見出し画像

大阪へ戻り、就職。増える借金。

ラーメン屋さんの経営が傾いていること、
このまま静岡にいても何も学ぶことは無いと
感じたこと、このままおっさん彼氏と一緒にいて
いいのか関係を見つめ直したかったことが
きっかけで大阪に戻ることを決めた。

高校を卒業して各地を転々とするようになってから、食べることしか楽しみを見つけられず、
どんどん太って人生最重量記録を更新し続けた。
こんな体型では大阪に帰れないとダイエットを開始。
食事は1日1食に制限し、毎日ランニングした結果
8kg痩せ、大阪にいた頃より少しだけスリムになった。

痩せるという目標を達成し、
おっさん彼氏は静岡に残して大阪に帰った。
自己肯定感が低く、恋愛経験も少ない私は
私のことを愛してくれるのは
この人しかいないと考えてしまっていて
別れを切り出すことが出来ず、曖昧にしてしまった。

就職活動中は実家を頼るしかなかったので
久しぶりに母と連絡を取って、
今までの自分の行いを謝罪し、帰りたいと頼んだ。
母から提示された実家に帰る条件は
就職してからひとり暮らしする家を見つけるまで
実家のローン月13万を払うことだった。
高卒の初任給から13万消え、借金と、携帯代と
車の免許を取った時のローンを払うと手元にはほとんど残らない。
ひとり暮らしの家を借りる初期費用なんて貯められない。
それでも母の条件を飲むしか、他に頼れる場所は無かった。

実家に帰ってすぐに就職活動を始めた。
ネットで見つけた案内所で就活方法を習い
母にスーツを借りて、
紹介された中で1番大手だった携帯代理店に
面接を受けに行き即採用が決まった。
今まで失敗を重ねた人生がやっと
いい方向に進んだ気がした。

それから成人式があった。振袖が着たかった。
母は振袖のお金をどうして貯金
してこなかったのかと責めた。
同級生は親や祖父母が振袖を買ってくれたと言うが、「うちの家でそんな期待は最初から出来んかったやん。振袖は我慢すしかない、同級生に会いたい訳でも無いし。」と自分にと言い聞かせた。

しかし、母は振袖をレンタルしてきてくれた。
可愛いデザインを私より必死に探してくれたし、
小物も集めてくれた。
凄く嬉しかった。
母と仲直りが出来た気がした。
念願の振袖姿で成人式に参加した。
式だけ参加して、二次会には行かなかった。
まだキラキラしたキャンパスライフを送る同級生を直視出来るメンタルではなかった。

仕事では、入社してから3ヶ月以内に受けなければならない試験があり、大体1回は落ちると言われていたが、入社1ヶ月で一発合格を決め、努力の結果が目に見えて現れる仕事が楽しくて仕方なかった。

物事が順調に動き始めた頃、
おっさん彼氏がラーメン屋さんを退職し
大阪で一緒に暮らしたいと連絡があった。
まだ初任給も手元に入っておらず、
大阪での新しい引越し先は決まっていない。
実家に呼んで少しの間
一緒に住みたいと無理やり母を説得した。
私としては、実家に13万をいれつつ
引越し費用を貯めることが厳しくて
少しでも早く出ていくための手段として利用したかったのだった。

いざ、おっさん彼氏が大阪に来るとなると
おっさん彼氏は静岡のマンション退去や、交通費、引越し費用等が無いと言い出し、結局また私が消費者金融に借りる羽目になった。

強引におっさん彼氏を実家に招き入れ
最初こそ母も新しい話し相手であり、
料理上手だったおっさん彼氏と仲良くしてくれた。

おっさん彼氏は、就職活動に必要になる携帯の
審査すら通らないので私名義の携帯を契約したり、協力して払うと言った実家のローンも
生活費も借金も全て私持ち。
しかし、おっさん彼氏は35歳で刺青もあった為
中々雇い先が見つからなかった。

次第にそれぞれにストレスが溜まり始めた。
なぜ私は実家に招き入れてまで
こんなおっさんを養っているのか?
なんの役にも立たないくせに、母への文句ばかり。
母は堪忍袋の緒が切れ、再び私を家から追い出した。

新しいマンションを借りる初期費用など
貯まるはずもなかった。
3度目の消費者金融での借金をした。
借金はトータルで100万円に膨らんだ。

ここまで書いていて本当に馬鹿だったなと思う。

いいなと思ったら応援しよう!