離婚した相手が嫌いなわけではない
よく離婚した相手のことを、「ひどい人だね」「別れて正解だったよ」と言って慰められたりもしますが、私は本当にそうかな?と思ってしまったりします。
なぜなら、離婚した相手を心底憎んでいたわけではなかったから。
決して偽善振りたいとかではなく、もちろん、いっときは憎たらしくて、恐怖の存在であったことはあります。相手の言っている言語が全く知らない宇宙語に聞こえるくらい話ができなくて悩んだのも事実です。
でもどんな形であれ、同じようにいっときはすごく愛おしく思っていたし、大事にしたいと思っていたんです。その思いを広げられる能力や余裕がなかった、またはお互いに違う世界を途中から目指すようになった、というのが本当に当てはまる言葉だなと思います。
元夫は、アメリカで暮らしていたこともあったためか、私に「自由に自分の好きなことをやっていい!」ということを身をもって教えてくれた人でした。会社でも「〇〇さんは自由だからな〜」と言って、やりたくない仕事をやらないでも笑って済まされる愛されキャラでした。
それは元々の育ちがいいからなのかというとそうではなかったと思います。事実彼は高校も大学も中退していたし、好きなスポーツも怪我や故障で何度も諦めることになりました。
彼の幼少期に満たされなかった自己肯定感、非行に走ったり何度も挫折を味わって、それでもやっぱり自分が自分らしく生きられないのはおかしいと、何度も這い上がってきた結果、「自分が好きなことを、自由にやろう!」ということを体現し続ける人生になったのだと思います。
同じように、自由に生きられない、未来を向けない、自分のことが好きになれなかった私が、そんなふうに前を向いて人生を切り開こうとしている彼を尊敬し、好きになるのはとても自然な流れでした。
でもやはり、一緒にいることによって、理想の未来よりも、お互いの過去の嫌な思い出や自分のなかなか許せない部分を互いに刺激し合うことの方が多くなって、一緒にいることが苦痛になっていき、現実もどんどん悪い方向へ進んでしまったために離婚という結果に落ち着きました。
もしかしたら、その当時の私たちがコーチングやカウンセリングを受けたり勉強して、向き合い方を変えてお互いの未来を描けるようになっていたら、離婚はしていなかったかもしれません。でもこれも、本当にたらればの話で、過去は取り戻せないため今更の話になってしまいます。
彼は今、自分のやりたかったビジネスやスポーツをやっていると風の噂で聞いています。私も今、大事なパートナーを見つけ、自分の好きなことをやろうと前を向けているのも、彼の影響があったのは紛れもない事実です。
離婚というのがマイナスのイメージに囚われがちなのはどうしようもないことですが、今こうやって落ち着いて考えられるようになると、元夫はお互いにこの人生の魂を磨いてくれるための大事な存在であったことは間違いがないなと思っています。
なので今は本当にありがとうございましたと言えるし、今後の人生で交わることはきっとないと思うけど、今も遠くで自分らしく自由に生きていることを応援しています。
***
コーチング、占いしています。お気軽に声をかけてくださいね。
よろしければサポートお願いします! いただいたサポートは、今後の活動費としてクライアントさんと一緒に使っていけたらと思います。