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渡辺翔太という人

時は2022年。
なんとなく予告で気になったから、とドラマ「silent」を見た。

え〜この俳優さん、うっま……

あまりの俳優陣の演技力に虜になり、ドラマに出てくる手話はほとんど覚えた。
元々ドラマは脚本が好きかどうかで見てしまうところもあったけれど、「silent」は主演の演技力が全てを凌駕していた。
繊細なのに、何も言わせまいと力でねじ伏せるような実力派。

目黒蓮っていうんだ〜 Snow Manの…

Snow Manって、あの?
嵐にしやがれ(2020年)にSixTONESと揃って出てた、あの?
でもあの回、誰かのドナルドのモノマネに全部印象持ってかれてるな…(ジェシーだった)
Snow Manってどんな人たちなんだろ。
テレビからはしばらく離れていたため、全く情報がないままSnow Manの海を泳ぎ始めた。

そんな軽い気持ちで見始めたバラエティ「それSnow Manにやらせてください」が、全ての幕開けだった。


キャラ濃いんですけど…

そうして初めて単独で見るSnow Man。
聞くとデビューまでかなり長い道のりだったという。
言われてみれば、ひとりひとりのキャラが洗練され、非常に濃い。

ただ、海を溺れそうになりながら泳ぐ私の目を、一際引くお兄さんがいた。

なんか… こなれてるなぁ
バラエティ、うまいなぁ

そう思い始めるのが早いか、目が彼を一番に拾うようになった。
それが渡辺翔太だった。


二枚目なのに…

ひと目見て「二枚目やんけ!」と思ったあなたへ。正しいです。
彫りが深いのに「塩顔」と呼ばれる、二兎を追って二兎得ちゃったみたいな感じでひたすら羨ましさが勝つ。
白くてもちもちだし。(後から知るがこれは彼の努力の賜物)

なんだけど、ファンからは「5歳児」「バブい」と呼ばれている。

え〜ポンコツ… かわいい…と何回思ったことかわからない。


言葉ばかり並べていてもしょうがないので

その真相に迫るため、「それSnow Manにやらせてください」10月25日放送の渡辺翔太をTVerで見てほしい。

この回を見たとき、絶句した(いい意味で)。

力の抜け方、うますぎじゃん…と思ったのだ。
ドラマでは脚本を見てしまうと先述したが、バラエティでも立ち回りをかなり見てしまう私にとって、この渡辺翔太はあまりに完璧だったのだ。

あまりに、「周りを良く映らせるのが上手い。」
そして「真面目なポンコツ」なのだ。

特に味が出ていたのは泥パックでゾウを触ろうとして後退りしてコケるシーン。あんなことある?ポンコツすぎる。
洞窟で卑屈になるシーン。あれを彼がやることでポンコツさが出る上に、同メンバーの向井康二がさらに輝いた。
そして再三イジられていた、泥パックで向井と取っ組み合いをするシーン。あまりにバラエティを「わかっている」。

笑いの、天才だ…

天才なのに、「見ていて恥ずかしい」と全くならない。
それは渡辺翔太の力の抜け方が抜群で、「元々ポンコツです」感が上手すぎる故に、天才なのが見逃されているからだ。
(「元々ポンコツです」感が上手すぎるのか、天性のポンコツなのかは定かではないが)

そしてこの一連のお笑いを、バカイケメンがやるからさらに面白いのだ。
イケメンがおもろいことしたら勝ち目ないねん。


シャイという切り札

渡辺翔太をバラエティ外で見るときに必ず抱く印象がある。「シャイ」だ。

渡辺翔太が主演を務めたドラマ「青島くんはいじわる」の現場について、timeleszの菊池風磨(なかよし)は「遺憾なくシャイさを発揮」と語る。

そう、この男、恋愛ドラマなんて照れてできない!というほどのシャイ。

「それSnow Manにやらせてください」内でも、後藤真希さんや今田美桜さんに対し「カワイイっす…」とシャイを発揮しニマニマする姿に、メンバーからも「キモチワルイ」とたびたびヤジが飛ぶ。

ドラマや歌番組、単独でのMCの現場などではシャイを遺憾なく発揮し、一歩下がっていつも見ている。

そこから生まれる、俗にいうムッツリ感。バブみ。

この、「弱点と呼んでしまうにはあまりにもチャーミングな弱点」こそ、渡辺翔太の魅力をさらに引き立てている。


渡辺は真面目なのだ

渡辺翔太を知るとき、もう一個ぜひ見てほしいコンテンツがある。

これはシャイなあまり普段多くは語らない渡辺翔太が、半生を語る貴重な映像。

私はこれを見て、「この人、出来スギじゃん…」と思った。

話している内容については視聴していただければいいので割愛するが、注目したのは相槌。
ビジネスマンでもやりがちな「うんうん」や「なるほど」という相槌を絶対に打たないことに衝撃を受けた。
「え、商社の最終面接?」と思わんばかりの礼儀正しさ。

「え、さっき沼でコケてた人と同じ人?」
温度差で風邪引きそうになった。

この人間力。目を見張った。


アイドルについて語るとき

個人的に、アイドルがながくファンと共に歩き、愛されようと思うとき、大事なのは人間力と愛嬌だと思う。(アイドル以外の私たちにも通ずる話だ。)

人間力というと広く感じるが、ここでは生き様、姿勢、倫理観としておく。

ビジュアルや歌唱力、体力はもちろん大事だが、変動するし、いつかは衰える。
センスも時代が変われば世論と一致しなくなるかもしれない。
でも、人間力と愛嬌は年々増していくことが可能だ。

「愛嬌というのは、自分より強いものをたおす柔らかい武器だよ。」と夏目漱石も語ったように、経験で培ったナカミは最強だ。

そのことを、渡辺翔太を見ているといつも思い出す。

この真ん中に鎮座する渡辺翔太(5)、あまりに良さが詰まっている。かわいこぶるな。かわいいぞ。


どうかそのままでいて

先のYouTube内でも語られるように、「シャイ」は本人を悩ませているらしい。

でも、このnoteを読んだ方にはわかるように、それはむしろ渡辺翔太の良さを引き立てているのではないか。
飛び抜けた世渡りや笑いのセンス、ビジュアル。それらは真っ直ぐ届けられると鋭さのあまり受け取りづらかったり、鼻についたりすることもある。
でも弱点にも見えるシャイさがそこに加わったとき、全ての長所がまろやかになる。受け取りやすくなる。親しみやすくなる。

まぜそばにたまご入れたときみたいな感じになる。美味いよねぇあれ。追い飯したりとか。

だから、どうかそのままでいてください。

余談ですが

ここまで読んでくれて、さらに渡辺翔太のバブみに触れたいあなたへ。

「なべラウ」と呼ばれる、渡辺翔太と同メンバーのラウールのコンビで検索をかけると、年下のラウールに年甲斐もなく甘える渡辺翔太がたくさん出てきます。
(ほとんどが無断転載のためここで紹介や推奨はしません)

ラウールにちょっかいをかけたいけど人を叩くのは憚られる、という常識人・渡辺翔太による、優しすぎる猫パンチが見られたりします。


どうせ語り切れるものでもないので、長々と語るのはこの辺にして。
ここまで読んでくれたあなたはそのままMVでも漁りに行ってくださいね。
それでは。

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