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【漫画制作裏話】漫画家を目指すという縛りを自分で作っていた事

こんにちは、天知ハルカです。
先日投稿した漫画の裏話を書いていきます。

今回は1p漫画とイラスト。
漫画は最後のコマ以外セリフがなく、イラストは透明水彩で描きました。
なぜこんな表現になったかというと
かなり今回、自分の中の縛りが外れて描くことができました。

ずっと漫画家になりたい、その気持ちを中心に作品を作ってきました。
賞に出すための漫画、持ち込みに行くための漫画、
ファンができたらいいなという漫画、仕事に繋がればいいなという漫画…

何度も批評を受け、漫画作りの教則本を読み、たくさんの研究を重ね
それでも担当編集からは「基礎からなってない」と
絵も下手だし、話も漫画じゃない、キャラもはりぼて…
貴重なプロの指導を受けながら、少しでも成長できるようやり直しやり直し、
それでもやればやるほどもっとダメになる日々が続き
「ああ私は本当に才能がないんだ」と思いきる事しか
心の拠り所がない、
こんなに夢見ても、鍛錬しても叶えられないんだな…と
本当に諦めの気持ちでいました。

でも一度全てリセットしようと
担当編集とも関係を止めて
(「もう送ってきても困る」という状態だったというのもあり…)
このnoteを始め、
試行錯誤ながらも「好きなものは何か」という
初歩的なところから絵を描く事を始めて。

今一つ思うのが
「漫画家になりたいという事自体が自分に大きな縛りを作っていた」
という事です。

漫画家になるため、と出版社に勧められる特に好きじゃない作品を読んで
でもこれが人気だからと好きになろうと、
良いところを見つけて真似するよう
言われるがまま、それが夢を叶える道筋なんだと信じて
本当は描きたくない表現、絵柄、キャラクター、
漫画家になるために必要だと言い聞かせてやってきました。

私は本来絵を描くのが好きで
どんなものを描こうかと思うとワクワクしたり
面白いと思う表現や話、キャラクター、世界観を作りたい。
それだけの事から始まった夢だったなと思うと
私ががむしゃらにやっていた行動は
今思うとどこか違う方向に行っていた気がしたりします。

なので今回は「できるだけ絵だけで表現する」を目標にしました。
元々大好きな球体関節人形をテーマに
私が長年に抱いている
「物には命がないけど訴えかけてくる意思のようなものを感じる」
という気持ち、
物に対する切なさ・愛おしさみたいなものを
作品にしたいと思いました。

このテーマは今後もやっていきたいと思いつつ
どんな表現で伝えていくか
漫画に限らず、他にも色んな選択肢があるのでは…とも考えています。

まだまだ「自分はこんな絵を描く人だ」と言い切れるほど
作風も固まっていないし
やりたい事もはっきりと定まってはいない状態ではあります。

それを探すためにも
これまでのがむしゃらに結果だけにこだわって行動していた頃とは違う、
自分の気持ちを掘り下げつつ
果ては「自分にしかできない」そんな作品を
描けるようになれたらと思っています。

ゴールはまだまだ見えないけれど
いつかきっと見つけられるよう
創作を続けていきたいです。


今回描いた漫画はこちら



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