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胸が大きい、ただそれだけで。

わたしがこのトピックについて筆を執る(キーボードを叩く)ことについて、普段から交流のある人からするとなんの違和感もないだろう。

わたしはTwitterで日々自分の胸がいかに邪魔で辛いかを愚痴っている。そう、解決策なんて胸部縮小手術くらいしかないのだからぐちの一つや二つや百回以上つぶやきたくもなる。

子供の頃は運動が大好きで男の子たちに混じってサッカーや野球をしていたわたしの活発さは胸の成長とともに失われていった。
理由は成長期で胸が張り裂けそうなほど痛く、階段の昇降で激痛を感じるほどだった。自然と運動から離れていくのもおかしな話ではない。

中学生の頃には男女問わず胸に関する「いじり」や「うわさ」を一身に浴びてきた。もちろん学校裏サイトでは中々に出番があったが当然に嬉しくない。個人的には名誉毀損だぞ、と今でも思っているが流石にもう残ってないだろう。
電車に乗ればおじさんが胸元を必死に覗いているのが見えた。触れてはないけど今考えてもあれは立派に痴漢なのではないかと思うほどにきもちわるかった。
この頃から本格的に男性に対して恐怖を感じるようになった自覚がある。

高校や大学生になってからは益々悪化した。従来どおり噂や学校裏サイトに書かれるだけならまだしも、男子学生にわざとぶつかられたあと、男子同士で「いま○○のおっぱいに肘当てたぜぇ〜!めっちゃでけぇ笑」など、わたしが耳を立てなくても大声なので聞こえてきた。成人すれば飲み会の席やバイト先で遠慮なく本人である私に直接向けられる。


周囲の噂や態度は、まるで彼ら、彼女らの言葉が刃になって降り注ぐように、私の心をズタボロにしていった。

なぜ、わたしはただ他の人と同じように生きてきただけなのにこのような目に遭わねばならないのだろうか。
なぜ、親しくなってもない男性も女性もわたしと話すときに胸の話を必ずどこかで入れるのだろうか。
なぜ、私の顔は胸ですか?というほどに目線が胸に行く人が多いのだろうか。

ずっと、なんども繰り返し考えてきた。
だけど答えはいつも同じ、「それなりに大きい胸をしていて、日本では胸がセックスシンボルとなっているから」だった。これ以外の答えが見つからない。
だれかこれ以外の答えを思いつく人は教えてほしい。

そして、考えてみてほしい。
あなたの大切な人、友人でも恋人でも兄弟姉妹でも母親でも誰でもいい。
大切にしている人が、身体的特徴について悩んでいるかもしれないということを。
許せるだろうか、あなたの大切な人が悩んでいる身体的特徴について他者から好奇な目でみられ、そういう言動にさらされているとしたら。

もし、過去にそういう言動したことあるかもしれないと思い当たる節があるなら、今後は他人の身体的特徴をどうか口にしないでほしい。
あなたにも大切な人がいるように、わたしも両親にとって大切な娘なのだ。電車で隣りに座った女性を大切にしてる人たちはたくさんいる。どうか匿名だからと、見知らぬ人だからと傷つけていいわけじゃないことを、傷つかないわけじゃないことを理解してほしい。

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