証券業界
業界の概要
証券会社とは、株式や債権(国債や社債など)、投資信託、不動産投資信託の個人・法人への売買を手がける会社のことを言う。銀行・信託銀行がプレイヤーとなる間接金融とは異なり、証券会社が携わるのは、企業や国が発行する株式や債券を投資家が購入し、その購入資金が企業や国に直接供給される仕組みである直接金融と言われる。
業界規模
2019年-2020年の証券業界の業界規模(主要対象企業38社の営業収益の合計)は4兆0,691億円程度。(いいグラフがなかった、、)
以下のグラフは大手証券5社の営業収益を、2011年を100として換算した値の推移を示したものです。割合を見ることで、どの会社が伸びているのかを把握することができる。
楽天証券やSBIホールディングスのネット証券が増加傾向にあるのに対し、野村HDや大和証券などの従来型証券は伸びが鈍化しているのが分かる。2020年3月期の証券業界の上位5社の営業収益は、野村HDが前年比6.4%増の1兆9,524億円、大和証券グループ本社が6.7%減の6,722億円、三菱UFJ証券HDが22.7%増の4,557億円、SBIホールディングスが4.7%増の3,680億円、岡三証券グループが4.2%減の650億円。5社中2社は前期から減収。一方、残りの3社は増収となった。なかでも業界最大手の野村HDにおいては、10年振りの赤字から一転し増収増益を記録、三菱UFJ証券HDも2ケタ増となりました。また、岡三証券は減収となったものの、純利益が前年比4.3倍の36億円となり大幅な伸びを見せた。
ビジネスモデル
上の図が示す通り、証券会社の役割とは、「資金を運用したい投資家などの人達の資産運用ニーズ」と「資金を必要としている企業や国の資産調達ニーズ」のマッチングと言える。具体的には株式や社債を含む有価証券を売買し、配当・利息をやり取りするという形になる。
現在の課題・現状
1
顧客の高齢化 特に日系大手証券会社は対面販売を売りにしてきているため、収益が落ちてしまう可能性がある
2
日本人の低い投資意識 1,000兆円ある家庭の預金をどう投資に振り分けてもらえるかが、証券会社が抱える課題
3
手数料競争の激化です。とくに、ネット証券で手数料を大幅にカットする動きが見られます。米ブラックロックや米バンガードに端を発した手数料引き下げの波は、日本の証券会社にも飛び火し、各社一斉引き下げに踏み切りました。ネット証券首位のSBIは、オンラインによる国内株式の委託手数料をいずれ5%以下(2020年3月現在は17%)に引き下げ、将来的には無料化を構想。手数料引き下げの動きは利用者にとっては良いですが、体力のない証券会社にとっては痛手になってしまう。業界内で淘汰が起き、いずれ大手のみが生き残る世界になるかも?
➡︎いかに若者世代に投資のよさなどを理解してもらえるか、初めてもらえる環境を整えることできるかが新規顧客獲得に直結。
就活生が感じたリアルなメリットデメリット
【メリット】
やっぱり実力主義で評価制度が整っている点。新卒の給料も他業界などに比べると高いと感じた。また、裁量権が大きい場合が多く、専門的知識を身に付けたい、極めたいと思っていたらそれを実現できる環境はあると思った(常に勉強!っていう感じになりそう)
【デメリット】
金融業界は比較的転勤が多いと思うけどその中でも証券は多いと感じた。また、営業が得意じゃないと厳しい。実力主義であるため結果が出ないと出世が難しかったり、なかなか給料が上がっていかないのでは?と感じた(その分、初任給で整っているけど)あとは業界内で再編などが進んだりする可能性もあるのではと感じた。
!!!!かなり主観入っています!!!!
業界内の分類
野村證券、大和証券は銀行などの他社と資本関係のない独立系証券会社に当たる。一方、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の3社は銀行系証券会社と呼ばれ、各メガバンクの傘下に入って提携することで、銀証一体ででワンストップソリューションができる体制を構築している。
代表的な日系大手証券会社
・野村証券
・大和証券
・SMBC日興証券
・みずほ証券
・三菱UFJモルガン・スタンレー証券
職種と働き方
・営業部門
・アセットマネジメント部門
・グローバルマーケット部門
・インベストメント・バンキング部門(IBD)
に大きく分類できる。
【営業部門】
この部門では、営業を通じて株式や債券など、さまざまな金融商品を個人や中小企業に提供することで販売手数料を得るという形の業務。一年目の社員は多くの場合新規開拓という形で、富裕層の個人や中小企業の社長へのテレアポや訪問を繰り返し、新たな顧客を獲得する業務につき、2年目以降に、既存の顧客への営業を行なっていくというパターンが一般的
(みずほ証券採用HP参考)
【アセットマネジメント部門】
アセットマネジメント部門では、個人投資家や機関投資家などのクライアントに対し、投資信託や投資顧問などの資産運用サービスを提供し、そこからフィーを獲得するという形式になっている。単純な株式の売買ではその売買の時という短期的な手数料利益しか生じないのに対し、投資信託などを提供し、顧客と長期的な関係性を維持できれば利益は長期的に獲得することができる。それゆえに、現在各証券会社では、「顧客の資産運用に関するコンサルティングや、資産管理に力を入れている」と会社説明会などでよく述べられるように、この部門を重視する傾向がある。
【グローバルマーケット部門】
グローバル・マーケッツ部門では株式や債券、為替、各種デリバティブの販売・トレーディングを行なってる。このグローバル・マーケッツ部門と後述するインベストメント・バンキングを合わせてホールセール部門と呼ぶ。営業部門の顧客が日本に無数に存在する個人投資家や中小企業なのに対し、ホールセール部門の顧客は金融機関や機関投資家、大手企業などといった日本でも有数の法人となる。
【インベストメント・バンキング部門】
インベストメント・バンキング部門(IBD)は別名投資銀行部門と呼ばれ、株式引き受けやM&Aアドバイザリーといった企業の多様なニーズやマーケット環境に合わせた最適なソリューションを提供する投資銀行業務を行う部門。IPO(新規株式公開)やM&Aなど、新聞の一面に大きく掲載されるような非常に影響力の高い業務であるとともに証券会社の大きな収益源ともなっており、花形部門と言える。難易度がめちゃくちゃ高い。
就活生へ
なんだか字がたくさんになってしまいましたが、少しでも業界のことが伝わればいいなと思います!難しそう、よくわからないを超えて調べてみたり積極的に先輩に話を聞いたりすることで見えてくるものが変わったりするので、うまく周りを頼りながら、自分のなりたい姿を具現化していくのがお勧めです。応援しています。