愛すべき、その人らしさのある言葉。「帰る橋を焼く」 って。
やっぱり僕は人と話をするのが好きなんですよね。
できれば、あまり多くない人数で。
ちょっと緊張しちゃう時もあるけれど、やっぱり1対1でゆっくり話せると、とても得るものが大きいなといつも思う。
そして、会話の中で、「あぁこの人らしい表現だな」と思える言葉に出会えると、なんらやらとても嬉しい気持ちになる。
同じことを話題にしても、他の人と一字一句同じことなんて、僕らは言わないし、そもそも言えない。
その人の持っている感性やら経験やら、これまで生き抜く中で培った野生の勘(これ大事)やらで、瞬時にひとつずつの言葉を選んでいき、それを紡ぐのだから、言葉に「その人らしさ」がでてくるのは当然だよなぁ、おもしろいなぁと思う。
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アーティストコーチングをさせてもらっている作曲家の石井美夏さんとの会話でおもしろいくだりがあった。
いろんな話の流れで、覚悟を決めること、退路を断つことの大切さに話がおよんだのだけど、彼女は退路を断つことを
「帰る橋を焼く。」
と表現した。
すぐに会話は流れていったし、ものすごくサラッと言っていたので、おそらく彼女は忘れているのでは?と思うのだけれど、僕の中ではものすごいヒットだった。ホームランかもしれない。
いや〜、ほんとにいい。
彼女の持っているアクティブさやエネルギッシュな主体性、情熱的な突破力(ホントに行動力すごいのです)がものすごく表現されていると勝手に嬉しくなってしまった。
少しだけ僕の脳内を説明すると、まず、退路を断つと言っても、「戻らない」とか、「振り返らない」とか、ワンチャンなにかを残していそうな、そんな甘い感じではないんですよね。
そもそもイメージは続いている「道」ではなくて、間に「川」があって「完全に断絶」されているわけです。うん。こりゃ戻れない。
しかも、橋を渡れなくするでもなく、落とすでもなく、「焼く」んです。
すごい。
燃やすとか燃えるとか、どこか他の人が介在しそうなニュアンスでなくて、もう焼くって、自らの手で焼く感が半端ないじゃないですか。自らのために自らの手で主体的に焼くんです(ひとり焼肉ではない)。
しかもしかも、帰るって表現がまた良くて、帰るって普通に考えれば家にですよね。つまり、川があって、橋はなく、もうお家にも帰れないのです。
これはもう進むしかない。
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僕はフィーリングやご縁(要はセレンディピティなのかな)を一番に置いて、わくわくする流れに乗ることを大切にしているので、覚悟は決めるのは少し苦手な方なのかなと思う。
でも、これまでの人生の転機というのは、やはり覚悟を決めた時が多かったし、決めることのパワーも知っている。
なので、覚悟が必要は時は「帰る橋を焼く」というパワーワードから勇気をもらって、進んでいきたいと思う。
言葉って力だ。
そんな美夏さんは、持ち前の行動力で、おしゃれカフェにどんどん連絡を取っていき、カフェへのオリジナル楽曲の提供に勤しんでおります。
ホントに数年したらすごい作曲家になっていると思う。
もちろん、そんな活動や今後の展開についても、僕も関わらせてもらっています。
ということで、「アーティストの生き方ラジオ アーティストウェイ」は、毎週日曜日21時からstand.fmでライブトークを行なっています(美夏さんと僕の直球トーク)。
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ではでは、また!