私と服のはなし
私は洋服が好きだ。
見るのも着るのも買うのも大好き。
好きが高じてアパレルでアルバイトをする程で服に対しての物欲はとめどない。
自分でももう一種の病気なんじゃないかと思っている。
勿論洋服に限らずカバン、アクセサリー、靴、靴下など、纏うもの全てにおいてこだわりがある。
その時その時で
最高に可愛い!
と自分が自分に思えるものを纏って生きていきたいなと思っている。
小さい頃、母親の趣味によって髪はいつも短く、ズボンばかり履かされていた。
月一で届く、父方のおばあちゃんからの荷物にはサンリオキャラクターのグッズと共に心が踊るような可愛いお洋服が詰まっており、お出掛けの日にそれを纏うことが幼い私の楽しみだった。
髪は短く普段はいつもズボン。
その反動か今は髪を伸ばし、好きな色に染め、服も"女の子らしい服"を好んで纏う。
レースがついたギンガムチェックのワンピース、ウエストがきゅっとしまったサテン地のワンピース、くるみボタンが3つ胸元に並んだワンピース、、、このように私が主に好んで纏うのはワンピース。LEBECCA boutiqueという原宿にある古着屋が世界一好きなブランドだ。
このLEBECCA boutiqueが世に出すオリジナルのワンピースには1着1着に名前がついている。
その名前に惹かれ買うことも多く、気づけば私のクローゼットはLEBECCA boutiqueのワンピースで溢れている。
だがそんな私も少し前までは世間で言う"ファストファッション"のユーザーだった。
SALEで安くなった時に何着も買い、飽きたら段々と着なくなる。そんな使い方をしていた。
物持ちはいいほうなので破れない限り捨てることはしないが次第にタンスの肥やしになる服たちがいるという現状はファストファッションのユーザーであるとしか言いようがないと思う。
そんなファストファッション業界のあやつり人形と化していた私の服に対する考え方を変えたきっかけがLEBECCA boutiqueを好きになり、そのブランドのディレクターを務めている赤澤えるさんを知ったことだった。
まだLEBECCA boutiqueを知って間もない頃、LEBECCA boutiqueの服についた名前の由来となる物語を記す #レベッカブティックのこと というタグを見漁っていた時、えるさんのInstagramに載っていたひとつの投稿に衝撃を受けた。
この写真を見て、息が止まった。
なにこれ、どういうこと?
沢山の服が捨てられているという現実は知っていた。でもいざこうして目にするとあまりのショックに言葉を失った。
これ、読んで欲しい。長いけど。どうか読んで欲しい。私はすごくすごく苦しくて、読みながら涙が止まらなかった。
https://www.instagram.com/p/BELsF7bQw2m/?igshid=ief9n77entdg
"高い服だけが価値のある服じゃない。
意味のある服は、物語のある服は、価値のある服になる。
意味を感じる服、物語を知ってる服、それは必ず大切に着る服になる。簡単に捨てられない服になる。
手放す時が来たとしても、次に大切にしてくれる誰かに渡る措置をとるはず。"
私はこの言葉に心を打たれた。
涙が止まらなかった。でもそれまでの涙とは違う涙だったんだと思う。
これからはこの人の作ったブランドの服を買おう。そしてずっとずっと大切にしよう。ずっとずっと大切にしてもし手放す時が来たら、譲る相手にこの服との想い出を沢山話そう。
それが出来る服を買おう。
そう心に誓った。
それからの私はこの言葉を大切にしながらLEBECCA boutiqueの服を迎え、纏い、共に一日一日を過ごしてきた。
大学生になり、制服という概念がなくなり、好きな服が毎日着られるようになった今、私は1年のうちのほとんどの日をこのブランドのワンピースを纏い、生きている。
LEBECCA boutiqueのお洋服は20年弱しか生きていない若造の人生の一部になっている。
これからもきっとそれは変わらない。今年の夏が来てブランドが終わっても、私はえるさんの言葉を胸に、大切なお洋服たちと共に生きていくと思う。
LEBECCA boutique。
私の人生を彩ってくれる最高のブランド。
ああ、私って幸せものだなあ。。🌈
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