中国猫虐待グループとは、なぜ世界各国でデモや抗議活動が行われているのか
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Xで猫虐待グループの存在を知った方の多くが、大きな悲しみと怒りを感じているとともに「なぜこのようなことが中国で起こっているのか」「中国内ではこのことに対し動きはないのだろうか」「なぜ日本人が中国政府に対して声をあげているのか」といった疑問を抱いていることでしょう。
このページでは、これらの疑問に対する理解を深めるべく、わかる範囲でまとめてみました。まとめる際に参考にしたページは最後に記載しておりますので、さらに詳細な情報を知りたい方はご覧ください。ただし、一部のリンクには直接的な虐待の画像が含まれている可能性があるため、閲覧の際にはご注意ください。
中国猫虐待グループとは
猫虐待グループを一言で説明するのはとても難しく、なぜならこのような組織は18年以上も前から確認されていて、今ではいくつもの「猫虐待グループ」が、動物に対する拷問や虐待の理由・目的もさまざまに存在しているからです。
近年の「猫虐待グループ」はQQやKuaishou、テレグラムを拠点とし、大人のみならず未成年までもがその残虐な虐待行為に手を染めています。
拷問・虐待の目的は、娯楽、拷問のカスタムオーダーやアニマルクラッシュビデオの撮影・販売による収益化、個人や保護団体から猫を引き取り「身代金」「性的な画像」を要求するなど多岐にわたり、なかにはアニマルクラッシュビデオの撮影のために未成年の少女に金銭を支払い虐待に加担させたケースまで存在しています。
2006年 女がハイヒールで子猫を踏み潰す
2010年 未成年の少女に金銭を支払い動物の拷問に加担させる
中略
2021年 10歳の子どもがSNSの猫虐待グループで発言「猫の虐待が好き」
2020年 大学生が2ヶ月もの間に80匹の猫を拷問、撮影し動画を販売
2023年 登録者数40万人の動画配信者「Jack Latiao (杰克辣条)」が猫の拷問を撮影、公開
2024年 医師が未成年の少女に金を払いホテルでアニマルクラッシュ動画を撮影
Xで中国猫虐待グループを知った方々の中には、ペットボトルに閉じ込められた子猫の画像を目にされたことがある方もいるでしょう。その画像は中国の猫虐待グループが運営するテレグラムチャンネル「晴天」が起源とされています。
中国では2023年に、40万人ものファンを抱えるモッパン系動画配信者「Jack Latiao (杰克辣条)」が猫を拷問するビデオをSNSで拡散する事件が起こりました。この事件以降、「猫の虐待グループ」はますます活発になり、彼の名前を冠した猫のカスタム拷問のオーダーを受け付けるウェブサイトまで現れました。
「晴天」は、そのウェブサイトからリンクされたテレグラムのチャンネルです。動画では、猫とともに写る紙に「晴天」という文字が確認できます。
なぜ、中国ではこんなにも多くの猫虐待が発生しているのか?
その背景には、犬や猫を拷問や虐待から守る法律が存在しないという現実があります。
2010年に提案された「動物保護法」の案は、専門家によるものであったにもかかわらず、現在も法制化されていません。
杰克辣条でさえ、動物虐待に対する罪状ではなく「社会に悪影響を与えた」として公安行政処罰法の規定に基づきわずか数日間の勾留にとどまりました。
猫虐待グループは法の不在を味方にし、「猫の虐待は合法」と堂々と表明し、「猫を合法に愛する(虐待)ことができる祖国に感謝する」との発言まで行っています。
中国の人々はこの現状をどう見ているか?だれも行動を起こさないのか?
近年のペットブームにより、犬や猫を家族として迎え入れる人々が増え、それに伴ってこのような拷問・虐待に対する非難の声も強まっています。
2020年には山東省の大学生が猫を拷問し、そのビデオを販売して収益化するという事件が発覚し、これに対して行われた「動物虐待禁止法を求める」署名活動ではわずか4日で105万人以上の賛同を得ました。この期間中、中国新聞週刊、新京報、凤凰網公益、新浪微博など、多くの主要メディアも反動物虐待法に賛同する呼びかけを行っています。
2023年3月に発覚した「Jack Latiao (杰克辣条)」による残虐行為に対しても、その数ヶ月後には各地で「動物の保護」を求めるデモが勃発しました。
(記事内の写真パネルに写る白黒猫が殺害された猫で、日本では「牛猫ちゃん」と呼ばれています。)
中国では2022年に「白紙運動」、2023年2月には「白髪運動」が発生し、これらは抑圧される結果となりました。それにもかかわらず、自らの命を顧みず声を上げる勇敢な人々が存在します。
多くの署名やメディアの活動、国民の勇敢な行動があったにもかかわらず、中国において動物を保護する法律が制定される気配は依然としてありません。
なぜ日本人が声を上げているのか、なぜ世界中の声が必要なのか
これは、政治体制が異なる中国では、国民がどれだけ声を上げても、その声が法制定に繋がることは極めて難しい現実があるからです。
残虐な拷問や虐待が蔓延し、動物たちが言葉を失うほどの苦痛を受け、金儲けや倒錯的な性癖を満たすために未成年が加担させられているにもかかわらず、中国政府は何ら手を打とうとしていません。
これが私たちが声をあげ、世界中の人々の協力が不可欠な理由です。
2023年9月には、大阪の中国領事館の薛剑(せつ けん)領事に「中国の猫虐待グループ」について伝えた方がいました。
その方のアカウントは既に削除されており、メッセージの内容は確認できませんが、領事のリプライは残っています。
中国政府が自らを法治社会と位置づけるなら、2006年にアニマルクラッシュ産業が暴露され、子猫がハイヒールで踏み潰されたときに、なぜ法律整備を怠ったのでしょうか?
