MMEメイキング

2024年3月23日 20:54

先日投稿したこちらのMMEメイキング動画

最近の3D系のソシャゲみたいな質感を、MMEでも再現したいぜ！っていう研究（https://t.co/f0iD8GIKGT）のまとめです#MMD #MMDエフェクトメイキング pic.twitter.com/L0K5nLJkk5
— アリウム (@_allium_allium) March 23, 2024

動画より文章で見たいぜ！って方のために、noteでも残しておこうと思います。

用意するエフェクト

msToonCoordinator_v1.1
ExcellentShadow
Dippen
PostLimlighting
PowerDOF
ikClut改変_いろいろ
Diffusion
PostDropHair
発光コンタクト

各エフェクトのDLリンクは最後のクレジットに併記してあります

すっぴんはこちら↓

それでは作っていきます

影を作る

照明・セルフ影の調整

照明は正面から当たるように調整します
セルフ影はモデルをみて適宜調整してください（今回は9006, モード1）
顔回りや髪の影がガビガビしなければOK

ついでにこのタイミングで美影にもしておきます

msToonCoordinator_v1.1

ここで全体の影を作っていきます
msToonCoordinatorのreadmeとほぼ同じ説明なので、わかる方はスキップしてください

【とりあえず読み込む】
以下の順で読み込みます

アクセサリ: msToonCoordinator_v1.1 の Shade.x
アクセサリ: ExcellentShadow.x
モデル: msToonCoordinator_v1.1 の msToonCoordinatorController.pmx
モーション: msToonCoordinatorController.pmx に msToonCoordinator_v1.1 の default_v1.1.vmd

※Edge.xは後ほどエッジ描画エフェクトを入れるので、今回は省略します

【地面影を非表示にする】
表示タブから、地面影をのチェックを外して非表示にします

【エフェクトファイルを割り当てる】
MMEffect から、エフェクトファイルを割り当てていきます
Main タブでは、msToonCoordinator_v1.1/Main/SimplePaint/SimplePaint_EgeOff.fx
を割り当てます
さらに、ExcellentShadow.x のチェックを外します

msTC_ShadeRT タブでは、ExcellentShadow.x のチェックをオンにします
また、ステージの影で気になる部分があったら Shade_OFF.fx 等割り当てて調整します

【色の調整をする】
msToonCoordinatorController.pmx から、影の色を調整していきます
今回の値はこちら↓

影1しきい値: 0.380

影1色相適用: 1.000

影1色相: 0.010

影1彩度: 0.540

影1明度: 0.390

それ以外はデフォルト設定です

このあたりは画面の雰囲気に合わせて自由に設定してください
思っている以上に彩度強め、影強めでOKです
どうせ後で調整するし、色調補正もかけるので

PostDropHair

髪の毛・スカート下の影を追加で作ります
いわゆる偽影ってやつです

アクセサリから PostDropHair_v0.5/PostDropHair.x を読み込み、
MMEffect の DropHairRT タブから前髪とスカートに影を割り当てます

前髪: 前髪影.fx
スカート: スカート影.fx

続けて、DropHairMaskRT タブから前髪・後ろ髪・背景となるステージに影マスクを割り当てます

エフェクトファイル割り当て後、PostDropHair.x から影色を調整します
今回の値はこちら↓

Rx: -5.7296
Ry: -4.5836
Rz: 37.8152

数値にこだわるよりは、先ほど msToonCoordinator で設定した影色と合わせるように調整するとキレイです

影の設定は以上です

エッジを作る

Dippen

輪郭や髪の描きこみなど、線画の調整をします

【とりあえず読み込む】
以下の順で読み込みます

アクセサリ: Dippen の Basic(Dippen).x
モデル: Dippen/VMD の DippenController.pmx
モーション: DippenController.pmx に Dippen/VMD の Muscle.vmd

【線を調整する】
DippenController.pmx から、線を調整していきます
今回の値はこちら↓

目
	EdgeRed:0.430
	EdgeGreen:0.250
	EdgeBlue:0.260
	FaceRed:1.000
	FaceFreen:1.000
	FaceBlue:1.000

リップ
	StressRatio:0.510
	Stress:0.110
	FaceRatio:0.190
	Eeace:0.230

まゆ
	Color:0.590
	Luminance:0.000
	NoLuminance:0.000
	MixLuminance:0.000
	Normal:0.210

上記にない値は全てデフォルトです

ここも数値にこだわるよりは、全体の好みで微調整していくイメージです

【参考: 調整するときに気を付けているポイント】

線の色は、真っ黒よりも、こげ茶っぽいほうが柔らかい印象に
顎、頬、腕、指など、主要なボディラインは描画する
髪の描画をできるだけシンプルにする（ハイライトまで描かない、輪郭・主要な髪束は描く）
目のふちの描画（ここは好みです。自分は白目周辺は描画したくないタイプ）
線の太さはカメラとの距離で都度調整する
- 寄っているときはちょっと太めに、遠いときは細めに

光を作る

PostRimlighting

逆光じゃなくても、うっすらリムライトを当てることで、ほどよいツヤ感=モデル全体の立体感を出すことができます

アクセサリから PostRimlighting.x を読み込み、
MMEffect の PRL_AdditiveRT タブから後髪と衣類以外にPRL_InvisibleMask.fx を割り当てます
（外側のみ光らせたいので、インナーや裏地部分もマスクします）

最後に、PostRimlighting.x のTrを0.40くらいにして、気づくか気づかないかくらいの発光にします

色調補正・その他

全体の雰囲気・色調を仕上げていきます

発光コンタクト

ピカピカ光らせるというよりは、瞳全体の色を調整するイメージ
全体を明るい雰囲気にしたいときや、もともと明るめの瞳のモデルにおすすめです

MMEffect の Main タブから、モデルの黒目に eye_light(弱).fx を割り当てます

ここは好みなので、モデルの瞳との相性で調整・採用を決めてください
モデルによっては目モーフの中にAL対応があるので、それで代替してもよさそう

ikClut改変_いろいろ/彩度高め_ぱっきり

彩度を上げます
アクセサリから ikClut改変_いろいろ/彩度高め_ぱっきり.x を読み込み、Tr を0.30にします

ikClut改変_いろいろ/ドラマチック

先ほどの彩度高め_ぱっきりと組み合わせると、明度を抑えつつ彩度を上げられます（たぶん）
心なしかリップ・チークも付く気がする
アクセサリから ikClut改変_いろいろ/ドラマチック.x を読み込み、Tr を0.50にします

ikClut改変_いろいろ/暗め紫

暗めのポストエフェクトを薄めに入れておくと画面が締まるので、こちらで明度調整します
アクセサリから ikClut改変_いろいろ/暗め紫.x を読み込み、Tr を0.15にします

Diffusion

画面全体をふわっと鮮やかにして、空気感を演出します
アクセサリから Diffusion.x を読み込み、Tr を0.60にします

PowerDOF

対象物をはっきり、背景をぼかして移します
アクセサリから PowerDOF.x を読み込み、モデルにピントが合うように調整します
さらに、Si を0.20にします（なんとなく背景がわかるくらいがベター）

以上でエフェクトの設定は完了です

エフェクト並べ替え

「背景」>「アクセサリ編集」から、エフェクトを並べ替えます

Shade.x
ExcellentShadow.x
Basic(Dippen).x
PostDropHair.x
PostLimlighting.x
PowerDOF.x
彩度高め_ぱっきり.x
ドラマチック.x
暗め紫.x
Diffusion.x

完成

完成です

わりと様々なシチュエーションに対応できると思います
よろしければぜひお試しください

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