繊細に戦うあんたへamazarashi
つまらない言葉が多すぎると思いませんか
つまらない思い込みばかりだと思いませんか
アニメや映画みたいな面白い明日が欲しいのではありませんか
ネットに吐き出した言葉は嘘ですか
どうせ下らない人生なのに
僕はamazarashiをおすすめしたいだけでした。
僕の好きなロックバンドです。
繊細に戦うあなたのお伴に、良い音楽だと思うのです。
amazarashiという名前の由来は
と作詞作曲Vocalの秋田ひろむは言っている。
由来と同じ思いがそれぞれの歌にも詰まっている。
amazarashiの歌は全て暗く、たまに楽しそうな歌もあるが、サビでは必ず暗くなる。どれもが確かに雨曝しである。しかし未来への希望も感じられる。状況は苦しいが悲観せずに、それでも理想や幸せへ進んでいこうという雰囲気を、どの歌にも感じられる。
またamazarashiの歌は、秋田ひろむが自分のために作って歌っている。自分の怒りとか、自分への鼓舞とか。ひたすら思い出を語る歌もある。
他人へ向けた歌も多い。しかし予想だが、作るときに考えていたのは他人ではなく過去の自分なのではないかと思う。
こういうどこまでも自分のことばかり考えた歌が、逆説的に僕ら他人に響いてくる。秋田ひろむが彼自身のために言った言葉を、他人がいい感じに重ね合わせて、勝手に元気を出して救われていく。
秋田さんはどこかでこんな感じに書いていた。
「自分の心の深くへ潜ったら、心の底が外の世界とつながっていた」
彼自身も人のためになるなんて考えてなかったのだ。
個人的に好きな歌をいくつか語りたい。
気分に合わせて聞くと良いが、
どれもやっぱり明るくない。
だから気分の良い時は無理せず聞かない方がいい。
「もう一度」
鼓舞する歌。
雨曝しだが、”それでも”
というamazarashiのテーマが一番ぴったり表現されていると思う。
自分に状況に嫌気が差して、立ち上がったけれど挫けて、
それでももう一度、もう一度、と格好悪くも前進していこうとする歌。
「1.0」
祈りの歌。
あなたが生きていける希望が見つかりますように。
そういう祈りを秋田さんがある誰かへの手紙のような形で書いた歌。
漫画「チ」の人がMVに協力してくれてる。
「隅田川」
追憶の歌。
秋田さんが彼女と見た夏の花火を追憶した歌。
美しい文学的な歌詩が気持ちいい。
聞いているうちにこちらまで懐かしい気がしてくる。
「初雪」
雪の日を追憶する歌。
目をつぶって聞いてみてほしい。
静かなイントロで本当に雪の日が見えてくる。
これもやっぱり暗い歌だが、冬は雨ではなく雪が降る。
暗い歌が似合う毎日がいつもは雨ざらしに例えられて、映画の悲しいシーンみたいに、みじめになってしまうけれど、冬には雨じゃなく雪にふられて、暗い毎日が雪の日に例えられてしまって、苦悩を口にしてはいるが、なんだかこれはこれで美しく、悪くないかもなと思えてくる。つまり雪のおかげで暗さが美化されている。そう感じる冬の暗い歌。
「しらふ」
ポエトリーリーディング。ラップに近い。
夢や理想を追って秋田さんが経験してきた雨曝しの日常を、虚栄も謙遜もせずジャストに正面から書こうとしたのではないかと思う。これは事実だと感じさせる迫力がある。