木工作家「福田亨」
オススメのアーティストを紹介する「芸術手帖」マガジン。
第20弾は福田 亨さん。
立体木象嵌(もくぞうがん)作家。「立体木象嵌」とは、木象嵌の技術を立体的な作品に応用した福田さん独自の手法。木材のみを使い、蝶などの繊細な虫を制作・表現している。木象嵌は、種々の天然木材を用いて絵画や図柄を表現する木画技術のこと。
とてつもなく繊細な作品、その儚さと美しさに魅了される。
ちなみに、世間一般的な木象嵌はこちら。
以下の手順で行うらしい。
1. 模様を木で象(かたど)る。
2. 地となる部分に模様と同じ凹みを彫り込む。
3. 彫り込んだ凹みに、別の木を嵌(は)め合わせ平らにならす。
すると、異なる木の色や木目で模様が生まれる。
4. 1~3を繰り返し、複雑な絵を作り上げていく。
通常は平面で行う装飾技法だが、立体的な物に行う事で、着彩をしないで色味を再現した作品を作る事ができる。それこそが福田さん独自の「立体木象嵌」である。
福田さんは現在、北海道音威子府村(おといねっぷむら)のアトリエで作品づくりをされている。自然豊かな環境で、虫の生態と向き合いながら。普段、自然から離れた生活をしている方は、自然の中に一歩入ると「非日常」を感じると思います。当たり前に暮らしている多種多様な動植物の当たり前の姿を作る事で、自然を感じてもらいたいと思っています。なので生きているその姿やその場面を大切に制作にあたっています。
引用<https://intojapanwaraku.com/craft/19575/>
過去にはnextクリエイターズにも出演されていたようだ。
「自然の魅力を通して活動することで村に貢献したい」
クリエイター活動を通じて地方創生を図ったり、自然の中で生きる生き物たちの感動を、私たちに伝えてくれている。