義父

こんばんは、川部です。
義父……居ますか？？？私には居ます。
いえ、居ないということにしてください。父親として認知したくないので。

マジで嫌いな人間居ますか？？人生でコイツだけは無理って人間。

私、基本的に嫌いな人作らないんですよ。自分とは合わないなと感じても、自分と会わないだけでその人なりの良さとか持ち合わせてると思うしそれに気付けて無いのは自分だから、「苦手」としてるんですね。
でも一人だけ、この世でたった一人だけ私が大嫌いとする人が居ます。

母親の再婚相手です。

出会いは小学四年生。
女手一つで私と妹を育ててくれた母親がある日いきなりイケおじを連れてきた。
妹も私もびっくり。
だってめっちゃイケおじだったから。
こんなイケおじが一般人に居るんだ…とびっくり。

「パパって呼んでいいよ」

この言葉、パパが居ない私にはかなり魅力的。
顔も良いしこんなパパ最高！みんなに自慢しちゃお！なんて思って初めはかなり好印象だった(まぁ顔しか見てないので)

それから義父、母、妹、私の4人で何度か一緒に出掛けました。
少し気が強い人なんだな…とか、感情的になりやすい人なんだな…と思うことがあったもののまぁ困る程では無かったのでスルー。
(この時からもっと母にやめとけ！と言っていれば変わってたかな)

ある日、公園にみんなで遊びに行った時のこと
急に義父がパンツを下げて…え？下げ、？

え、

当時12歳。今まで父親がいなかったからそういう遊びが普通なのか？とか、でも気持ち悪い！とか、でもここで大袈裟に嫌がったら…とか、めっちゃ考えた。
12歳ながらにすごい考えた、どうしたらその場を上手く切り抜けられるかを……


けどやっぱダメでガチ泣きガチ拗ね。

それを見た義父はガチギレ。

妹困惑。

母もどちらをフォローすれば良いのか分からず困惑。

超〜修羅場。

とにかく義父から逃げたくて車に逃げたら、追いかけてくるんですよ義父が。
いや、来るなよ。


「スキンシップをはかってやったのに！！せっかく公園に連れてきてやったのに！！なんだその態度は！可愛げがない！！」

こんな言葉を言われながら車の中に必死に身を縮めていた。大人の男性の怒鳴り声が自分自身に向けられたのが初めてで怖かったことすごく覚えている。しかも理不尽だ。私は悪くないって今でも思ってる。

暫くしたら義父は離れていって母親が来てこう言った。

「謝ってきなさい」

え？？？

何に？何に対して謝れば良い？謝られる側じゃ無いんだ？？と。
確かにその場を収めるのには私が謝ることが一番効率良かったしその後にパンツを下ろされるのは嫌だと伝えれば良かったのだけど、当時の私には無理。だって嫌なんだもん

そして謝らず帰宅。それから5~6年ほど私は義父と距離を置いた。(1度だけどうしても会わなきゃいけないことがあったがこれも思い出として最悪。今度機会があれば話すね)

(ちなみにこれが起きたの岐阜の公園です。義父だけに)

高校の卒業式が終わってすぐのこと

母が「引っ越すよ」と。
それまで母方の祖母の家に母、妹、私は住んでいて、いつか3人でどこか住めたら良いねと母がずっと言ってたのでその日が来たんだと思って凄く嬉しかった。
(私はばーちゃんすきなので出なくても良かったけど)

新居を見せたい！と母と妹から言われてワクワクして車に乗ったことを今でも覚えている
(てか引っ越すの知らなかったの私だけなんだ…と少し思ったけどこの時はそんなに気にしなかった)

おかしい……

新居に向かうまでの車に義父が居る

は？

波風立てたくなかったから何も言えなかった。

この時の私の頭の中はもう大パニック。
まさかこいつと住むのか？てかこいつなんで居るんだ？？？聞きたい…が、聞いたら全て終わる気がする〜！、！怖！、！まさか…

「結婚しようと思うんだ、いい？」

いいわけねえだろ！

義父からの質問…いや、yesしか許されない申し訳程度の確認。

いやぁ〜…マジか。ってことは新居にコイツも居るんだよね？うわ、越したくね~！！ばーちゃんと住みたい。てかこの人の事苦手なの分かってるよね？？

「新しい家に義父さんも住むから…川部ᒼᑋªⁿ✿の部屋は一番大きくて日当たりのいい部屋にしたの。もうランプシェードとかも親戚のおじさんに作ってもらったんだよ」

母からそう言われた。
母からそう言われたら私は何も言えない。
だって女手一つで育ててくれてるし。
人として性格は合わないけど感謝はしてるし、好きなことだってさせてくれた。

てか外堀固めすぎじゃない？？？

もうダメだ…おしまいだ…

とてもじゃないけど引っ越したく無いとは言えなかった。
それにまぁ、母と妹が幸せそうだったからそれで良いと思った。私はもう高校も卒業してたから自分が嫌なことは自分でなんとかすれば良いと思った。

