見出し画像

【大嘘】DELVAUXのタンペートとレアレスを貯金叩いて買ってから碧棺のために売りたい

私は300p超えの文庫一冊書き上げるタイプの古の夢小説書きで、しかもハマる男の世界線=アニメの世界と現実が意識的・無意識的にリンクするタイプの女なので(例:なんとなく入った大学と学部が推しの聖地だった)あんまり夢=嘘だとは思わない方なんですが、
とある日波羅夷さん家のわんぱく坊主に人生で初めて狂っている女友達に山田一郎との馴れ初め(笑)を話したところ、「そんな大嘘がよくスラスラでてくるね‼️」という純粋健常者ビームを浴びてしまってから、夢小説もとい妄想のことを大嘘と呼んでいる。

とはいえど、私は夢小説とか夢女子という言葉が嫌いです。
私たちの妄言は現実ではないけれど、どこまで行こうが非情なほどに現実でしかない。
今はまだただ空虚な世迷言かもしれないし、嘘であるかもしれないけど、私たちは現実を生きているし……満たされない現実から抜け出す「もう一つの世界」でしかないのなら、それはそもそも夢などとは言えない。ただの醜くよわっちい逃避行である。
空虚な、ある種の宗教や呪術であれど、これは「夢」ではない。私たちは瞼を開いて夢を叶えられる器なのだから、敢えてこれを嘘と呼ぼう。

ほんで、今から碧棺との大嘘を話します。

私はバッグ狂で、可愛くて私の性に合う鞄を常に探し求めているんだけど、今年の夏は20代を碧棺左馬刻と過ごす覚悟が決まったのでステラのファラベラを買った。

ステラマッカートニーのファラベラ(タイニー)

ファラベラ、全体的な雰囲気がTDD含めた碧棺すぎるなと思っていたけど、購入後ファラベラってお馬さんの一種と知りもう碧棺じゃん😅と我ながら恐ろしくなった。

碧棺(鞄)の派手な美しさと顔圧に負けそうになるお嬢
鼓舞してくれるガチでいい女

迷いはあれど、最終的には新宿伊勢丹のお姉さんの「8月から値上がりします😅」に押されてあっさり購入。

目ばかり肥えていくから、これまで納得して購入まで踏み切れたバッグがjimmy chooのトートくらいしかなかったし、それも在庫切れを繰り返しようやく手に入れたものだったので、この疾走感に慄きつつも自分の経済力と判断力の成長も感じられ、購入から2ヶ月後でもstill大満足である。

靴含めた身体と接するファッションは「今・ここの私」の自己紹介の域を出ないのに対して、唯一身体と離れて成立する鞄は「いつか・どこか」の憧れと強い意思を詰め込むことができる。
極端な体型だから日本ブランドの服が合わないとか、足が奇形で靴がすぐダメになるのもあるかもしれないけど、こういう背景で私はバッグフリークをしている。

そんな私が虎視眈々と、いつかどこかで持ちたい‼️と希う鞄たちを紹介します。

デルヴォー タンペート(80万)
何よりキャプションがやばい。

最初は見た目だった。完全に撃ち抜かれた。
セリーヌの16より美しいバッグがこの世に存在することを知った時、私は一瞬生きてみようと思えた。

私はボディラインが出る、コケティッシュでロマンティックで上品な服に、その甘やかさで醸した隙を突くようなハードな鞄を合わせるスタイルが好きだ。
左馬刻を好きになるずっと前から、スカーフェイスやファイト・クラブとかの暴力映画が好きだし、mob wifeのスタイルに憧れていた。
男の趣味に染まる女じゃないってことです。むしろ碧棺が私の趣味に寄ってる。

だからあまり調和の取れたプレーンなバッグよりもスタッズ使いがあったり、チェーンやメタルパーツがあったりする、キリッとした鞄に惹かれる。

もう長い付き合いになるジミーチュウも、日々に柔らかく寄り添いながらもその系譜は忘れないでいてくれる

そんな好みなので、シックでどんなオケージョンにも気後れせず持ち出せる凛とした佇まいながら、グッドガールもといオールドマネーもとい「飯炊いて待ってるだけのいい子」に収まらない、クールでハードな魅力のあるタンペートにくびったけである。

