期限が見えると俄然燃えるというか
先週、バイトでミスをした。
初めてのミスでは無い。過去に1度同じことをやった。
しかも、その日は2度もミスをした。
自分の進歩の無さに辟易し、心の中で自分を何度も殺した。
「こんなことも出来ない自分はろくでもない。」
「カジュアルに死にたい。」
本気でそう思っていた。
バイトが終わったあと、倉庫の掃除を一人でやった。
そうしなければ、自分を消してしまいそうだったから。
あの時の体の芯から疲れ、意識に砂嵐がかかり、少し気持ちが良いのかふらつく感覚が、少し好きだった。
少しだけ、自分の存在を認めて良いかも、と思えた。
次の日、面接があった。無事通過。
火曜日、星野源のオールナイトニッポンを聞いた。
ジングルのコーナーで1番目に作品が紹介された。
大学で膝や手を真っ赤に腫らしながら、ある種のハイになりながら作ったジングル。
自信があったから採用されたのはただただ嬉しかった。
後日、また面接があった。これまた無事通過。
最終試験に招かれることとなり、各種証明書を準備した。
発行した健康診断証明書を見ると
【胸部X線:異常あり】
びっくりしたが、ちょっぴり嬉しかった。
これはもう半年も前の検査結果だが、何か自分の期限を意識した。
果てしなく続くように感じる私の命を私は使い切れるのか、いつも心配になる。
だが、すぐ近くにゴールがあるようにも感じた。
恐らく今回の診断はさほど悪い影響は考えられないだろう。
元々、私は30歳で寿命を迎え、土に還ることを目標にしていた。
そのゴールが見えたと思うと、嬉しかったのだ。
しかし、それが分かったとなると、私にはまだやり残したことがある。
早めに人生を引退したいがギリギリまで現役を、とは。
ずるいのは承知の上だ。
だからこそ、その最終ゴールに向けて手を抜きたく無くなった。
就職も趣味もやると決めたら動くのだ。
あと8年俺には時間がある。
映画「風立ちぬ」にてイタリアの飛行機設計士・カプローニはこう語った。
「創造的人生の持ち時間は10年だ」
あと8年、自分は何を作れるだろうか。
空振りかもしれないが、
俄然燃えてきた。
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