でもやっぱダメだった。

一緒に住んだら苦手から嫌いになった。

機嫌が悪いと物にあたったり、あからさまに態度に出したり、挙句私が家でニコニコしていないと2時間説教。そして説教が終わったら

「川部ᒼᑋªⁿ✿は華があるんだからニコニコしていなさい。それだけで人を癒せるんだから。俺の実の娘は笑顔が素敵なんだ。見習いなさい。」

キッショ~……

これだけならまぁ我慢できた。
大体は自分に対してだから

犬を飼い始めた。シュナウザーを。
義父は犬が何かする度に烈火のごとく怒った。
それはもう凄かった。
でも犬なんて子供の頃は悪戯ばっかするものだし、噛まれたくないものを地べたに置いておく自分が悪いのに……
そんな事も分からずファッションで犬を飼ってるみたいで許せなかった。

挙句母を殴った。
有り得ない。


女手一つで私と妹を育ててくれた母のこと、正直人としては少し苦手。
だけど、嫌な思いはして欲しくないし…
この同棲だって母が幸せならそれで良いと思ってた。
だからそんな母が殴られて許せるはずが無かった。

家を出ようと言ったのに母は出たがらなかった。
意味がわからない。
未だに意味がわからない。

母は正直「世間一般的な幸せ」というものに囚われていると思う。
私はあまり頭も良くないから自慢出来るような大学に行けなかったし、スポーツも出来ないし、友人も特別多い方では無かったから「世間一般的な幸せ」への憧れがより強かったんだと思う。ごめん。けど、今の生活が幸せだとは思えなかった。

それから義父は大っ嫌いだったが、家族というものがほんのり嫌いになった。

それから上京して距離を置いた。
母にもあまり連絡をしてこないで欲しいと言った。その数ヶ月後だった。

「ママが行方不明」

滅多に来ない妹からのLINE。
とりあえず状況を聞いた。完全に自分が母と距離を置いたせいだった。
妹から内容を聞いた時そう強く思った。

母は1ヶ月前から行方不明で連絡もつかない。妹は暫く体調不良で母を探したり警察に行ける状態ではない。祖母も認知症を患っているのでまともな説明はできない。肝心の義父は何もしてない。

義父は何もしてない？？？？？？

有り得なかった。
パートナーが行方不明で放っておくってなんだ。
どうしたらそんな事ができる？？

とにかく母に連絡した。私からの連絡にはすぐ出た。母は、人としての存在価値が無いと落ち込んでいた。
もう完全に私のせいだった。けど、どうしようも無く義父にムカついた。
何かあったら義父が頼らせてくれるはずだった。
てかパートナーってそうあるべきだと思ってたし、そういう関係性を築く為の結婚だ。

いや、そんなことは無いことは分かってた。
母を殴った時から、同棲初めてから分かったあの機嫌悪いアピールからだってろくな人では無いことは分かってた。そもそも12歳の子のパンツを下ろして逆ギレしてる時点でヤバい男だった。
知ってたのに放っておいた自分が嫌になった。
そう思わせる義父が嫌いだった。

母は妹が体調不良で動けないことを知らなかった。その事を伝えたら直ぐに家に戻ってくれた。

それから暫くして久しぶりに実家に帰った。
母は元気そうだ。義父も相変わらず。妹も元気になっていた。
聞けなかった。何故母が居なくなった時に何もしなかったのかを。
だってそもそもそんな関係性築けてないし。

きっと母と義父ですらそうだ。そんなちゃんとした関係築けてない。その癖に義父は父親面をする。
パートナーすら守れないくせに父親面をする。
かなり気持ち悪い。

義父は周りにいる人を自己嫌悪に陥らせるプロだと思う。そういうところが嫌い。そういう面しか見えない自分も嫌いだ。
でも、いい所を探そうとしたって今までに起きたことが義父への期待を曇らせている。

今も母と義父と妹そしてシュナウザーで暮らしている。母も妹もシュナウザーも今は大好きだ。
けど、義父があまりにも嫌いすぎる。
例えるなら凄くいい家にゴキブリが住み着いてて駆除もできない状態にある……と言った感じだ。
あまりにも居づらい。

大嫌いの意味を探したり、こうやって時系列で嫌なこと有り得ないと思ったことを書き出したって足りないくらい大嫌いだ。
この世にこんなに嫌いな人がこんなに近くに居るのが不思議なくらい嫌いだ。
だから義父の事を嫌いな意味を探したり、コイツこんなに酷いやつなんです、と言ったって何も解決しないし嫌いが増すだけだ。

少し前までは嫌いであることに罪悪感を抱いてた。自分が悪い人になったみたいで
好きになろうとした。が、やっぱ無理！！！！

大嫌いです！義父！大嫌いです！！！！
長くなりましたが私が言いたいことはただ1つ