正解、不正解のないわたしの中の少女都市からの呼び声
考察〜というか、わたしはこう捉えたよ〜、解釈したよ〜、考えたよ〜って話だから正解不正解を求めてはないので、そこだけはご理解ください〜!🙇🏼♀️
◎田口、有沢について
田口と有沢には友達以上の気持ちがある。
それは2人の言動からも感じられるけど、1番はビンコが有沢に言う言葉から感じられた。ビンコがよく有沢に言う「あなた」は田口と有沢の関係を否定するようにも聞こえてた。
→同性が愛し合うことは違う…!ということに気づかせようとしていたのがビンコ。
◎田口の髪型について
まず完成した田口を見てずっと疑問だったのが、なんで安田さんは田口を長髪にしたんだろう?ってことだったんだけど、きっと田口が性についての認識が女性的な一面もあるってことを表したかったんじゃないかなって思った。あと、田口と雪子が2人とも赤のインナーカラーを入れてたことで2人の双子感?というか一心同体感が現れてて良かったなって思う。
◎田口 愛の三千里へ(少女都市の世界へ)
フランケ「どんな電車に乗って来た?」
田口 「夢鉄です!」
フランケ「朝になればすぐ下宿に戻れる…」
みたいな会話から田口の夢の中の世界なんだな〜って言うのと、田口が少女都市に着いたときにマジックみたいに口の中から赤いものとでかいビー玉を出した時点で現実世界ではないことが起きるんだな〜ってことを直感的に感じた。あと、ビー玉を雪子の命という前提で話をするならこのビー玉を出したことで雪子と会えたのかな〜とも思った。
◎たとえについて
田口と雪子の会話で、雪子が「たとえば…」の話が伝わらなかったりフランケが「あたしのハートは真っ二つと言ったって俺は真っ二つになったハートをこの目で見たことがない」って言ったりしてることから少女都市は、たとえが分からないorない世界なんだろうな〜って思った。
◎輪廻転生について
・この作品の中で「かえる」って言葉が何回か出てきたり「死」「性」「子宮」「子ども」「母親」って言葉からもしかして輪廻転生が関係してる…!?って考えた。
・田口、雪子、有沢、ビンコ以外一人二役。
一人二役してる人たちは輪廻転生組なのかな〜とかも思った。だから、一人二役組のどちらかの役は亡くなっていると思う。もしくは生まれる前に亡くなっている。
・子宮虫⇄乞食
・子宮虫⇄看護師
・ナース⇄フランケと仲のいいウイスキー女
・フランケ⇄フランケに似た男の子
・子宮虫⇄子宮虫に似た女の子
これってもしかして分かりやすく輪廻転生を表してるってことなのかな!?とも思った。
・フランケとフランケと仲のいいウイスキー女と、ナースとフランケに似た男の子のテンポ感がとにかく良かった。2組とも似たようなテンポ感で話していて、これは前世で仲が良かったからかなって思ったりもした。
・ラストあたりのビンコと有沢の会話
「あたしも誰かの代わりに生きているの!?」
「寝顔が別の人に見える」
この会話からも、輪廻転生感がした(雰囲気)(語彙力)
・あと、アシタカ研究員の「いつか死体であったかのように…」の言葉ってやっぱり輪廻転生が関係しているのかなって思った。(この研究員は元は満州で生きてた人なのでは!?)
◎田口 性の認識 性転換
違うかな〜とか思いながら書くけど、何回か見ているうちに田口は性転換する手術を受けてるんじゃないかな〜とか思った。というかここからその前提で話を進める。んで、今後どうするのか(女性として生きること)は雪子に聞いてくるね〜的な感じで少女都市に行ったのかと。
・田口が目の前で手術台に眠っている中、有沢が田口と親友かどうかの話をしていて「男でもいいんですね?」って言ってたりビンコが「あたしを取る。あたし女なんだから。あの人が女じゃない限り大丈夫」って言ってたりする感じを見て、いや、人が目の前で手術しようとしてるのにそんな男が〜とか女が〜の話する!?とかも思ったからやっぱり性転換なのかな…と。
・ナースが「患者の一部を取るべきかどうか親友に決めてほしい」って言ってたけど、髪の毛見る前は男の人のアレじゃん!?とかも思った。それが髪の毛として表現してるとか?(男の人のアレ→髪の毛→雪子(性を表してる。)女性の象徴=髪の毛的なことも関係あるのかな?
