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医療用ウイッグのカットのこと

ウイッグのカットしたことありますか?

あるある!カットできるよ!
という美容師さんたくさんいると思います。

したことないし、わからない…という人もいるでしょう。

そもそも美容師さんはカットが出来ます!
だから、ウイッグのカットも絶対出来ます。

ウイッグには生えグセがないし、ポイントをおさえればきっと自毛のカットよりも簡単…かも?
でもいきなりカットするのはいろんな危険があります…
ウイッグがどんなものか…少しずつですが更新しますので見ていただけたら嬉しいです。

さて。

多くの美容師さんがカットしたことあるウイッグは、撮影などで使うウイッグではないでしょうか?
そしてそれらの多くは、美容師さんが着けてあげて、撮影のあいだ(おそらく長くて1日くらい?)使用するものだと思われます。

医療用ウイッグとの違いはここにあります。

医療用ウイッグは、使用する本人が自宅で着けます。
そして、「行ってきます!」から「ただいま!」まで…
人によっては「おはよう!」から「おやすみなさい」まで使用します。そして、だいたいの場合半年〜1年毎日使用します。
さらに撮影という非日常ではなく、通勤、通学、仕事、デート、ランチ、保護者会などなど…日常で使用します。

そうです。大きく違うのはこの3点。
①自分で着ける
②長時間つける、長期間使う
③使用するステージは日常

①これは着け方の練習をすれば解決です。着ける順番、前髪、真ん中の合わせ方、どの位置で着けるのが良いかをぜひ一緒に確認してください。
自分で着けて、いろいろな動き(日常生活)をするので正しく着けられるようにすることがとても大切です。

撮影のときって、こうすると見た目が良くなる…とか、こうするとかわいく見える…とかいろいろあると思いますが、その引き出しは着け方のアドバイスをする時にとても役に立ちます!!

②どちらかというと、こっちのほうが重要かな。
長時間着、長期間つけると何が起こるのか…

長時間つけたとき
●サイズがあっていないと不快
●サイズがあっていないととれる可能性がある
●暑い、蒸れる

長期間使うということは…?
●自分で洗います
●消耗します
●髪が伸びるとサイズが変わります

つまり、
○ちゃんとサイズがあっているのはどういう状態か。合っていないとはどんな状態か。
○自分で洗って再現可能か(洗い方、お手入れのしかたを教えてあげましょう)もしくはメンテナンスに持ってこれるか?
○サイズが変わっていくとはどういうことか
○消耗するというのはどうなっていくのか?(その時の対処法、消耗しやすい場所、消耗しにくくするための注意点を知っていると役に立ちます!)

これらは長くなるのでこれから少しずつアウトプットしていきたいです!

忘れてはいけない③
あくまでも日常で使います。
撮影で使ったそのウイッグは、そのまま仕事に行けますか?
電車にのれますか?
撮影とかのウイッグってどちらかというと自毛では難しい髪型を作るイメージです。
ウイッグを着けて、通勤電車に乗り、ちょっと苦手なあの人に… 見た目に厳しい友達に…会うことを想像してみてください…
そんなときに胸を張れるウイッグだと素敵ですよね♡
隠す必要はないけど、日常に馴染む必要はあるのかな?というのが個人的な想いです。

ウイッグ屋さんで働いていたとき、たまにウイッグを着けて仕事をしていました。
お店で着けるのは抵抗ありませんでしたが、初めて電車に乗ったときは緊張感がありました笑
スポーツクラブにも行ってみました。誰も私なんて見てないのに、みんなが私の頭を見てる気がしました笑
そんなものだと思います。

治療で使っていなくても、ウイッグ屋だった私ですら気になります。治療中、自毛がいつもと違う時だったら…?

でも、ポイントをおさえたら、自毛をスタイリングするよりも素敵なウイッグになるかも…。

私がウィッグを用意させていただいた方の中には、ウィッグを卒業することにはウィッグのほうが楽という方もたくさんいました。

※もちろん、全く気にしない方もいるし、ウイッグは必ず必要なものではありません。
髪への気持ちは本当に個人差のあることなので、いちばんはそこに寄り添うことかと思います。

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