ただ、80万なんて出せる訳もないのに公式サイトの在庫状況を舐め回すように見る変態になってから、そのコンセプトに心を掴まれた。

なんたって、私は訳あって今後船の世界に骨を埋めようとしている女だから。
帆船……トラペーズ……。海の世界で生き抜くこれからの私にこれ以上しっくりくる鞄はないし……逆に、タンペートも私に持たれるために生まれてきたのだと思う。デルヴォーは私をアンバサダーにしなさい。

また、デルヴォーつながりでもう一つ。

デルヴォー レアレス MM

通学バッグのFAはジミーチュウのロゴトートなんだけど、大学卒業を前に、そろそろ通勤バッグについて考え出す頃ではなかろうか(内定もないくせにしゃらくさい)。

そこでデルヴォー新作のレアレストート……。

私は将来どんなカジュアルな職場でもボウタイブラウスとタイトスカートとハイヒールで入間銃兎をすると決めているので(?)、そんなあだっぽいスタイルに爽やかさとシャープさを添えてくれるレアレス、もう既に愛しかけている。

やはりデルヴォーは私をアンバサダーにしたほうがいい(錯乱)。

王道・セリーヌ16

あのセリーヌが可愛い値段に見えてきますね。これがマジックという奴です。

王道は覇道であって、やはり単体での可愛さトップです。セリーヌ16。
ただ、既に女性らしい感じだから、私のスタイルに合わせるというより、普段のスタイルからダウンさせてこのバッグに込めた私の「今・ここ」のスタイルを際立たせるという持ち方になるかもしれない。
自分のスタイルがある女性にとって、「合わせやすい」鞄は決して合わせやすくなんかない。

基本シルバーアクセの女なので、バッグに合わせて18kのアクセサリーを揃えることができるくらいの余裕がでたら買いたい(買えない)。

イエローフィーバーに侵されたフランス人のせいでいい思い出がないのであんまりフランスのメゾンは好きではない(現に、ジミーチュウもステラも英国ブランドで、デルヴォーはベルギー)けど、そういう卑しさとか妥協も込みの愛らしさだと思う。なんか許しちゃうなぁというアレ。
セリーヌに気品は感じないけど、ただただ品として綺麗だと思う。

ザロウの赤トート

マルジェラのサテンのジャパニーズトートがなき今、正規品にこだわるなら代替として思い浮かぶのがザロウのトート。

元々狙ってたサテンジャパニーズトート。もう公式では見当たらない……

雑誌で見かけたのが可愛すぎて、サイトであれ?となったけど、赤いカバンなんて全部可愛い。
まぁ、マルジェラのパクリだしどこまで行ってもマルジェラを超えられないので、私の倫理観がおわらないかぎりザロウを買うことはないけど……。
功罪を抜きにデザインだけ見れば、ジャパニーズトート系のシャープさとミーハー感をレトロでロマンティックな赤で緩和してるのがたまらないんだよね。

……とまぁ、そんなこんなで、ここに挙げた鞄を揃えるとざっと220万くらいになる。

多分、これらを全て所持するにあたってはもう死ぬからいいや‼️あの世に金は持っていけない‼️くらいの投げやりな気持ちでないと実現できないと思う。私はまだ学生で、月収が20万を超えたことがないので弱気になっているかもしれない。
でも、私を美しくする鞄のために汚いブツは咥えられないし、船の業界は儲からないから……。

ただ、この中だったら絶対私は30までにまずレアレス、そしてタンペートと買っている。というか、流石に買う。借金しても買う。それくらい好き。

でも、碧棺はタンペートよりレアレスより、きっとプライスレスな人になる。

長い長いオシリアイとオトモダチの期間と、長い長い曖昧な期間の果てに、今回の人生はこいつでいいやととうとうお互いの腹が決まり、そこからの幾重もの大胆なプロポーズと臆病なリジェクションの末、私が私よりも彼を大切にできる自信が揺るがなくなったら、私はタンペートとレアレスを売ろう。

