見出し画像

[Switch] ファミレスを享受せよ 感想メモ🥤

月の綺麗な夜、ファミレスに繰り出すと奇妙な出来事に出逢い、そこにいる人達と交流をして状況の解決に臨む。

公式の説明通り、2-2.5時間でクリアできるボリューム。
最初はBGMがなく、もしかして怖いやつかな?と思ったけどホラー系ではない。むしろ音がないことでグラフィックとテキストに集中できた結果、舞台への没入感が増してするっとムーンパレス(ファミレスの名前)に入れた気がする。
音に溢れるこの時代のコンテンツの中で敢えての無音の説得力というか。
もちろん途中で鳴るところは鳴り、これがまた程よくて良い。原曲音源とピアノアレンジ版がSteamでゲームと一緒に出ているのでクリア後に浸ろう。
ホラーじゃなくてよかった(苦手)

ファミレスなのでドリンクバーで飲むことができるし、あのファミレスを思わせるような間違い探しもできる。
ファミレスにいる人達とは初対面だけど、会話を通してそれぞれの事情や思いを知っていく中でだんだんと奇妙な一体感、連帯感を抱き始めて最終的に名残惜しい気持ちになる。今見たけど↑に貼ったストアへの導線のサムネイル画像、グッとくる。
現代で身近な空間とSFな設定が地続きとなり、それによってリアルと虚構の境界線が曖昧になったことで却って親しみとリアリティを感じる。満月の夜はムーンパレスに思いを馳せながらドリンクを飲みたい。
昔、深夜にファミレスへ行ったことも思い出す…気がするんだけど行ったことあるっけ。大学生の頃にやった気がするけど妄想かも。でもあのチルでメロウな感じ、今思えば良かったよなという実感はある。どこの記憶だ。

いやそう、これはそういう物語だった。
嫌な感じになる展開はなく、実際に深夜のファミレスを体験した時のような良い意味でのだるさが漂いながらも静かで甘やかで、ままならない人生を過ごしながらそれでも生きていく、そんなシナリオなのである。
クリア後の充実感とは別に、この感想を書いているうちにじわじわと良かったな…と反芻している。
SF感はあるけど、どちらかというと地に足がついていて等身大で、だからこそ愛おしい。「ちょうど良かった」なと感じられる、そんな作品でした。週末や休みの日に是非。

さて、ファミレスを享受しに行こう。

いいなと思ったら応援しよう!