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ディグ・モードvol.78「ジョアンナ パーヴ(JOHANNA PARV)」

ジョアンナ パーヴ(JOHANNA PARV)は、エストニア出身でロンドンを拠点とするデザイナー、ジョアンナ・パーヴ(Johanna Parv)が設立したファッション ブランド。サイクリング愛に溢れる彼女は、機能的でエレガントな衣服を作ることを使命とし、誰かの生活を改善する革新的で美しい製品をデザインするように努めている。


ストリートの現代女性に着目

(Courtesy of JOHANNA PARV)

ジョアンナはファッション史の本を読んでファッション業界に興味を持った。1920年代のフラッパーや1950年代の女性は彼女にとって刺激的で、その時代のパワフルで美しい女性の姿に夢中になった。

自身が生まれた90年代については、アレクサンダー マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)やフセイン チャラヤン(HUSSEIN CHALAYAN)のショーのパワフルなパフォーマンス要素を通して、ファッションが持つパワーやそれがいかに人々を感動させるかについて気づかされたとジョアンナは説明している。

その一方で、ストーンアイランド(STONE ISLAND)のような衣服の目的に重点を置いているブランドを通して自身のモチベーションを発見したことをきっかけに、彼女は衣服が毎日をより目的のあるものにする方法について考えはじめた。その結果、ストーリーテリングや美学だけではなく機能も重要であることに気づき、ストリートにの現代女性に着目することとなった。

機能的でエレガントな服作りが使命

(Photography by Mika Kailes)

セントラル セント マーチンズで基礎コースを受講するためにエストニアからロンドンに引っ越したとき、忙しくアクティブな環境がジョアンナに予期せぬ影響を与えた。自身をセンシティブだと説明する彼女は公共交通機関に不安を抱いたため、移動手段として自転車の利用が急増した。それは彼女にとって人ができる最も持続可能なことであり、生活の一部になった。

サイクリングを始めた際、ジョアンナは身につける衣服が大幅に変わることに気づいた。アクティブなライフスタイルによって服が制限された状態で、選択肢が足りなかったため、彼女はその分野に興味を持つようになった。その結果、自由な動きを可能にする機能的でエレガントな衣服を作ることがジョアンナの仕事における使命となった。

「私は自転車の美学が好きです。そして、街を疾走するときに得られるパワー、自由、幸福、それが女性に与える自立。でも黒とネオンのスポーツウェアはみんな同じに見えます」と彼女は『10 Magazine』に語っている。

2023年秋冬コレクション(Photography by Cris Fragkou)

彼女は自分自身をプロダクト デザイナーだと考えており、女性のニーズをリサーチし、従来のパフォーマンス ウェアから彼女たちを解放している。アイテムは、レギンスが組み込まれたアクロバティックなワンショルダー ドレス、サイクリング ショーツと一体化した非対称のサイド スリット スカート、バックパック ストラップ付きのレザー ハンドバッグなどが特徴的だ。

すべてのシーズンを前回とまったく違うものにしたくないと考えているデザイナーにとって、各コレクションは以前のプロトタイプの継続的な改善である。 「とても実用的であることは非常にエストニア的ですが、私はそれを魅力的で、エレガントで、シックにするのが好きです」と彼女は『DAZED』のインタビューで語っている。

誰かの日常をより良くするデザイン

ジョアンナ・パーヴ(Photography via SHOWstudio

ジョアンナのデザインの本質は、機能性、女性らしさ、快適さ、パフォーマンス、自由、適応性、動きやすさを融合させたエレガンスにある。「ムーブメントはアクションを生み出し、したがって物語を生み出します。身体、衣服、動きが一体となる物語、それが私のデザインなのです」とデザイナーは「METAL Magazine」で語っている。

彼女のクリエイティブ プロセスにおける必須項目は、自転車に乗る女性たちに製品を実際にテストしてもらうことだ。自身の野望について、現実に生きる人々にとって意味のある製品を作ることだとデザイナーは説明している。ジョアンナはデザイナーであることの責任を認識しており、彼女が作るすべての製品は誰かの生活をより良くする必要があるのだ。

「私はアイドルのためにデザインするのではなく、ストリートに立つ現代女性のためにデザインしています」とジョアンナは『hypebae』のインタビューで語っている。彼女は革新的で美しく、長持ちする製品のデザインに今日も取り組み続けている。

この記事は、フリーランスで翻訳や海外アパレルブランドの日本向けPRをしている𝐡𝐢𝐫𝐨𝐤𝐨が、自身のファッション業界に対する見識を広める目的で書いたものです。

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