・田口と雪子が会った後に「兄さん、あんたあたしの玉を傷つけるつもりでしょ」からもやっぱり雪子は性を表したいのかな〜とも思った。
・有沢のセリフ「天涯孤独だった田口」とか田口のさすらいの歌からも孤独で寂しくて誰からも必要とされてないと感じているって言うのが伝わってきたからやっぱり性についてもがいてる感じはあったのかなーとは思う。
安田さんが歌うさすらいの歌から、自分が誰からも必要とされてないことを受け入れてる感が伝わってきて辛かった。
◎フランケについて
・まずフランケが博士って呼ばれていることもあってフランケンシュタインも関係しているんだろうなとは思った。(フランケンシュタインは人造人間を作った博士の名前ってことから)
・フランケの三点倒立はフランケの博士として、雪子の旦那としての自信を田口に見せたかったのかな、と思った。自分を大きく見せようとしているんだなって思ったら愛おしかった。
・フランケは自分で「眠り民族」って言ってるあたりからフランケの夢の中の話でもあるのかなって思った。ここらへんは想像だから分からないけど、満州で兵隊として戦ってたけどなんやかんやあって、みんなと一緒にオテナの塔は目指せなくなって植物状態みたいな感じになって、眠っていたのかな…と。そのときに見た夢が少女都市。
・田口とフランケはもしかしたら同じ夢を見ているのかもしれない。というか、田口とフランケは同一人物説もわたしの中ではある。フランケももしかすると田口と同じような性の認識がありそう。(満州時代のときに女の腹に刀を突き立てることができなかったことからもそう考えられる)
・雪子が「時の女王様」って言ってたから、雪子は時を超えて2人の夢に出てきているんだと思う。
・フランケに似た男の子が出てきた=フランケはどこかで亡くなったのかな…と思った。(輪廻転生)
◎フランケと田口の関係性
田口が雪子の首を絞めていたとき、フランケがきて、田口のことを周りに悪く話していたときに、田口が「それはお前だろ!」って言ったり、フランケと田口ってなぜかお互いのこと知ってる感があったりしてたから、もしかすると田口って満州時代で生きてたフランケ…!?とかも考えた。
◎赤ちゃん 妊婦さん 胎児 堕す
・まず、雪子の顔が隠されていて股を大きく開いてる場面、あれ見たとき産婦人科での診療だ…!って真っ先に思った。
・わたしの中で、子宮ガールちゃん(子宮虫)たちが1番謎だったんだけど、子宮ガールちゃんたちが子宮の中にビー玉を入れてるあれ、もしかしてビー玉=精子(命に繋がる)…?とも思った。
・ラムネをプシューって開けたあとに雪子がビー玉の中で踊ってたと思うんだけどあれって精子と卵子が受精して1つの命になったってことを表したかったのかなって思った。
・あと、子宮ガールちゃんたちの衣装の裏が血まみれなのって生理の血かなって言うのと、子宮ガールちゃんのセリフの「月に1度のお祭り」ってやっぱり生理かなって思った。生理が来るってことは赤ちゃんを産むことができる体ってことも表したかったのかな?
・子宮ガールちゃんがビー玉を落としてビー玉が割れてフランケがめちゃくちゃ怒るのって、生まれてこない命についてを表しているのかなって思った(流産)
・あと、ビー玉が割れてフランケが「割れてもこれはビー玉と言えるのだろうか?今は真っ二つの二つのガラスのかけら」って言ってたけど双子説も考えた。昔って双子は縁起が悪いって考えの人もいたって聞いたことがあったから、もしかすると双子は生まれてくる命として扱って良いの?っていう葛藤だったのかなとも考えた。
・フランケが異常に子宮ガールたちに厳しかったのって、女性や妊婦さんにたちしての男の人の態度を表していたのかなとも思った。雪子の旦那として、博士として男らしくいないと!みたいな意識があったのかな。
◎オテナの塔
・老人2人以外は遠くを見て探している感じだったけど、老人2人には見えていた。
だから、死の世界…?(老人2人は死が迫ってたから見えた)とも考えたけど、そこら辺は違うかなーとも思ってる。それか、オテナの塔は行ったら輪廻転生できるとか??
