最大500錠の大量服薬(OD)記録②
4回目:2023.03.20
14:00頃に家で市販薬と精神科処方薬、合わせて490錠を1500mlのお茶で3分で飲んだ。ほんとは860錠飲む予定だったけど、大変そうなので諦めた。
お酒で飲みたいところだけど、吐くという話をよく聞くので、吐くのは嫌いだし、飲んだ効果が倍増するどころか薬を吐いてしまったら意味がないので未だに試したことがない。
20分くらいで動悸が激しくなって、体が重くなって、少し体を起こすと目が回りそうで、すごく怖かった。早く、早く意識飛んでくれ、と思っていた。
スマホを持ってる手が震えて目が霞んできて、記憶のないうちに変なことを投稿してしまわないようにスマホを置いた。意識はなかなか飛ばなくて、ウトウトしていた。ウトウトしていたら恐怖は少し和らいでいた。
体は吐かないようにずっと左を下にしてたから(右を下にするのとどっちが正しいか忘れたがとりあえず胃が左なので左を下にしていた)、麻痺したらいけないという考えが働き、何度か少し体を浮かせたりした。
しばらくして母が帰ってきた。これで大丈夫だと安心した。母に飲んだの?と聞かれて既に意識が混濁しててうまく答えられなかった。母は救急隊の人に電話していた。
まだ誰も来てないのに、なんかたくさん来た、と言っていたらしく、記憶にはないけど幻覚が見えていたのかもしれない。
救急隊の人が来て、その時既に17時台だったって言ってた気がする。何錠飲んだの?みたいなことを聞かれて、360って何回か自分で言ってて、自分でそのあと490だったことを思い出したけど上手く伝えられなかった。
その時の私はなにかを(それが何だったかはもう覚えてない)必死に伝えようとしていたが、頭と呂律が回らなくて、文章と文章を繋げることができなくて、単語でしか話せず、伝わらなかった。
救急車内でモニターを見たら脈は140台だった。着いたときのことは覚えていない。
気づいたら救命の先生が視界に入って、一人暮らしですか、実家暮らしですか、もう一度聞きます、というやりとりを何度もしたのを覚えてる。最後に本当は実家暮らしだったのに一人暮らしと言い張っていたことに気づいてフッと笑ってしまったけど、答え直すことはできなかった。後から母に聞いた話では、会話が成立しないと医師が言っていたそうだ。
男の先生の顔が怖かった。隅で看護師みたいな人がこの薬飲む人多いですよねと言っていた気がする。長い間そこにいた気がする。
そのあともう胃洗浄しないよね?意識ある中でするなんて絶対嫌だと思っていたら、今から胃洗浄しますと言われて、でも嫌とも言えなかった。
母日く、時間が経ってるからしないと言っていたけれど、私がムカムカすると繰り返してたらしい、記憶なし。
それで鼻管と活性炭のコラボが気持ち悪くて吐いて喉が痛くなったのを覚えている。それでもやめてくれなかった。そして何より、胃洗浄のぶっとい管を鼻に刺されてるのが痛すぎた。私は大量の薬で頭が混乱していたせいで、ずっとPCR検査の棒をぶっ刺されながら活性炭を口から入れられていると勘違いしていたけど、どうも違うようだ。ちなみに今だから言えることは、胃洗浄の管はPCRの棒なんかよりも少なくとも1000倍は痛かった。
胃洗浄の管の太さは34~36Fr(フレンチ、管の太さのこと)である。34Frで11.3mm、36Frで12mmだ。
ちなみに経管栄養の管は12Frで4mmなので全然違う。
更に言うと過食嘔吐の時にチューブ吐きで口から入れる管は外径12mmが最初の推奨サイズなので、口から入れるような管を鼻から入れているということ。そりゃ痛いはず。
そのあとの記憶はICUで目が覚めたとき。3:00頃だった。胃洗浄後に目が覚めると大体看護師さんが気づいて来てくれる。
目が覚めた後は、呂律と頭の回らなさ、頻脈が少し残っていた。トイレに行こうとするとふらつきが強くて体幹で支えられないので、尿道カテーテルを入れられた。
大抵次の日に、この後退院するのか、精神科に入院するのか、などの判断のために精神科医の先生が来る。優しい先生だと嬉しかった。
記憶がところどころしかないので、あまり詳しいことは書けなかったが、大量服薬をするとこんな感じになるということを誰かの参考のために書いておく。