だって宝物は一つでいい。
守るべきものが多ければ多いほど私は弱くなるから。

とにかく私はデルヴォーを売るから、碧棺はしっかりご飯を食べて体重を増やして、長袖を着て欲しい。
そして、もしも私に対して私と同じことを感じているのなら、全ての愛人のために借りているアパートを解約だけして欲しい。別に抱くなとは言ってない。会うなとも思ってない。ただ私たちの名義の家は一つがいい。もう懲り懲りなんだ。

そんな碧棺との未来のために鞄を質に入れてきた私を見て、碧棺はアホだから(俺のこと好きすぎだろこの女……)と思うけど、実態はそうじゃない。
全ては私のため。あんたがあんたを守り抜いてくれること、私があんたを守り抜けることは、私のためにしかならない。
これでしばらくはあんたを養う資金ができたと冗談を言って、碧棺が足を洗った時の一時金になんだかんだ本当に備えつつ、「アンタにとってのかけがえのないお嬢はカバンなんか持たないから。アンタが荷物持ちなさい」と命じたい。

ただ、売るくれーなら俺に寄越せやとアイツは言うと思う。
碧棺はモノの真贋がわかるから。
なんせデニムに20万そこらだっけ、それくらいかけられる男だから、逆に私がどれだけシビアにお金を使っているかがよくわかると思う。

そんな碧棺は、入間銃兎♀にミルクとコーヒーフレッシュとガムシロップをありったけ混ぜたような私のビジュアルよりは、その凛と張り詰めてハードなスタイルの方がずっと好きで、だから私の鞄たちが大好きなはず。
碧棺は、私のする化粧や服装が一々気にいるし、私も同じだし、そもそも、ファッションの方向性が合わない=人として感性が合わないということだから全てやめたほうがいい。

レアレスは元々ユニセックスだから言うまでもない。
平日は私の通勤バッグとして、休日(碧棺が遊びにくるとき)は碧棺のお買い物カバンとして24/7で活躍してくれる。
私たちは、レアレスと共に四季を越え、ずっと運命を深めていく。
金曜の夜、私は今週末碧棺と食べに行くものを考えながら、きちんと鞄の中身を整頓された棚に仕舞う。なんなら鞄の手入れまでしてしまうというハッピールーティン付きである。
なかなか自分をゆっくり大切にできない私だけど、これだけはなぜだか続けられているといい。

そしてタンペートは、一眼見て気に入ってくれると思う。
私が初めてタンペートをおろした暁には、待ち合わせのときにはあえて触れないんだけどやはりめざとく気付いていて、お店で私が膝の上にタンペートを載せるタイミングで、「それ見たことねぇなぁ」ってパスをくれる。
高かったって私が笑うと、いくらだよってニヤッと笑うし、80万って耳打ちすれば大したことねぇなって肩を揺らす。

事前に相談も無しかよなんては言わない。自分も同じだから。
そういう細かい胸のチクチクは私たちの悪い癖で、お互いがお互いの細胞壁を保って大人であるための最後の規制線なのだ。

タンペートが浮いていないかしきりにショーウィンドウに姿を映してしまう私をおいて数歩進んで、おせーよと呆れながら、「黒いの(ファラベラ)も良いがこれも似合ってんぜ」とさらっと褒めてくれるはず。
私はn型で、碧棺はestp(1番相性が良かった元彼と同じ)のs型なので、碧棺は多分あんまり鞄のヒストリーとかストーリーを気にしない。
けど、私がタンペートのヒストリーを嬉しそうに話すのを横目で聞きながら、「よくそこまで覚えてんな」とショートケーキをたべて……ふーんと聞き流しているけど、私のおしゃべりラジオを気に入ってくれていると嬉しい。
私のコーディネートには口出ししないし、基本食い違わないけど、迷った時にあれ持てよと第一選択でサジェストするくらいには気に入って欲しい。
し、折を見て碧棺も数回使えば良いと思う。
おしゃれして若者の集まる流行りの場所に出かける夜、青いシャツにタンペートを掛けて、あえてバッグ本体は背中側に流して、細い体躯の後ろ姿の華奢さ儚さを鮮烈に印象付けて欲しい。似合うよ。

