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ルックバック みた

ちょっと出遅れたけど ネタバレしてます 順番割とぐちゃぐちゃです 純粋な感想パートと自分語りパートがあります

・中2くらいの時、漫画じゃないけどイラストの練習頑張ってた時期があって、藤野とか京本みたいにガチで描いてた訳じゃないにしてもスケッチブックに描かれてた人体の骨格とか、アタリとるためだけの棒人間とかが凄い懐かしかった
・けど、だから感動できたかと言われると多分違くて、クリティカルに刺さった部分はお話を考えて作品にして、人に見せたり言ったりなんかの賞に応募したり…っていうところだと思う、人並み以上にはそういう経験があるので…
・流行り?の伏線回収というか、作品の構造としてめちゃくちゃ上手いなと思った。序盤の藤野の4コマ「ファーストキス」がただの主人公が描いた漫画としてじゃなく映画本編の映像として描かれていたのは、藤野の幼さや画力の拙さを伝えること以上に「生まれ変わっても会いに行く」的なこと(厳密に言うと並行世界かifルートっぽいから違うけど)が作品内で起こることの示唆だったのかな、みたいな
・てか、フラットな目で見たら藤野の性格嫌すぎるだろ、中学・高校は学校での様子あんまなくてはっきり分かるの小学生の時くらいだからもちろん幼さのせいもあると思うけど、もし小学生のとき同級生にいたらうっすら嫌いになってたと思う、スポーツ得意らしいし
・努力パートに弱いんですよね、、学年に私より絵上手い奴がいるなんて許せない!→コンビニでスケッチブック買ってめちゃくちゃ練習、とかなんかそれだけで泣けてくる
・京本に初めて会って「藤野先生は漫画の天才です!」って言われた時の藤野のリアクションが思ってたより薄くて、うわまたこいつの悪いところ(調子乗りやすい)出てきたよ、って思ってたけど、そこから雨の中スキップで家まで帰るのは泣けた、映像的にも美しいしびちょびちょのまま自分の部屋上がって漫画描き始めるのも良い、そうだよなそうだよな嬉しいよな…
・なんか藤野鼻につくところ多くない??
・京本が美大入りたいって言ったときに藤野が言った言葉って結構酷かったけど、俺はあれが100%の本心ではなくて京本を引き止めたいがための言葉だと思ってしまうな、、人の善性を信じすぎてるかも
・京本が最後に描いた4コマ、あれ、何??背中に斧が刺さってるのに気づかないまま笑ってる藤野がオチっていうのモヤモヤする、『終盤あたりの世界線を誰も死なない仮想の世界だと仮定すると、そこで死ななかった京本が4コマの中で傷つけたのは藤野の背中。作り手に対する思いの押し付けが犯人と藤野で二重に重なって京本にかかっていたのかも』みたいなツイートも読んだけど、そもそもその世界での京本は小学生のとき以来藤野と会ってないから、助けてくれた藤野の背中を傷つける意味がよく分からない。京本が死んで会えなくなってしまったことで藤野が傷ついたってこと??
・普通に考えて、藤野が「私があの時漫画描いて京本を外に連れ出してしまったから京本死んじゃった」とか考えるのは明らかに間違ってるんだけど、そういう風に思ってしまう思考の癖は少し分かる気がした。2人で過ごした楽しいだけの思い出も、後に起こる悲しい出来事の前フリになって、全部を悲しく書き換えてしまうことはすごく悲しい、そんなの本当にルックバックか?
・映画見終わった後から知ったけど美大に侵入して無差別殺人って京アニの事件とかが念頭にあったのか、、割とそのままなのに言われるまで気づかなくて悔しい
・予告編で藤野が喪服着てたから誰か死ぬんだろうなとは思ってた。担当編集?と電話してる時もずっと画面の端でニュース映像が流れてて、電話切ってからじわじわと音声が聞こえだしてくるの、映像としての見せ方が上手すぎるなと思った
・音楽も良いな、主題歌もそうなんだけど最初の曲から引き込まれた、弦がいい
・どっかのツイートでも見たけど、声優さんより原画とかアニメーションに携わった人の名前が最初にクレジットで出てくるの、この映画ならではの製作者に対するリスペクトが込もってて良かった


・色々な人の感想を見て回っている、そうだよねそうだよね…ってなるのも、いやそれは明らかに違うだろ、ってなるのもある。作品を見る・読む時にどういう風に解釈したらいいのか考えてしまうし、作品・作者はどういう風に受け取って欲しいかを考えてしまう。でもそれは結局どこまでいっても自分自身のエゴが投影されたものにすぎないから、傍から見たら全くの見当違いにもなりうる。僕はそういうのが怖かったけどそれで臆病になるのも違うなと思った。当たり前だけど合ってる解釈も違う解釈もないし、色んな反応があって当然で、それも含めて作品が読者に干渉できたといえるのかな、と思った。

・小3のとき、みんなの前で自作のお話を音読する機会があって、その場ではへーすごーいって盛り上がってたんだけど1年も経てばそんなこと忘れてた。僕ですらあんま覚えてないから別に覚えてる人なんていないだろって思ってたら2、3年後にクラスの男の子に小3のときのお話凄かったよ!って話しかけられて、別にその子とはあんま仲良くならなかったけど、その子が卒業文集に将来の夢は小説家ですって書いてたのはなんか忘れられない。もし万が一、その子が小説家になりたい原因に1ミリでも小3のときの僕が関わってたら申し訳ないと思う。


原作注文したので許してください

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