続ける!毎日掌編小説、第10回目!『ジュネーヴの別れ』
19世紀からフランスの植民地になった僕たちの国、ベトナムはいつの日か、たどり着く先は自由であるべきだ。
そんな思いを、誰かに届いて共感して欲しくて、伝えまわる毎日を過ごしていた。
ある日のこと、僕の前にある集団が現れた。
「君が、独立を誰よりも訴えかけてる、ホットなボーウィ、かい?」
喋り口調がとても独特な彼女はウインクをして言った。
「どなたですか」
「私は、ハイン。君を私たちの組織にスカウトしにきたのよん」
「は、はあ」僕は漠然とした反応で返した。組織?怪しいな、壺でも買わせる気だろうか。「僕はタンです」
「君も興味あるはずだよ、ベトナムを独立するために戦うこと」
独立?!願ったり叶ったりだ。話だけでも聞いてやるか。
そして気がついたときには、奴らの根城にきてしまっていた。「僕としたことがー」とても早口だった。
でも、この組織が怪しいかどうかは正直どうでもいい。僕はただ、このベトナムのために何か成したいんだ!それにこれから、見極めればいい。
1945年、ベトナム民主共和国が独立を宣言。しかし、フランスは大反発し、インドシナ戦争を開戦させた。
「戦争がハジまちゃったな、しかし!これも平和を勝ち取るため!だよなお前たち!」
戦場の中、僕たちは声を張り上げた。ハインは先頭を買って出て、仲間たちを奮い立たせた。
そうだ、ずっと僕は戦いたかった。ベトナムのために平和のために!「進めー!」
1954年、フランスはインドシナ戦争を敗北し、ジュネーヴ休戦協定が結ばれた。その際、ベトナムは二つに分裂した。協定の予定通りに行けば、この後再びベトナムは統一されて、本当の独立を果たす!「ついに、ついにやったぞ!」
しかし、それは今現在に至るまでなりえなかった。
ベトナムは独立は果たすが、アメリカの介入によって統一が阻止され、完全に分裂してしまうのだった。
「タン、お前もついて来るよな?」
そして、僕に選択の時がやってきた。ベトナムは二つに分断された。北は、社会主義国のベトナム民主共和国。南は真逆の考え方を持つ、資本主義のベトナム共和国。
ハインは資本主義の、南の人間になると言った。
「どうしてだよ?!自由と平和を望んでいたじゃないか。資本主義は貧富の差が激しくて、平等ではない!」
「私たちの組織に金を出す奴らがいてな」
「そんな、僕たちが戦ってきた意味はなんだったんだ!」僕は強く当たった。冷静さを取り戻し、一尺開けて、続けて言った。「わかった。君たちの考え方には合わないよ。僕は僕の道を進む。さようなら」
ハインは苦笑いした。
「っは!好きにするがいいさ!どこにでも行け!二度と戻ってくるんじゃないぞ」
ハインはどこか物悲しい顔をした。
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本日?、0:30なので、昨日ですね😅
昨日、地理の試験が終わりました。この小説はお気づきの方もいらっしゃると思いますが、勉強がてらに書いたものです。
好きなもので勉強した方が何億倍も捗ると考えたわけです。
結果、とんでもなく捗って驚きました。試験当日でも、すらすら問題を解くことができました。
好きなものって本当にすごく大事なことなんだなって、改めて痛感させられます。
試験勉強に悩む方はぜひお試しを!
最後まで読んでくれてありがとうございます!
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