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【感想と考察】荊棘の道は何処へ

眠れないので(という時間でもない)
考える余地がたくさん残ったまま終わった瑞希バナー荊棘の道は何処への感想回
当然ネタバレしかないのでご注意ください
また、マイノリティについて触れる箇所がありますが、あくまでプロセカのストーリー・瑞希に対する個人的な感想・考察に関する記載であり、現実に対する私の考えではありません
終始支離滅裂です

イベスト読めてない人は、見よう
私はニコニコ育ちなのでこちらを貼ります



感想

何もかもが嫌なリアルさを孕んでいて、
言葉を選ばずに言うならば、「面白い」ストーリーだったなと思います


瑞希の性別について

今回のストーリーで本格的に性別:?➡性別:男が確定したわけだけども
瑞希の性自認や性的指向ははっきりしていないけれど、その部分は瑞希を構成する設定として重要ではないと思っている
「身体的な性別が男性なのに」「女性らしい恰好を好む」という部分で瑞希が奇異の目で見られる環境ができてしまっていて、詳細に踏み込むまでもなくなってしまっているので

特に性的指向についてはプロセカ内では恋愛描写が殆ど徹底的に排除されているので(両親のような既に関係が成立しているキャラは除く)、考えても決着はつかなさそうなので考えません
瑞希がニーゴに対して打ち明けられない・絵名が性別を知って驚く描写があったことから、男と女という違いはあるんだろうけど

男子生徒について

結論としては私の考えは「悪ではない」と言ったところです

件の男子生徒の目的は、あくまで他者を揶揄うことにあったと考えています
それが良いことか良くないことなのかで言えば、「互いに理解のある身内以外にやるのは良くない」と思うけれど、
瑞希を傷つけようだとか、絵名と瑞希の関係を破綻させようだとか、そういった明確な悪意がある描写ではありませんでした

瑞希の性別を大して仲良くない自分ですら知っているんだから、文化祭を一緒に回る仲の絵名が認識してないとは思っていないでしょうし
彼の立ち位置としては瑞希の回想で台詞のみ出てきた面々と同じで、「瑞希を変な子扱いする」人に過ぎないと思います
絵名に「君も男?w」とか聞いてしまったこと含め、文化祭テンションなのかデリカシーが無いのは確かですが

瑞希はマジョリティかマイノリティかで言うと後者なわけで、それを「変」とか「変わってる」とか思う人はまあ実際いるわけで、その中には変な奴は揶揄ったろ!wという精神の人も残念ながらいるわけで
揶揄うことによるコミュニケーションを面白いと思ってる人もいるわけで
私はド陰キャなのでそういったコミュニケーションの何が面白いのかと避けてしまう性質ですが、それが面白いと思ってる人が存在することは理解できます

だからまあ、悪気はないんだろうなとか
でも、嫌な気分になって言い返したら「冗談だって!マジになんなよw」とか返してくるんだろうなとか
いじめにあったと言うほどではないんだけれど、学校に行きたくなくなる一因になり得る、すごくリアルな存在だなあと思いました
行って顔合わせたらまたなんか言ってくるんだろうなとか、見てないところでもあれこれ言ってるんだろうなとか 考えちゃうよね

逃げ癖について

今回の結果を迎えるにあたった一番大きな原因は、「瑞希の逃げ癖」にあると考えます
念のため、私は逃げることは全く悪くないと思っています(自分も逃げてばかりだから否定できる立場にないです)

一つ目が、ここに至るまで自ら打ち明けることができなかったこと
二つ目が、打ち明ける日に文化祭を選んでしまったこと

一つ目は言わずもがなだと思うので省略

二つ目の日程選びは勿論文化祭という特別な日が区切りとして良かったのは分かるけれど、
瑞希のことを知っている人がぎゅうぎゅうに集まって、いつもより口が軽くなってしまうようなテンションの上がる祭りが開催されている場を選ぶのはどう考えてもジサツ行為です
実際、瑞希も他者からうっかり漏れることを恐れていたわけですし
(余談ですが、受付が冬弥に変わっていたことに安堵する場面が好きです
一年の頃からこんなに純粋で大丈夫…?と心配したりしていた仲ですが、クラスメイトとしても付き合う中で、例えば杏や類と同様に、事情を知っているけれど大丈夫な相手として自然と安心していたようで、冬弥への信頼を感じたのが嬉しかった。)

何でそんなヤバい日を選んだかって、それは瑞希も吐露していた通り「誰かからうっかりバレてしまえば」という期待を、ほんの少しでも心のどこかで抱えてしまっていたからでしょう
自分の教室へ行くときに危惧していたように直接声を掛けられるのでも、「暁山くん来てるらしいよ」「文化祭でもスカート履いてるんだ」とか噂しているのがうっかりニーゴの面々の耳に入ってしまうのでも

確かに文化祭で伝えようと決意することはできていたけれど、決意できたからって絶対に実行できるものでもないでしょう
受け入れてもらえないかもしれないことも、受け入れてもらってもどこかで気を使われてしまうことも、それがニーゴのメンバーだったら耐え難いと思っているのだから猶更
自分の口から伝えるのがどんなに難しいか
他者から伝わってしまえば良いのにと思う気持ちは理解できます
同時に、これは瑞希の逃げ癖でもある

絵名の正解

「秘密を受け入れられても、気を使われてるかもと思うことすらアウトなら絵名はどうすれば良かったのか」
「瑞希がそう考えてる限り自分から伝えても結果は変わらなかったんじゃないか」
「ならば打ち明ける必要はなかったんじゃないか」

この辺りが疑問として浮かぶ部分だと思いますが、
今回のパターンで絵名の正解は無かったというのが個人的な考えです

これの根っこの問題って結局のところ瑞希の頑ななまでの人間不信にあると思っていて、
人間不信がどうにかならない限り、「本当は受け入れてもらえてないんじゃないか」とか「優しいから気遣ってくれてるんだろうな」とかの思考からの脱却は難しい

それをどうにかできる可能性があるのが、「待ってると言ってくれた絵名」に対して「自分から打ち明ける」という成功体験だったんじゃないかな
それっぽっちでと考える人もいるかもしれないけれども、私は瑞希にとってこの成功体験は大きな経験になり得るものだったと思っています
まあ逃してしまったというか、自ら手放したようなものだけど…逃げるって辛いことを避けるのと同時に当然そこにあったかもしれない良いことも避けてしまうので、どうしようもないね

今後について

瑞希の人間不信が本当に厳しいところまで来ているので、
正面からぶつかるしかないんじゃないかなあという気持ち
優しさはもう伝わらないだろうし


最後に:瑞希が恵まれてるのかどうかという話

「理解のある家族も友達もいて恵まれてるのに」というアレ
確かに理解者0の人に比べたら相対的に恵まれていると言えるけど、
それ以外からは変な子扱いで奇異の目で見られる環境はとても恵まれているとは言えないです私は

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