アベノマスク
会社にアベノマスクが届いた。
全家庭にマスクを配る?しかもガーゼ?と散々バカにされたアベノマスク。
しかしあの頃は本当にマスクが手に入らなかった。
通勤途中のドラッグストアには早朝から行列ができていたし、店員だった友達はお客さんからの苦情が殺気立っていると怯えていた。
マスクが家庭に配られた時、すでに我が家はミシンを購入して手作りマスクの生産を開始していたのだが、その頃には材料も枯渇し入手が困難となっていた。
布は家にあるハギレでなんとかなったがとにかくゴムが売ってない。
届いたアベノマスクからゴムを外し再利用したのを思い出す。
配られた後もカビやら虫やらゴミやらの写真がネットにアップされ叩かれ、カビが生えないよう空調完備の倉庫で保管した結果、保管料が莫大となりとうとう廃棄処分する方針となった。
しかしまたもや「もったいない!」との世論が盛り上がったら一転して希望者に配布ということに。それも送料無料で。
なにやってんだかなぁ。
ともかくタダでくれると言うならいただきましょうということで、平型と立体型をそれぞれ1万枚ずつ申し込んでみた。
年が明け、春が過ぎ、申し込んだこともすっかり忘れた頃それは届いた。
「大きい箱10個ですがどこに下ろしますか?」と運送屋さんに言われ見に行ってみると軽バンいっぱいに詰め込まれた箱が。
はて?何の納品かな?と送り主を見るとなにやらむつかしい名前が書いてある。
「厚生労働省医政局経済課」???
品名:「マスク 平型10000枚」!!!
ホントに届いたーーー!
かなりボロボロになったダンボール箱の外側には1200pcsと表記があった。
中国の南通市というところで作られたらしい。
ここって今ロックダウンとかで大変なことになってるとこじゃ、、
中には個別包装のマスクが50枚ずつ入った袋が20袋で一箱1,000枚入、それが10箱ということは希望した平型マスクは1万枚すべて届いたということか。
※調べてみたら平型と立体型両方希望した場合は平型のみ配布ということになったらしい。
それにしてもこのダンボール、歴戦の勇士といった趣である。
封をするテープは3回ほど貼り直した跡があり、50枚入りの袋も何度か開けた形跡があった。
新しい包装材を使わなかったのはさらなるクレームを避けるためか。
さて、大量に届いたマスクを何に使うのかというと。
実はほとんどはゴムを外してウエスにしようかと思っていた。
ガーゼの質もよく吸水性がすばらしい。
だが、意外にも現場の職人さんから本来のマスクとしての人気が高く、粉塵が舞う現場で二重マスクの内側に使うとなかなかいいそうな。汗もよく吸うのでこれから暑くなる季節には不織布よりは快適かもしれないとのこと。
外したゴムも結構な量になったので何かに使えないものかと考えている。
まとめてみると反発力が絶妙なのでクッションか枕の中身にいいかもしれない。
せっかくここまでしてたどり着いたこのマスク。
有効に使わせていただきますね。
関わったみなさま本当にごくろうさまでした。