしていませんか?

逆球はつらい。泣く。


例えばアプローチショットでは、リーディングエッジが刺さらないように少しアップライトに構えた方がバウンスが露出してクラブの抜けが良くなりますよね?でも気をつけたいのがアップライトに構えるとフェイスが開くので出球が少し右になるということです。そのためオープンスタンスに構えて出球をスクエアにしようとする人もいますよね?



他には、傾斜地でも同じことが言えますね。つま先上がりであればフラットにクラブを振るためフェイスが左を向きやすくなるので、打球は左に出て左へ曲がりやすくなるというのがあります。ここで、ただでさえ傾斜でフェイスが左へ向きやすいのにアドレスでめちゃハンドダウンに構えてしまうと左ミス確定演出になってしまうので気をつけたいですね。

つま先上がりはフェイスが左を向く?

これらの事からも、クラブフェイスの開閉に関わるアクションを知識として知っていると、色々なシチュエーションでどんな事が起こり得るのか想定できるので、対策を打つことができす。

ゴルフは作戦が良くても実行の段階でミスることもあるし、何が起こるか分からないからなるべく保険かけときたいですよね!笑


意外な落とし穴

ここで気をつけたい落とし穴は、ゴルフスイングは連続する動作だということ。スイングの一部分だけ切り取り修正しても、そこから先も上手くいくとは限りません。

例えば!トップでシャットフェイスのゴルファーが左ミスに悩んでいました。ここでトップをニュートラルに直したら今度は右プッシュやシャンクが出るようになりました。これはなぜか?

左のシャットから右のニュートラルへ直したら?

もしこのゴルファーが今まではシャットなトップからクラブフェイスを開きながらダウンスイングをしていた場合、トップだけを切り取ってニュートラルに直してしまうと、ダウンスイングは以前のままフェイスを開きながらスイングをするかもしれません。すると、インパクトでクラブフェイスが大きく開いてしまうことが考えられます。意識せずとも勝手に直ればラッキーですが、直らなければ意識的に取り組む必要があるっていうのが1つ目。

2つ目は、動作は独立せずにセットで動いてしまうことが多い点です。

例えば!(単にわたしがティーチングで見てきた経験談ですが)タメをキープしたいから橈屈を強めようとしたら、いつの間にか無意識に左手首を背屈したり掌屈したりしてしまう人いますよね?ダウンスイングで左手首を掌屈しようとしたでけなのに、勝手に左前腕が回内したり回外したりする人もいますよね。

おまけで起こってしまう動作に気づかないとスイングの動作がどんどん複雑になってしまい、ミスの根本的な原因の特定が難しくなります。それぞれの動きを独立して考えられると難しくならずシンプルをキープできるかなと思います。


おわりに

いかがでしたか?
まずこれがクラブフェイスの向きの基本になります。

傾斜の話を聞いたとき「だからか〜」と感じた方が多いのではないでしょうか?

これからこの基本をベースにして、球のコントロールや傾斜からの打ち方を解説していこうと思っています!

お楽しみに〜


このブログではこれからも世界最先端のゴルフに注目して、アマチュアゴルファーの皆さんの役に立つ情報を発信していきます。更新は超不定期ですので、是非フォローして、アップデートをお待ちください。

最後までお読みいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?