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わたしを置いていくなし(2023/3/25)


カラスがずっとここから動かなかった。骨太なカラスだなあ、と思ったので、わたしもこのカラスが動くまで1時間半ずっとベランダで見ていた。とくに面白いことはなかったけど、一方的に(当たり前だ)人生相談をするなどしていたので、飛び去ってしまったときには涙が出そうになるくらいこのカラスに心を許してしまっていて、己のリリカルな精神とその傷ましさに同情した。あと反省した。カラスと過ごした1時間半で、わたしは履修登録を終わらせるべきでした。
1時間半もわたしの話を聞いてくれてありがとう。

カラスに襲われたことがある人が好きだ。単に不運なだけなんだけど、なんか選ばれしものって感じがして。
わたしもむかしカラスと戦ったことがある。小3のとき、学校からの帰り道気づいたら目の前にカラスの眼があった。ちょうど国語辞典くらいの厚さの本を手に持っていたのでそれを振り回して撃退したけど、頭を三針縫った。羽を広げたカラスはめちゃくちゃかっこいい。あと間近で見て思ったんだけど、カラスってほんとうに黒いです。

カラスがいなくなってからもしばらく部屋に戻れなくて、本とか読んでたらベランダからスマホを落としてしまった。3階に住んでいるので、ぜったい割れたな死んだ最悪だ〜と思いながら拾いにいったら、ヒビひとつ入っていなくて、日頃の行いに感謝した。フィルムも貼ってないのに。だれにも当たらなくてほんとうによかった。


咎人の雛先生の新作がついに世に出ましたね……!
ほんとうに嬉しい、生きててよかったと心から思いました。
これまでのスタイルはそのままに、まったく新しい景色を見せてくれて、そうそうこれこれ、咎人の雛先生の句からしか得られない栄養というものは確実にある、ああ〜句集とか出してくれないかなあ。

原宿さんがいなかったら、わたしの人生はもっと鈍色だったと思う。
いまいちばん聞いているラジオ「ありっちゃありスパーク」だし。原宿さんが生きている時代を一緒に生きることができてよかった。

咎人の雛先生と原宿さんはなにも関係ないけどね。

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