服にお金をかけるところや、自分のブランディングに意識を配れるところは、碧棺の好きなところの一つである。
ブランドバッグを馬鹿にするやつはいるけど、あれは意匠権と知的財産権をサポートして美的な世界を維持するための価格設定だから、「騙されてる」なんて言う奴は死ねばいい。
言っておくけど、安くて可愛いバッグは全てどこかのハイブランドのパクリです。

ウン十万とするバッグにうつつを抜かす私を、過去の男たちは金がかかる女と罵倒してきたけれど、滑り止めは一校のみで留年・休学・浪人もせずストレートで卒業する私にしたら、私立乱れ打ちして留年も留学も休学も浪人も予備校代も親の脛齧りまくってるお前らの方が金がかかるからな(笑)

宮下公園のルイヴィトン、碧棺すぎてびっくりした

碧棺は勝手にLVの男だと思ってる。
モノグラム・エクリプスが世界で1番似合う。
普段はマーチンだけどね。

新宿ルミネのエスカレーターで、グリッターがたくさんついたマーチンのリュックを背負っている女の子がいて、あれなら私のスタイルにも合いそうだと思ってあれから探し続けているけど、まだ見つけられていない。ウエスタンブーツみたいな柄のグリッターでキラキラした小ぶりなリュックてす……。

一時期ちょっと好きだった男の子が、胸元に竹の刺繍の入った白い古着のシャツをよく着ていて……3回目のご飯でカタギの私ウケを狙った碧棺が清楚ぶってあれを着てきたら、私はとんでもなく顔を真っ赤にしてしまうと思う。私は笑っちゃうような柄シャツが好きだけど。
あ、告白なんてものはしないし付き合いもしませんよ。もちろん。

脱線だけど、私がプライベートでアディダスのバッケンバウアーを愛用している(ジャージはダル着じゃない。おしゃれです)ことから山田一郎はアディダスを起点に、ドイツ繋がりでジルサンダーを取り入れつつ、ヒューゴボス、そしてジルサンダーはプラダ系列なのでプラダも着ていて欲しい。
mcmもドイツだけど……mcmはどちらかというと碧棺の感じだし、私の方が似合う。次はmcmにしようかな。元彼がドイツ語を喋るので死ぬほどドイツブランドをdigった私の過去を無駄にしたくない。

韓国拠点になってからお手頃だし、かわいい!

プラダは碧棺も似合うよね。三角だしね。

私はブーツを履く碧棺左馬刻と厚底ギミックハイテクスニーカーを履きこなす山田一郎に死ぬほど弱いから、石油王になったら碧棺にマーチンとプラダのブーツを貢ぎ続けたいし、山田一郎にはバレンシアガとか色々送りつけたい。
そしてあえて私はソールの薄い、華奢な印象のコンバースで、中にゴリゴリにソールを入れて身長を盛りたい。
前はこの長身がコンプレックスで仕方なかったけど、大切な人とおなじ高さで世界を見つめたいと思って男女の身長差があまり好きではなくなってから、私は身長を盛ることしか考えてない。
基本9cmヒールで170超えのデカ女になって新宿を闊歩している。変な男に絡まれなくなるからめちゃめちゃいいよ。

服といえばエクストラワードローブのシリーズだけど、オタク古典では男の黒タートル=女の童貞を殺すセーターだから、いささか辛かった。
碧棺は、私は、私たちは、いつまでも他人からの不躾な評価とその結果に応じて生死が決まるという呪縛から逃れられず、常に審判に耐え続けている。これは、気がついてしまっては耐えられないことである。
他人はすべて、私を裁くカウンターパートでしかない。しかし、私と左馬刻は同じで、だからこそ、私たちはようやくジャッジメントを留保できるのかもしれない……。
尚、真にジャッジメントの留保が叶う至極の関係では世の中の一切合切があまりにも虚ろで私たちには死の道しか残されないため、結局のところ私たちは溺れそうになりながらも泳ぎ続けるんだけど。
私の愛しい鞄たち、そして私の愛しい碧棺は、私の浮袋になってくれるだろうか?

もしくは私らしさの保証書、あるいは、寂しさのトレードオフ?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?