私がAIR(車谷浩司)に狂っていた頃2
Right Riot/AIR feat.kj
私のAIR返して事件
AIRとkjがコモエスタしていた頃、わりと大きな場所でAIRのライブがあり、私はいつも通り先行でチケットを取って家のピアノの上に置いていた
NKホールだったのかもしれない、大きくて立派な封筒に入っていたので大事なものだと一目でわかるだろうと思っていた
ふと母親に「あれ?ここにあった封筒は?」と聞いたら
「え?捨てちゃった」
と信じられない言葉が返ってきた
頭が真っ白になり、AIRが人生の一部となっていた私は気づいたら
「私のAIR返してええええええェェェェ!!!!」
と言いながら号泣していた
が、奇しくもその日が一般チケットの発売日、しかも気づいたのが発売一時間前だった
私は泣いて立ち上がれず、事の大きさを理解した母親が近くのローソンに走ったが、もちろんロッピーなど使ったことのない主婦である
やり方がわからない母にローソンの店員さんが親身になってチケットの取り方を教えてくれて、一緒に操作してくれたらしい
一般でローソンでチケットをとるのは電話でとるのと同じで繋がらない間に完売したら終わりなのだが、何度か挑戦して無事繋がり発券することができたそうだ
店員さんと手を取り合って喜び、安堵した母はその場で泣いたという
AIR×PORTERのWネーム手帳
というわけでAIRのチケットは再び手に入って一件落着だったのだけど、自分の中では衝撃的な出来事だったのでこの話をもっと人に聞いてほしい、AIRにも聞いてほしいと思ったのだった
それで私は事の顛末をハガキに書いて、AIRのラジオに送ることにした
私はAIRにこの出来事を伝えたいだけで読まれたいとは思ってなかったけど、一応詳細を書いたフルバージョンとラジオでも読みやすいショートバージョンの2通送った
そしていつものようにラジオの翌朝5時に録音したカセットを再生すると、信じられないことに私のハガキが読まれていた
私的には悲痛な叫びの話だったのだが、AIRはハガキを読みながら爆笑していた
しかも「2通も来てますねー!笑」と結局フルとショートの両方読まれた
さらに、そのときたまたまAIRとPORTERのWネームのシステム手帳がグッズとして発売されることになって、ハガキをくれたリスナーに抽選でプレゼントという企画をやっているときで
「◯◯さん(私の本名)、合格です!」
と言われ、その手帳まで当選してしまったのである
私はそのまま両親の寝室に行き、朝5時のまだ寝てる母に
「お母さん、私、当たった…!」
と言って泣き崩れた
後日本当に家に届いたこの手帳は、今でも宝物としてとっておいてある
高校卒業、そして大学生に
そんなAIRに狂っていた高校生活は終わって私は大学生になった
大学に入ってからもAIRの新譜を買ったりライブに行ったりしてたけど、他のジャンルの音楽や映画や小説などにエネルギーは分散されていった
そして6枚目のアルバム「My Way」を最後に、AIRからは離れてしまった
つづく