・フランケはオテナの塔のことを乙女の塔とも言っていたから、もしかすると女性に生まれ変わりたかったのかな?
・ってか老人2人の関係性って友達以上家族未満って感じで少し田口と有沢の関係性にも似ているなって感じた。
・大きい画面には映ってたオテナの塔がわたしにはラムネのビンに見えたんだけど、もしオテナの塔=ラムネのビンだとしたら、ラムネのビンの中のビー玉が命だと考えてるから、オテナの塔には亡くなった人たちの魂があるのかなと思った。(満州で亡くなった人とか生まれてこなかった命とか…)
◎田口と雪子の関係
雪子は生まれてこなかった田口の妹でもあり、女性として生きる田口でもある…?
・田口が雪子に言ったセリフ
「現実は辛いこともある」
「それでも後悔しない?」
「好きな男に会える」(良いこと)
「女として生きる僕になるんだ」
これは雪子に行ったセリフでもあり、性転換を終えて女性として生きる田口自信に言ったことでもあるのかなって思う。
「切るはずだった最後の指は僕の体のことだったんだ」
→田口の体が雪子(女性)に。
・というかあの最後の指の僕の体って男の人のアレじゃん?とかも思ったりしたこともしてるから、切ったら性が変わるってことでは…?
・現実世界では男の人のアレ(髪の毛)で田口の夢の中では最後の指として表されてるのかな、って思う。
・雪子って時の女王様だからいろんな人の夢に出てくることができるのかな。(例えばフランケと田口の夢に出てくるみたいな感じで)だから、喋り方が現代っぽかったり昔っぽかったりするのかなーって思ったりもした。
・とにかく、田口=雪子。(語彙力)
◎ラストに向けての場面
・田口が有沢に言ったセリフ
「こんな風になってしまったけど、僕は雪子とそちらで生きることはできるのかい」
→現実世界では性転換手術の終わりの方…?
そのあとにフランケが打った銃弾が田口に当たって田口が「これはピストルの弾が当たったんじゃない。手術中の僕のお腹の動脈にメスが触れたせいなんだ…」のセリフ。
→このときに現実世界で手術台に眠っている田口のお腹から雪子の髪の毛を抜いたのかなと思った。と同時に、雪子(女性の田口)が現実世界で生きるってことにもなる。そのとき田口は生死を彷徨ってるのかなと。だから、場面が変わるとき看護師さんたちが忙しそうに駆けずり回っていたのかな…と思った。
有沢「朝に起きたら決着つけます」
ナース「起きなかったら…🫢」
みたいな会話からも田口は生死を彷徨ってる感じなのかなとも思った。
◎ラストシーン
・田口が生死を彷徨ってる中、雪子が出てきてたけど、田口と有沢の関係に気づいてるビンコにとって雪子(女性の田口)はめちゃくちゃ嫌な存在だし認めたくない存在だなーってめっちゃ感じた。そりゃ手術に立ちあってるのも複雑だしイライラするわなって思ったりもした。
・有沢が「朝にはまた忘却の国に戻っていく」って言ってたけど、忘却って忘れ去るって意味だから、有沢は雪子(女性の田口)のことを一晩で忘れようとしてる感がオイ、アリサワアアアアアアって感じだった。(超個人的感想)
・雪子とビンコが近づいて稲妻が走ったようにビリってなって「後ろがないわ。後ろはあんた、日本海よ!」って言った場面から、なんとなくだけど、ビンコってあの時代に満州で生きてた人の生まれ変わりなのかなって思った。だから、あのシーンは田口が雪子になる(女性になる=生まれ変わり)ってことを表したかったのかなーって考えた。
・シンデレラが12時の鐘がなったら魔法が解けて元の姿に変わるように、この作品でも12時の鐘がなってたから、田口が雪子になるってことを表したかったのかな。あと、そとあと最初に田口が旅に出るときに出てきた乞食たちの演奏が始まったからきっと田口が雪子になって戻ってくる〜てことなのかな?と。
