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わんちゃんの集まりに合流しちゃった話

この間、ちょっとうれしい出来事があった。

朝ごはんを終えて近くの公園を散歩していた。その帰り道、洋風な建物の下に集まりができていた。それはなんとわんちゃんの集まりだった。
遠くから見ても分かる、大きい。大型~中型くらいだろうか。
くるくるした毛並みはプードルのようだ。
黒、白、茶、レッド、黒にワンポイントの白、ベージュと、豊富なカラーで目が飽きない。どの子を見ても可愛かった。

わたしはこの世の生き物で犬が一番好きなんだ。特にどの犬種が好き、というのは選べない。みんな可愛いんだもん。だけど街中で犬を見掛けても、恥ずかしさゆえに話しかけられない。イベントに行ってもふれあいコーナーに行っても、自分から触りに行くことはほとんどない。でも心の中では、「話しかけたい、写真撮りたい、あわよくば触らせてもらいたい」とぼやいている。通るときにガン見したり、微笑み返したり手振ったりするくらい。

今回も「写真撮りたい!話しかけたい!」と、心の中でぼやいていた。立ち止まって、一旦整理する。まずスマホを家に置いてきたことを思い出して、取りに戻ることにした。帰ってきて、まだ居たら話しかけよう。
頭の中で何度も練習する。「犬が好きなんです。散歩してたら見かけて、かわいいなと思って。何かの集まりですか?」
犬を連れていない知らない人が急に話しかけてきたら怖いよね。わたしだって多分「何この人?」って思っちゃうと思う。なんて思いながらも、海外では普通に話しかけているのを聞いて、そんな世界いいなって憧れていた。
これを逃したらもう会えないかもしれない。

気付いたら、声をかけていた。
とても優しい飼い主さん達で、犬種やわんちゃんのお名前を教えてもらった。ゴールデンレトリバーとプードルのミックス・ゴールデンドゥードル、
ラブラドールレトリバーとプードルのミックス・ラブラドゥードル。
テレビで知って、いつか会いたいと思っていたわんちゃんだった。

ちらほらと他にもわんちゃんがやってきたところで、みんなで写真撮ろうということになった。このチャンスは逃すまいと、もう一度声をあげた。
「撮らせてください!」

大きなわんちゃんから、小さなわんちゃんまで、総勢8匹が建物の前に並んだ。みんなお利巧でちゃんと座って待っている。とんでもなく可愛かった。飼い主さん達のシャッター音が響く中、わたしも隣でひたすら撮りまくった。

まだ集まりが始まるには時間があるみたいで、わたしは先にお暇する。
家への帰る途中、興奮と安堵と幸福感で満ち溢れていた。
声を掛けたわたしの頭をなでてあげたくなった。幸せだった。
アルバムを見返して、夢でなかったことを確認する。
今、わたしのスマホのロック画面は、その時のラブラドゥードルちゃんである。

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