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自分にとって心地良いで健康になろう

みなさん、こんにちは!
薬剤師のめいベジです🍀

前回まで、2回にわたってワセリンについてお話してきました。

ワセリンについて改めて色々と調べる中で、SNSでこんな情報を目にしました。

ワセリンは経皮吸収されるから危険!
ワセリンは石油だから危険!

みなさんはどう思いますか?
同じように考える方もいれば、気にしない方もいるでしょうし、じゃあどうしたらいいの?と不安に思う方もいるかもしれません。

みなさんが、みなさんにとって心地良くbetterな選択ができるように、今回はSNSで目にするワセリンのあれこれについて掘り下げながらお話しようと思います。

この記事のまとめ

まずは今回の記事のまとめから。

✔︎ワセリンが経皮吸収される可能性は低い
✔︎石油に含まれる発がん性物質などの不純物はほとんど除去されている
✔︎発がん性物質を完全に避けることはできない
✔︎大切なのは自分にとって心地良い選択をすること

では、詳しくみていきましょう!

ワセリンは経皮吸収される?


薬の成分が皮膚から吸収されるためには、その成分が皮膚から吸収されるために必要ないくつかの条件をクリアしていなければなりません。

例えば、成分のサイズが小さいものや油っぽすぎないもの、といった感じ。

サイズが大きすぎると皮膚を通りづらくなり、皮膚から吸収される可能性は低くなります。
また、油っぽい性質を持つと皮膚の最も外側にある角質層には浸透しますが、それより下は水を好む性質のため移行しにくくなります。

ワセリンは成分のサイズが大きく油っぽすぎる性質をもつため、皮膚から吸収される可能性は低いと考えられます。

ですので、たとえ体内に吸収されたとしてもごく微量で、毎日口から大量に摂取しない限り、体内に入ることによる体への影響について不安に思う必要はないと考えます。

ワセリンは石油だから危険?


確かに石油と言われると体によくないイメージが湧きますが、ワセリンは肌に使用しても大丈夫なほど高度に精製されています。

ですが、人によってはワセリンを使用することによって皮膚にかぶれ等の症状が出る可能性があります。

それはワセリンだけに起こることではなく、同じく石油から作られるお薬や化粧品、植物由来の製品であっても、症状が出る可能性はあるのです。

ワセリンに発がん性物質?


石油には発がん性のある多環芳香族化合物が含まれていることも言われていますが、それらも精製過程でほとんど除去されていると言われています。

この多環芳香族化合物は有機物を燃焼したときに発生する物質なので、排気ガスやゴミの燃焼、タバコの煙、BBQでお肉や魚を焼いたときにも発生します。

つまり、ワセリンを使用すること以外にも生活する中で多環芳香族化合物を体に取り込んでいる可能性があるのです。

もしこの多環芳香族化合物を避けようと思うと、産業地域から離れた車の走っていない場所で、肉や魚を焼かずに生活する、といったところでしょうか。

しかし、多環芳香族化合物は空気中を浮遊して移動するため、例えその発生源から遠く離れたところにいたとしても、知らない間に体内に取り込んでいるかもしれません。

そう考えると、もはやワセリンがどうこうという以前の話になってきますよね😂

大切なのは、自分にとって心地良いを選ぶこと


今までの説明を聞いて、みなさんはワセリンにどんなイメージを持ちましたか?

「石油って聞いただけで怖いからワセリンはもう使いません!」
と思うのか、
「今まで使ってたけど、漫然と使うのはやめようかなぁ」
と思うのか、
「傷口を守るときなど、必要なときに使おう」
と思うのか。

どの選択であっても、それがみなさんそれぞれにとってのbetterな選択であればそれでいいと思うのです。

色々な価値観の人がいるから、考え方も色々あります。

ただ、大切にしてほしいことはその選択を自分が心地良いと感じるものにすること。

例えば、ワセリンを使わないと選択したとしましょう。

ワセリンは多くの軟膏基剤として使用されているため、ワセリン単体を使っていなかったとしても、何かしら外用薬を使っていればワセリンを使うことになります。

頑なにワセリンを使わないことを選択した場合、もし何か不調が出たときに選択肢が狭まり、あれもこれも使えないと焦って不安になったり、使わざるを得ないときに罪悪感を感じてしまう。

自分でそれを選択したはずなのにストレスを感じてしまったり、周りに自分の選択を押し付け、自分の意に反すると周りを攻撃してしまったり。

正しい知識を持った上で、自分にとってbetterな選択ができるように。

そして、それが自分にとって心地良いものであってほしいと思います。

まずは体の土台を整えよう


どんな薬であっても、使わないに越したことはないですよね。

でも、
「今は薬が必須で手放せない」
「手放したいけどどうすればいいかわからない」
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

薬に頼りながら、同時に生活や食事を見直しながら自分の心地良いを探してみる。

薬に頼っているときよりも即効性はないかもしれません。

ですが、薬は不調を一時的に緩和するものであり、それを治ったと勘違いして原因を取り除かなければ、永遠に不調とイタチごっこすることになります。

自分自身を大切にするために、家族みんなで健康になるために、自分の生活を見直してみませんか?


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


めいベジ🍀

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