夢日記
夜中に、知らない人が家に入ってくるという夢を最近よく見る
入ってくる人間はいつも同じひとではなく、複数のパターンが存在するが、彼らには「悪気がない」という共通点がある
今朝の夢では、作業服を着た男ふたりが何かしらの点検にやってきた
夜中わたしが布団の中で微睡んでいると鍵がガチャガチャと開けられて(いつも時間がかかるので合鍵ではなくピッキングだとおもう)、作業服の男ふたりが部屋にズカズカと入ってくる
わたしは込み上がる恐怖を抑えながらできるだけ淡々と、彼らに出ていってもらうよう声をかける
しかし彼らは行政だか、部屋の管理会社だかになにかの点検を任されているらしく、なかなか引き下がらない
「もうほんとに大丈夫なんで、点検はもう済んでいるので、家主のわたしが大丈夫なら大丈夫なんで、勝手に部屋に入らないでください」というようなことを言うとやっと彼らは帰るのだが、ひとりの部屋には他人がさっきまでいたというよそよそしく張り詰めた空気が残っている
(うちの鍵はこんなに簡単に開けられて、誰でも入ってこれてしまうんだ)という心許なさが全身を不安に導こうとするけれど、結局すべてが不安に包まれてしまう前にわたしは眠りについて、そして朝が来る
というような内容だった
ほかにも、複雑な間取りの集合住宅で、隣の部屋に住む大所帯の家族がベランダを伝ってわたしの部屋を通り道として使っていたというような夢も見たことがある
パーソナルスペースを侵された恐怖や怒りが、彼らの悪気のない顔によって行き場をなくす
とても不快だけれども、それでも健康な身体は眠りに就く
というような既存の言葉では言い表すことのできない微妙な感情がついてまわるのが印象的で、なぜかこれらの夢を忘れられず、また忘れた頃には再び似た夢を見てしまう
まぎれもない悪夢ではあるが、幼い頃に見たわかりやすく悪意をもった何者かに襲われるという内容ではなく、こういうタイプの夢を見るようになったということが、自分が大人になった証であるようにも、思う