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My終活 ver 1.0の策定に取り組んだ

旅立つにもお金は必要だし、死後の膨大な事務作業で周りの人の時間を奪うことになる。
その上、その時には本人は既に現世にはいないので、ちゃんと引き継ぎをしておかないと周りに迷惑がかかる。
日々着実に齢を重ね、確実に「死」に触れる機会が増えてきた今、それが自らの身に訪れた時に亡くなった後にまで他人に迷惑はかけたくないし、立つ鳥跡を濁さずの姿勢でいきたいので今年の目標として現段階での終活を行うことにした。
いざ始めてみると

  • 自分だけで決められること

  • (実家も含めた)家族と話した上で決めたほうがよいこと

  • 早めにやっておいた方が良さそうだけど早すぎないかみたいなこと

など色々と考えるべき項目があって、これは辞世の間際にやり始めたら間に合わないこともありそうだな、そもそも認知能力が十分である保証もないしと感じた。
終活とは人生の逆算でもあるので、終活を進める過程で現在と将来の資産推移について見直したり、意外と持家を手に入れるのも現実的だと気づいたり、iDeCoは退職所得控除を考えると最低額でもとりあえず早めに始めた方が良さそうだとわかったり、人生の終わりについて決めていくことである程度は生きるにあたっての憂いを払拭できて今をより楽しく生きられそうだなとなったり、早い内に取り組んで良かった。

一度出来上がったら完成ではなく、今後は定期的に見直してアップデートしていく。
土台が出来るまでは少し力が要るけど、そこからアップデートする手間はそれよりは少ないので気が向いたら少しずつ取り組むとよいかも。
一気にやるのはそこそこ大変だった。

以下、思考の整理ついでにライフプランの時系列ごとに現段階で自分がやったこと・やっていないことをまとめたので誰かの参考になれば📝
もし間違いがあれば修正するのでコメントお願いします!


前提

  • 配偶者あり

  • 子供なし

身辺整理をする

主に不要物の処分。定期的に不要物を捨てたり売ったりする。

物理的なものよりも、まずはデジタルの身辺整理の方に力を割いた。
不要なアカウントの削除、サブスクリプションの解約などを行い、課金しているサービスを一覧にして死後に解約してほしいものをまとめておく。
個別にID・パスワードを手動管理するのは大変なのでパスワードマネージャーを利用している。パスワードマネージャーのパスワードだけ共有すればそこから全てのID・パスワードを見てもらうことができるし、課金中のサービスや退会したいけどできないから放置してほしいアカウントをタグ付けしたりメモを残すのが容易なので対応してくれる人もたぶん楽なはず。

パスワードマネージャーは有料だけど1Password推し。

資産の棚卸しをする

現金・銀行口座・証券・ポイント・クレジットカード・ローンなど、現在持っているものを負債も含めてまとめておいて定期的に更新する。
遺言状を書く時に財産目録を用意すると思うのでその準備にもなる。
MoneyForward MEを使っているので把握しやすかった。

この段階で以下を基に、持ち家を買う場合・ずっと賃貸で暮らす場合のケースでお金周りを試算しておくと今後の見通しが立てやすいし今のお金の使い方に納得感や安心感が出てくる。

  • 現在の貯蓄状況をn年続けた場合の試算額(年利0~n%でそれぞれ試算)

  • 住居費をn年続けた場合に支払う金額の試算

  • ねんきんネットなどで将来の年金の試算

  • 老後の生活費統計を確認して老後にかかりそうな生活費を把握

    • どこも住居費が¥20,000もいってない想定でこわい

施設に入居する場合のケースも試算しようかと思ったけど予想がつかなすぎて今回は見送りにした。

家系図を把握する

相続の時までに把握していないとてんやわんやするって生業とする人が言っていました。
ひとまず法定相続人の対象である親とその親・兄弟姉妹とその子供・自分の配偶者の家庭くらいまではわかるとよさそう。
あと今後のために、親に家系図を確認する時に自然に親自身の終活のことを意識させたい。親より先に終活をする目的の一つでもある。

