Hanaito喫茶 夜の珈琲 #33
こんばんは。
毎日すごい雨ですね。
お盆明けの1週間は、身体のしんどさや自分の気持ちの持っていき方が難しいですね。何をするにも「よっこいしょ!」と言ってしまいました。湿気の重さ、乱れた生活リズムを戻していく大変さ、全部がのしかかってきている感じがしました.......。
よっこいしょと動いて生徒さんと会うと、「お盆なんにもしなくって(笑)」なんて話で楽しくなってしまって、レッスン終わったら身体を動かすしんどさを忘れていつもの調子に。私って単純だけど、単純でよかったなって思いました(笑)
耳がキーンとするような「楽しい」と「しんどい」の高度差にちょっと疲れた今日にやさしい落ち着くけど悲しすぎない曲を。
つじあやの さんの『君のうた』です。
つじあやのさんは「Hanaito喫茶 夜の珈琲 #12」でご紹介して、2回目の登場です。目を閉じて、程よく温かいお茶を飲みながら聞きたい声です。最近の雨ですっかり気温が下がりましたから、ホットコーヒーや温かいお茶がおいしいですね。晴れ間は暑いのに、もう秋を先取りしている気分です。
この歌詞はほろ苦い失恋の気持ちが歌われているのだろうと思っています。失恋しても、僕の愛が必要ないくらい君が誰かに愛されていても、僕が「いいな」と思って好きになった君はずっと変わらないから、「変わらない言葉で君を見つめる」のかなと。
私がこの曲で惹かれたのはこの歌詞です。
悲しみを通りすぎて
やさしさを抱きしめたい
昔、私は「悲しい」とか「つらい」って感情は感じないほうがいいのだと信じていました。身動きが取れなくって、泣いて疲れて、生産性のないことだから無駄だとも思っていました。(誰かが悲しんでいたら寄り添おうとしますが、自分の悲しみに関しては無駄だと切り捨ててしまっていました)
ある時、Twitterで「悲しくなったりしなかったらいいのに。悲しいこと、早く忘れたいなぁ。」と弱音を吐いていたら、普段はあまりやりとりをしない年上のお姉さんからリプライが届きました。
「どうか忘れないで。いつか大人になったあなたが、悲しかったあなたを記憶の中で抱きしめてあげられる時がくるから。同じ気持ちの誰かに寄り添うこともできるから。」
歌詞を聞いてこの言葉を思い出したのです。
文章は違いますが、いただいた言葉はこんな文章でした。すぐに理解ができなかった私は、何度も何度もその文章を読み返して考えました。考えているうちに悲しかったことも頭の隅っこに追いやられていきました。結局その言葉の真意はわからないまま数年が経ち、その間も落ち込むことがあったときは「未来の自分が慰めてくれるらしい」という気持ちで乗り切ったこともありました。
ある時「あんなこともあったなー」とぼんやりと過去を振り返っているときに、同時にあの言葉が浮かんできました。そこで初めて、それが「記憶を抱きしめる」ことなのだとわかりました。辛かったり悲しかったことを通り過ぎたらまたひとつ優しくなれるし、その優しさは誰かに対してだけじゃなく過去の自分に対しても向けられる優しさなのだと。
「あんなこともあったなー。自分よくやったよね。やるじゃん。」
過去の自分が救われたようでした。
この言葉をくれたお姉さんはもうアカウントを削除されているので、私がその時の私を抱きしめてあげられた報告とお礼はできていません。お姉さんにお返しすることはできないけれど、この気持ちを必要としている誰かに届けることで恩返ししていきたいです。
さて、せっかく戻りかけた生活リズムをしっかり保つぞ.......!今日も早く寝るんだから....!
おやすみなさい!!