リアルタイム人間″わたし″

「 どれどれ…あーまた可愛くほんわか歌っているなーまあ、お米のCMソングだもんね 」なんて呑気に聴いていたわたしは背後から近付いてくるもう一人の高橋優に気付かなかった
後ろからグーで強めに殴られたわたしは毒薬を飲まされ、目が覚めたら───身体が縮んではいなかったが、ものすごい衝撃を受けた

生きてて一番最初に高橋優を聴いたとき、「この人の曲をもっと聞いてみたい」と思ったとき、あのときと同じような衝撃だった 心臓がムズムズするくらいセンスの良すぎる言葉選び、誰もが感じたことのあるような小さな歪みや葛藤や気持ちを表現する力、細胞に右腕を上げるよう促してくる止まらない音の波、ぜんぶ私の好きな高橋優だ

傷付くことを怖がる人だから 自分に傷はまだ無いと言い切る人だから、私はこの人の曲が聞けるし大好きなんだろうな 私は本当に未来について希望が持てない人間なんだけどもちょっと先を生きてる高橋優がこんなに必死こいて力いっぱい生きてる世界ならこの先でなにか変わるかもしれないって、もう少し生きてみてもいいかなって思えるんだ本当に、心の底からそう思う 高橋優が雑草ばっか生えてるしょうもないわたしのしょうもない未来をガツガツ踏んづけて道にしてくれてるような気がするんだ あの、すいません、もうちょぅとしたらわたしもあなたと一緒に雑草踏んづけられるように強くなりますから

実力と知識と経験値というしっかりとした土台が底にあるから好き放題やりたい放題できるんだなと その動ける範囲が徐々に広がっていってる気がする どんどん大暴れしてほしい 暴れすぎて眼鏡がズレてきたらそっと直しつつね

こんな曲がアルバム曲なんて勿体ないとさえ思うんだからこの曲が入っている〈 HAPPY 〉というアルバムはとんでもないはずで、いわゆる″勝ち確″なのだ こんなレベルの曲があと10曲近く待ち受けてるだなんて武者じゃなくても震えてくる

どうもこんにちは、リアルタイムシンガーソングライターの歌うリアルタイムシンガーソングライターをリアルタイムで受け取れるリアルタイムで人間やっている幸せなリアルタイム人間、″わたし″です

あぁ 幸せだな 君に会えて もう何もいらない
満ち足りた 日々

ｷﾞｭｲｰｰｰﾝ