相続に関しては法定相続情報証明制度なるものがあるらしいので、これの準備をしておくのもよいかもしれない。

エンディングノートを書く

各項目について決めてから最後に一気に書くでも、エンディングノートを書きながら各項目を決めていくでもどちらでも良いと思う。

エンディングノートは書店やAmazonで売っているし、自治体で配布している場合もある。
自分は↓を買った。最低限の内容で記入しやすいので手始めに良いかも。

認知症やそれ以外の何かで自分に判断能力がなくなった時は成年後見人など第三者の介入が必要になってくるので、本人の希望が尊重される部分、特に介護、終末医療、葬儀あたりは早めに考えておいた方が良い。
エンディングノート以外もそうだけど、定期的に見直して気が変わったら修正すればよいのであまり深刻に考えずに現時点の希望を書く。

特に何事もなく高齢になった時のために

パートナーや友人知人がいればあまり考えなくてもよいかもだけど、独り身や心身に不安が出てきた場合に頼れる事業・サービスを把握しておく。
今のところざっと見たのは以下の2つ。

  • 見守り事業

    • 定期的に人と接点を持ち、何かあった時に早めに見つけてもらうため

  • 日常生活支援

    • 1人でこなせなくなった家事などを依頼するため

両方共、自治体の事業があればそれを利用して事業の範囲外のことであればシルバー人材センターや家事代行に任せて…みたいにシミュレーションしておく。

ここに関しては実際に高齢になるまでわからないので、数年おきに自分が住んでいるエリアの自治体や民間サービスで現在行っている事業とかを見ておくくらいで良いかなと思っている。

介護について考える

介護が必要な身になった時、どうしてほしいかを考える。

  • 介護をお願いしたい人=身内なのかヘルパーさんなのか

  • 介護してもらいたい場所=自宅なのか子どもの家なのか施設なのか

  • 介護に伴う資金=自分の資産のみでいけるのか援助してほしいのか

  • 財産管理=パートナーや子供に任せたいのか後見人に任せたいのか

他人やお金が多分に関わってくる項目なのでその時期が近づいてくるまでは考えすぎてもその通りいくことはなさそうだし、はじめはざっくり希望を考えて、今後どうなった時に介護施設に入れてほしいかとか検討しつつ加齢に伴って自治体や地域包括支援センター、民間業者などに相談する流れにする予定。

終末医療について考える

回復の見込みがなく余命わずかになった時、どうしてほしいか考える。

  • 病名・余命の告知を具体的に受けたいか、知りたくないか

  • 生命維持装置を含めた延命治療をしてほしいのか、苦痛の緩和ケアだけでよいのか

  • どこで最期の時間を過ごしたいか=自宅、施設など

希望する延命治療の方針によっては、医師のために「尊厳死宣言公正証書」を用意しておくことも考える。

自己判断ができなくなった時について考える

認知症等によって自己判断ができないと判断されると財産管理などが自分でできなくなり、その時のために成年後見制度を利用した後見人の契約が必要になる。
また、他に頼れる人がいないと身元保証人になってくれる人がいなくて入院や施設の入居を断られるケースがあるらしい。
※ 入院に関しては厳密には医師法上は身元保証人の有無だけを理由に拒否できない…らしい

成年後見人を決める (決めてない)

判断能力がある内に自分で後見人を設定する「任意後見人」と、判断能力を失った後に家庭裁判所に申し入れて選任してもらう「法定後見人」がある。

とはいえさすがに今から誰かに任意後見人を依頼するのは早すぎると思ったのでまだ後見人については考えていない。
ひとまず現状は突発で何かあった時は法定後見人を選任してもらうようエンディングノートにはとりあえず書いた。

身元保証人を決める

身元保証人については相手が健康な間は身内にお願いしつつ、何かあった時は友人知人に依頼するか民間の身元保証サービスの契約を検討する。

財産管理委任契約をするか決める (未定)

