博物館・美術館通いビギナー
私は大学3年生になってから1つ意識していることがある。そう、それはズバリ!
美術館や博物館に積極的に足を運ぶこと。
元々小学生の頃の私はそれはそれはものすごく歴史オタクであったので博物館に行くことが割と好きであり、地元の歴史民俗資料感に常連レベルに足を運んでいたり、地元の県の歴史館にも興味ある企画展示があれば見に行くという、今振り返ると割と高尚なことをしていた。
しかし、何故か中学生になってからは歴史から少し遠のいてしまい、また、潜在的に中学生ならではの「勉強好きぶるやつダセェ」という無駄なイキリが発動していたのか博物館に行く足も遠のいてしまっていたのだ。
そんな私が再び博物館に行こう!と思うきっかけになったのが去年の秋に行われた性差の日本史展である。最初Twitterでこの企画展示についての情報が目に飛び込んできた時、日本史を性差という側面から捉えるなんて面白そう!という興味と日本史を勉強したい!という純粋な気持ちで友達を連れて国立歴史民俗博物館に足を運んだ。国立歴史民俗博物館は今住んでいるところから普通に遠かったがあまりにも魅力的であったため、それでもフッ軽に行ってしまった。
ガッツリ展示を見るのは約10年振りであったため頭をフル回転しめちゃくちゃ疲れたがそれでも新しい学びや新しい視点を得ることができて非常に勉強になり、これが私の博物館通いを促進させるキッカケになった。
それから少しずつではあるが、気になる企画展示にはなるべく行くようにしておりこの半年で
・「写真師たちの関東大震災」@横浜開港資料館
・「江戸の敗者たち」@太田記念美術館
・「ミネアポリス美術館 日本絵画の名品」@サントリー美術館
・「特別展 国宝 鳥獣戯画の全て」@東京国立博物館
少しずつではあるが以上4つの企画展示を鑑賞することができた。7月には印刷博物館の企画展を見に行く予定である。
私が何故今になって狂ったように博物館や美術館に行くようになったか、理由は2つある。
①今しか行けないから
私は現在大学3年生であり、順調に行けば2023年の春に卒業することとなる。まだ進路については完全に決まっていないが、もしかしたら首都圏を離れるかもしれない。主要な博物館や美術館はやはり都会に集中しているため、就職・進学先によっては行きたくてもフッ軽に行けることが出来なくなってしまう可能性が高い。そのことに今更気づき、大学卒業までになるべくたくさんの事を吸収しようと考え今狂ったように通っているのである。
②たくさんのジャンルを学びたいから
前の投稿でも言ったが、私は看護系に進んでしまった。悲しいことに看護系は所謂一般教養については広く浅くしか学べず(梅シートみたいな感じ)基本的にゴリゴリの看護についてしか勉強ができない。看護師は国家資格を取得しなければ看護師として働くことができないためこれは致し方のないが、私はこのまま看護系しか勉強できないことに不安を持った。周りの友人は皆それぞれリベラルアーツについて興味を持って学び教養を深めているのに私はこんなに薄っぺらい人間になってしまうのかという一抹の不安を抱えたのである。
つまり、美術館博物館通いはそんな私の薄っぺらい人間になりたくない!という最後の悪あがきなのである。
日本史が好きだからか、私は教養のある人に古くから憧れを持っている。(ちなみに1番の憧れの歴史人物は細川幽斎)個人的に教養があればあるほど視野が広くなり1のことで10を知ることができ、より豊かな人生を歩めると考えている。
しかし、私は美術に関しては日本史の知識しかなく、審美眼に至ってはゼロであるため美術館通いを始めることに戸惑いもあったが、何回か見に行って素人でも素人なりに美術館も楽しめるということが判明した。教科書にも載っている『洛中洛外図屏風』を例に挙げると、教科書や資料集では全体でしかみることができず、筆のタッチや1人1人の人間の表情までは確認することができないが、美術館で実際に見るとそういった機微もじっくり観察することができる。素人の私にとってはこれが美術館の最大の醍醐味なのではないかと思った。
さらに、この美術館通い強化年間を実施したおかげで池田蕉園の絵画の素晴らしさに気づくこともできた。
美術館や博物館は素人でも十分に楽しめるアミューズメントパークである。これからもなるべく行けるタイミングを探っていろいろな展示に足を運び、リベラルアーツ人間を目指したい。
p.s.白黒写真の企画展示とかあったら行きたいよねえ。