◎ラストシーン その2
・ビンコがビンの中にビー玉(雪子)を入れてひたすら振って田口が苦しむのって、ビンの中に田口の有沢への気持ちを無理やり押し込まれた感じなのかな?って思った。(雪子=女性の田口)
・現実世界では髪の毛(男の人のアレ)を切ったけど、田口の夢の世界では最後の指を切ってないから結局、田口は自分の気持ちを押し殺して生きていくことになるんだと思う。(性は変わったけど今まで通り田口として生きていく)
・田口はビンコが隠したビンの存在に気づいて、自分の気持ちを押し殺したあとに、あの名シーン「二人はいつから世帯持つんですか?」が成り立つのかなと思う。
・1番最後、田口がオテナの塔がある方向に向かって歩き出していったから、田口にはオテナの塔が見えたのかな…?って思った。
(最初の旅のときは遠くに見えていて探すように歩いていたけど、最後は一点を見つめてその方向に向かって歩いてたから)
・田口はもうあのときの(手術前の)田口ではなくなったからオテナの塔が見えるようになったのかと…。
→田口は、また生まれ変わるためにオテナの塔を目指しに行ったのかな。
・雪子が吊し上げられてビー玉がザーーーッて流れていくのは生まれ変わることのできなかった命、満州で生きてた人の命、生まれてくることができなかった命を雪子の涙として表してるのかなと思った。
たぶんだけど少女都市の中に出てくるビー玉って、生きてる人・亡くなった人・生まれてこなかった人の命、生命につながる精子・卵子…など、命に関係すること全てに当てはまるのかな〜って思ったりもした。
◎最後に
性のこと、満州のこと、命のこと…全部を繋ぎ合わせるのが難しいというか全体像が見えない感じが1番奇妙で不気味だった。
考えるな!感じろ!で最初は見ていたんだけど、どんどんこの場面はこれを表しているのかな!?とかあの場面はあれかな!?らみたいな感じで考えがどんどん溢れ出していった。書きながら自分自身で疑問もたくさん出てきたし、いや〜これは絶対ないと思うけどな〜😂ってところもあったけど、考えるのが楽しかった!歴史が長くて何十年もかけて深みを増している作品だからこそ、簡単には理解できないとは思ってる。(最大の褒め言葉)何回か見ているうちにこの作品について、なんとなくだけど分かってくることもあって、言葉の意味とか表現の仕方を楽しみながら見てたんだけど、理解した!って言うにはまだ浅い気もしてもっと知りたい深めたいって気持ちが今は大きい。安田さんきっかけでこの世界を知ったけど、安田さん関係なしに絶対また見たいなって思ってる🥺唐さんの世界を教えてくれてありがとう。
世の中には言葉がたくさん溢れているからこそ、どの言葉を選んで話すかって結構大切なことだと思ってるんだけど、わたしは少女都市で選ばれてる言葉が大好きだな〜って思う。最初は怖くて不気味だったけど、見れば見るほどもっと欲しくなっちゃって中毒性がある世界。この世界を作ってくれた唐十郎さんの作品をこれからもたくさん見て深めていきたい。
◎最後に安田さんの話
まだ話すんかいって感じだけど、今回の少女都市からの呼び声で田口役を演じていた安田章大さんの話をさせて!!!
今まで安田さんのいろんな表情を見てきたつもりだったけど見にいくたびに、今まで見たことのない表情をしていて「え!?こんな表情もできるの!?え!今の表情初めて見た!!」って驚きと感動の連続だった。あと、息を吐き出すように歌うんじゃなくて、息を吸うようにして歌う感じが今までの安田さんの歌い方とは少し違って、キュンってきた(語彙力)
これからもまだ見たことのない安田さんを舞台で見ることができたら幸せだなと思います☺️♡