判断能力はあるけど何らかの理由で財産管理が難しくなるケースもある。
例えばインフルエンザになって外に出られないとか身体的な損傷があって動けないとか。
その場合は、より特定の目的に絞った財産管理委任契約を結ぶ手もある。
ただ加齢に伴い任意後見人を契約する機運が高まった時に、判断能力がある内は財産管理委任契約の範囲で、判断能力がなくなったら任意後見契約の範囲で手続を委任できる仕組みがあるらしいのと、財産管理委任契約に含まれる療養看護の部分は身元保証人がいる内はそちらに任せればいいかなと思っているので今のところは考えていない、んだけどこの解釈で合っているか不安。

調べていたら、成年後見人と身元保証人は利益相反の関係なので両方を同じ人に依頼するべきではないらしい。
こういう時に子供がいる世帯は子供にお願いするんだろうなと思う。
子供なしの場合は、何十年付き合いのある知人友人でない限り(もしくはそうであっても)トラブルになることもありそうなので信頼できる士業の方と任意後見人の契約を結んでおくとよいのかな〜などと考えている。

終活で一番面倒くさそうかつ若い時に決めきれなさそうなのは成年後見人と身元保証人まわりだと思う。

死後

自分の身体について考える

  • 臓器提供の可否

  • 献体の可否

を決める。自分が良くても家族がイヤな場合もあるので話し合った方が良さそう。
臓器提供は免許証・保険証・エンディングノートと記載できるものが複数あるからどれを正とするか指定した方が良い気がする。

葬儀について考える

結構要望に左右される項目が多い。
納骨の方法や葬儀を行うかどうかなども一人で決めると怒られそうなので、歳を取ってきたら周りに相談したほうが良いと思う。

  • 費用=自分の資産から・死亡保険から・援助してほしいなど

  • 形式=直葬・火葬式、一日葬、家族葬、一般葬など

  • 遺体の安置=葬儀社に連絡して安置所に置く・自宅に置くなど

  • 納棺=副葬品で入れてほしいものはあるかなど

  • 宗教=神道・無宗教・キリスト教など

  • 香典=広く葬儀を行う場合にどうしてほしいかなど

  • 参列者=家族・親友・親戚など

  • 葬儀内容=葬儀をする場合、規模・場所・喪主など

  • 納骨の方法=永代供養墓・家族の墓・散骨・樹木葬など

死後事務について考える

死んだ後も葬儀・埋葬や保険・税金・公的サービス支払などの公的な手続きから遺品整理、関係者への通知など私的な手続きまで周りの人に対応していただく作業が数多くあるのである程度まとめておく。

葬儀・死後事務周りは若い内は希望とやってほしい手続きをまとめておく程度にして、死期が近くなったら葬儀は葬儀社と、死後事務はそういった業者と生前契約しておくのが良さそう。

民間の身元保証サービスもそうだけどこういった契約系は結構な金額なので、判断能力がある状態である程度歳を取ってからor何かしらで余命が見えてきたら検討することにしてまずは自分の要望が反映できそうな部分だけ考える。

ぽっくり逝っちゃった場合は申し訳ないけど皆様にお願いしましょう。

遺言状を書く (書いてない)

悩んだけどまだ書かなくていいやと思い見送りにした。
もし書くなら、費用や手間を考えると今の段階であれば司法書士と相談しつつ自筆証書遺言を書いて法務局保管とするのが効率が良いと思う。
公正証書遺言が色々と確実だけど、費用と公証人の用意の負担を考えると公正証書遺言を行うのはもっと歳を取ってからでも良い気がする。

これはメモだけど、書く時は遺言執行者をちゃんと設定し、法的な遺留分を考慮した内容で書くことを忘れない。

おまけ

成年後見人・身元保証人・死後事務委任の流れがわかりづらいので自分用にフローチャートにした

他者に依頼・契約する系で、こういう場合はこうしてくださいを文章でまとめづらかったのでフローチャートにした。当社比でわかりやすいのでフローチャートってすごい。

まとめ

エンディングノートの項でも書いたけど、随時見直すことを前提に終活やエンディングノートの記入は進めるものなので、若い内は肩肘張らずにばーっと書き出すくらいで良さそう。
なので皆様も気楽に始めましょう、Let's 終活!

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