ワセリンってなあに?
みなさん、こんにちは!
薬剤師のめいベジです🍀
みなさんは、ワセリンを使ったことがありますか?
病院で白色ワセリンやプロペトというお薬を処方してもらったことがあるかもしれません。
ドラッグストアでも購入できるほどワセリンは身近な存在ですが、みなさんはワセリンって何者かご存知でしょうか?
保湿剤のイメージが強いワセリンですが、今回はそもそもワセリンってなあに?ということについてお話します!
ワセリンのまとめ
まずは、今回の記事の結論から。
✔︎ワセリンは石油を精製して作られ、精製度によって4種類に分けられる
✔︎精製過程で不純物等はほとんど除去される
✔︎皮膚保護や保湿、外用薬の基剤として使用される
✔︎赤ちゃんも敏感肌の方も使いやすい
✔︎まれにかぶれ等を引き起こす可能性がある
では、ワセリンについて詳しくみていきましょう!
ワセリンとは
ワセリンは石油から精製されたもので、主に皮膚保護や保湿に使用されます。
石油には様々な不純物が含まれていますが、精製過程でそのほとんどが除去されています。
そのため刺激が少なく、赤ちゃんも敏感肌の方も使いやすいのが特徴です。
ワセリンは、その精製度によって4種類に分類することができます。
精製度の低いものから順に、黄色ワセリン、白色ワセリン、プロペト、サンホワイトがあります。
では、それぞれの特徴についてみてみましょう。
ワセリンの種類
黄色ワセリン
黄色ワセリンはワセリンの中で最も精製度が低く、不純物の色によって黄色味を帯びています。
軟膏基剤や皮膚保護剤として処方される他、市販薬にもあります。
市販薬として有名なのがヴァセリンですね。
ワセリンの中では比較的安価で、手に入れやすいです。
ただし、他のワセリンに比べて精製度が低いことから、不純物による影響が肌に出やすいと考えられます。
もし使用によってかゆみやかぶれ等が生じたり、皮膚の弱い方はより精製度の高い白色ワセリンやプロペトの使用をおすすめします。
白色ワセリン
白色ワセリンは黄色ワセリンよりも精製度が高く、薬や化粧品などに広く使用されています。
色は白色で無味無臭。
白色ワセリンの中には、眼軟膏の基剤(有効成分を溶解して皮膚に浸透させる役割)として使用できるものもあり、肌や眼に使用しても大丈夫なほど高度に精製されているということが言えます。
市販薬の白色ワセリンとしては、健栄製薬のベビーワセリンがあります。
プロペト
白色ワセリンよりも精製度を高めたもので、抗酸化物質を除去しているため、白色ワセリンよりもさらに刺激が少ないといわれています。
しかし、抗酸化物質を除去していることからプロペトは酸化しやすいというデメリットがあります。
そのため、保存するときには遮光しておくといいでしょう。
市販薬にもプロペトがあります。
サンホワイト
プロペトよりもさらに精製度を高めたもので、ワセリンの中で最も精製度が高いワセリンです。
黄色ワセリン、白色ワセリン、プロペトと異なり、サンホワイトは病院での処方はなく市販薬のみとなっています。
プロペトは精製時に白色ワセリンから抗酸化物質を除去していますが、サンホワイトはプロペトを精製して抗酸化物質を加えています。
これによりプロペトの酸化しやすいという欠点を解消し、光に当たっても酸化しにくくなっています。
また、精製度が最も高いことから、アレルギーパッチテスト基剤としても使用されています。
こうみるとサンホワイトが一番いいと思われますが、市販のみとなっているため、他のワセリンに比べて価格は少しお高めとなっています。
ですので、市販薬でワセリンを購入される際には、精製度やテクスチャー、価格を比較して選ぶと良いと思います。
それぞれのワセリンの特徴を表にまとめました。
次回は、ワセリンの使い方についてお話したいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
めいベジ🍀
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