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こんなことして何になるんだろうと思う。受験の為に今のうちから塾に行って、叱られないように勉強する。あまり喋ったことのない人と「この曲みんなで弾きたいね」って言って練習する。軽音の部長は変な勘違い連発するしこっちの質問に答えないから段々イライラしてくる。これってこういう話じゃないの? あーね うーん どうだろ 既読2 インスタを開くと将棋の強い奴が何かしらの大会で優勝してたみたいで、みんな「○○おめでとう!」「○○すげえ」ってノートに書いてるけど、お前ら別に今までそいつのことめっちゃ応援してたとかでもないのに都合良すぎるっていうか、それって友達のこと素直に祝える俺、的な自己陶酔なんじゃないの、って考えて、でもそういうこと言う奴って大体俺より何個も上の次元にいる人たちだから冗談めかして言うとかもできないし、実際それはめっちゃすごいことなんだろうから、そう思うこと自体後ろめたくて、疲れたし眠たくなったからご飯を食べて眠る。4時間寝て8時間起きてて4時間寝たけど、この場合の睡眠時間は8時間になるのか、4時間になるのか、考えて、面倒くさいからやめる。気が付いたら陽が落ちて夜になってる。向かいの家は窓がずっと開けっぱで明かりもついたまんまだから逆に生活感がなくて怖くなる。何もしていないのに常に何かしてるみたいに疲れてるし、やりたいこと・やりたくないことは数えきれないほどあるのにそんなにやりたいわけでもないものばかり集まってるスマホをいじっている。全部がつまらないし、全部がインスタに見えてくる。同級生のアカウントをざっと見てもサブ垢とかじゃない限りフォロワー2桁の人なんか一人も見当たらないのに、俺はこれまでの人脈全部使って35とかだし、知ってる人を見かけても俺なんかがフォローして何になるんだろうって思って結局できないでいる。街中を歩いていても、その人にはその人なりの悩みとか色々あるはずなのに、ただ幸せそうに歩いているから、というその一点だけでインスタのキラキラ感を見出して勝手に傷ついている。



ずっと何をしているのか分からない。俺はなんで生きてるのか分からないし、なんでインスタを入れてるのかも分からないし、なんで皆と同じようにストーリーを上げてるのかも分かんないし、なんで皆そんな普通に喋れるのかも分からない。俺は出来るだけ遠くにいる簡単に近づけなさそうな人をロールモデルにして、その人になったつもりでしばらく生きてみる、ことの繰り返しでここまで生きてるから自分なんて存在しない、あるのはこんな自分に優しくしてくれる人への興味と、周りの人が笑ってくれることへの執着と、そういう自分の本質に近いところもいやいや(笑)冗談っすよ(笑)と誤魔化してしまえる図々しさだけだ。でも怖い、俺は死ぬほど怖い、こんなに自分で自分を傷つけておきながら、他人から傷つけられるのは慣れていないから本当に怖い、目が怖い、空気が怖い、人と一緒にいたくない、何かの印象を抱かれるのも怖い、怖いというより疲れるから嫌だ、時間が経つにつれて変わってしまうからこそ、自分のことが好きだな、とか嫌いだな、とか思って欲しくない、でも完全に忘れ去っては欲しくない、たまに、自殺してそのまま死んじゃった有名人のことを思い出して最後のインスタの投稿のコメント欄を見ることがある、そこではみんなが等しく静かに生きていて、勇気を貰うことはないけど自分の中の何かが治まる気がする。根本的な解決にはなっていないけど、最初からそんなことできないのは分かっている。プロフィールを編集して、アイコンを消そうとするけど結構気に入ってるから、代わりに名前を消してIDも変える。誰かが覚えていませんように…

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