Replacements の『Let It Be』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

今回は Replacements の『Let It Be』を聴いてみた編をお届けします。

抜群のソングライティングで、時にやさぐれながらも貫かれる痛快なアメリカンロックンロール。

時代の到来をテーマとした、パワーみなぎるポストパンクアルバムです。

是非読んでみて、聴いてみて下さい!

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1.I Will Dare

軽快でポップなイントロ。ハスキーなボーカルがエネルギッシュ。1:24〜ここの展開グッと惹き込まれる。1:51〜ボロンボロンと粒の大きいギターの楽しげなメロディーとリズム最高。カントリー感がある。
R.E.M.のPeter Buckが参加している。

2.Favorite Thing

「Yeah!」から曲が始まるの良い。ズカズカと進んでいくパワーポップ感。0:43〜テンションが激上がりし始めるボーカル。狂った声のひっくり返り方で、さらに盛り上がる。1:24〜魂の叫び。間奏のギターの重なりと一体感格好良い。高いテンションを保ったまま、最後まで駆け抜けていく。痛快。

3.We're Comin' Out

ハードコア…!?勢い、勢い、スピード感。興奮状態。0:42〜でベース、0:52〜でギターがフィーバー。1:17〜テンポダウンし、予想を裏切られる面白い展開。指パッチンみたいな音とピアノがフィーチャー。1:52〜徐々に勢いづいてスピードアップし、爆走しながら滅茶苦茶になって終わる。

4.Tommy Gets His Tonsils Out

電話で話しているような女性の声。ポップなパンク。ボーカルの表現力とヤケクソ感が爽快。サビの小気味良さクセになる。段々犬がバフバフ喋っているようにも聴こえてくる。0:50〜リズムといい、何故かリバーブが少しかかる所が面白い。懐かしさを感じる終わり方。歌詞が不思議。

5.Anadrogynous

逆再生にも聞こえるピアノの音。投げやりなようで美しいピアノバラード。不器用で男臭い感じも哀愁があって良い。ピアノの強弱による感情表現が豊か。マラカスのような音がずっと鳴っている。3:01〜最後の最後でコケ始めるピアノ、ずるくて抜かりない…

6.Black Diamond

KISSのカバー曲。これまでの曲と違い、暗く怪しげな雰囲気。ジャギジャギとしているギターの音も荒々しくワイルド。ボクシングの入場曲に選ばれていそう。1:41〜ドラムが気持ち良い展開。間奏のギターめちゃくちゃ小回りが効いている感じがして格好良い。

7.Unsatisfied

アコースティックギター。切ないメロディー。イントロがめちゃくちゃに良い…涙腺を刺激する音が散りばめられてる。1:25〜早くも来る第二涙腺刺激ゾーン。アコギのストロークに胸掻きむしられる。1:40〜第三涙腺刺激ゾーン。この先もゾーン多発するから数え切れない。アルバム最後の曲みたいなオーラ。泣きながら笑って手を振るような曲のイメージだが、歌詞は終始不満げ。

8.Seen Your Video

爽快。このまま歌が入らなくても満足してしまうような、そんな完成度の長いイントロ。1:33〜苦しくなるようなギターの眩しさ。2:08〜転がり落ちていくように弾かれるピアノや凶暴化するギター。終盤になってやっと歌が入る。歌というより訴えるような魂の叫び。ドラマチック。

9.Gary's Got A Boner

エンジン全開。喉を潰すような歌い方で既に声がガラガラ。抑揚の付け方が狂っていて楽しい。ザ・ロックンロール。1:01〜凄まじいギターパート。1:40〜ボーカルのテンションと呼応する様に暴れ始めるギター。

10.Sixteen Blue

すごく懐かしい気持ちになる。歌声が甘くてビックリした…そんな声も出せるなんて…。タイトルが好き。青くて、敏感な世界観の歌詞。明るいけど寂しげ。2:34〜南国のような穏やかさと時間の進み方がゆっくりな感じ。歌は刺々しく感情的になっていく。3:50〜脳天に突き刺すような輝かしいギターの音色。

11.Answering Machine

空気を震わすように鳴るギター。楽器の音は籠っているが、声はクリアでシャープ。ドラムが無いから新鮮で、ベースに耳奪われる。1:47〜段々とそれぞれが鮮明に、研ぎ澄まされていく。2:41〜度々入る無線を通した声。2:44〜鈴のような音が入り、騒がしくなる。無線を通したような声が同じ言葉を繰り返し終わっていく。この曲で終わるの不思議だな、と思ったけど自動再生で再び一曲目が流れ出した時「良い…!」となった。

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↑ジャケットはDaniel Corriganが撮影。BobとTommy Stinsonの母親の家の屋根に座っているバンドの写真

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The Replacements は1979年に結成したアメリカのロックバンド。バンド名を「The Placemats」と正しくない名前で呼ばれたのを機に、縮めてMats(マッツ)と呼ばれることもある。
1983年に発表したアルバム『Hootenanny』のように、大音量で高速に演奏することに飽きたのち、時代の到来をテーマとしたポストパンクな本作を発表。本作はAllMusicとRolling Stone誌の1980年代最高のアルバムにランクイン。

●ルーツ・ミュージック:広く、各地域の土着の音楽を指す。ここではカントリーやブルースなど。

11曲で34分、意外とあっさり…なんてことは全く無くて、密度の濃い11曲でした!

34分で青春を味わうことができ、しまいには体調が良くなっていた…元気の出るアルバムです。

ここ最近ヤバめのアルバムばかり聴いていたので浄化されるようでした。(ヤバめも大好きなんだけどね)


そして、次回からは数回に渡り向井秀徳さんに肉薄します!

次回「向井秀徳さん特別編その①」では、NUMBER GIRLの『SAPPUKEI』を聴いてみた編をお届けします。

新たな取り組みドキドキ…お楽しみに…!

最後まで読んでくださり有難う御座いました。

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