なぜ、いまだに未成年の少女が性的倒錯ポルノに参加させられていて、猫虐待グループが未成年を誘惑し、10歳の子どもが「猫の虐待が好き」と発言するような社会を容認し続けているのでしょうか?
「法改正、法整備」が進められていると主張するには、あまりにも時間が経ちすぎました。
2024年1月、トルコで逮捕されたSNSグループ「C31K」のテレグラムでは、中国の猫虐待グループが関与したとされるペットボトルに閉じ込められた猫の画像が投稿されていることが確認されています。
すでに中国の猫虐待グループの影響は国境を越え、テロ組織のプロパガンダとしても利用されています。もはや「純粋な一国の国内問題」とは言えない事態にまで進展しています。
領事の方が指摘されている通り、私たちは中国の政治に直接介入することはできません。
しかしながら、これらの行為が世界中でどのように受け止められているか、中国が先進国である以上期待されるべき姿勢について、私たちの声を届けることはとても重要です。
おわりに:中国に暮らす猫たちを救うために、みなさまへお願いしたいこと
この取り組みは、日本をはじめアメリカ、イギリス、ブラジル、インド、スイスなど、様々な国々で展開されています。
昨年12月にはフィンランドのヘルシンキでもデモが行われ、数ヶ月で世界中から声が寄せられるようになりましたが、それでもまだまだ多くの声が求められています。
中国の猫たちを助けるために、SNSやメール、ハガキなどを通じてこれらの実態を広く知らせ、中国政府に皆さまの声を届けていただきたいと願います。
中国に住む猫たちを救うために出来ること
こちらページに、中国に住む猫たちを救うために、実際の行動に移す方法をまとめています。中国に住む全ての猫たち、動物たちが娯楽や金銭のために残酷な拷問や虐待を受けず、その寿命のままに生きていくことができるよう、ぜひ皆さまのお力をお貸しください。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
私の知る範囲でまとめましたが、他の方がまとめられている内容と齟齬があるかもしれません。
それでも間違いなく確かなのは「中国には犬や猫を虐待から守る法律がなく、今日もなお虐げられている猫たちがいる」という現実です。
この問題に取り組む多くの方々の情報やSNSアカウントも以下のリンクからご覧いただけます。
中国猫虐待グループについて、その他団体、個人によるまとめ
一般社団法人PCA おもいやりのちから様
中国猫虐待グループの手法や内情、そして杰克辣条の猫虐待事件に関するより詳細な情報が掲載されています。ぜひご参照ください。
Yard Fishさんによるまとめ
2023年に逮捕された「猿の拷問グループ」をその2年前から追い、警鐘を鳴らしていた方による、中国猫虐待グループについてのまとめ動画です。
Save Cats in China
Jack Latiao (杰克辣条)事件、中国の猫虐待グループや虐待社情報の証拠まとめ
中国の猫を救うために組織された団体「Feline Gurdian without Borders」の方々が立ち上げたサイトです。
Jack Latiao (杰克辣条)についてのページをリンク先とさせていただきましたが、中国の猫を救うためにできることもまとめられています。
認定NGO、報道機関、法執行機関は詳細な虐待の証拠をリクエストすることもできます。Contact Usよりどうぞ。
参考
2006年 ハイヒール猫虐待事件、女性がハイヒールで猫を踏み殺した事件(録画ビデオ販売)
中国人気ドキュメンタリー番組の裏側(3)
生放送の課金、ビデオの販売...インターネットの猫虐待産業チェーンを明らかにする
動物虐待の代金を少女たちに支払った:内部関係者
「私は10歳で、猫を拷問するのが好きです」
山東省の大学生が金儲けのために猫80匹を「屠殺」、学校側が猛批判!
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Save Cats in Chinaでも証拠が示されています
反虐待动物法
中国で報道された動物虐待事件まとめはこちら
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