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旅と巡礼

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近所だったり、ちょっと遠くだったり。旅と巡礼とは切り離せないもののようです。
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2024年8月の記事一覧

ド・ロ神父の悪魔祓いー島田喜蔵神父の述懐ー

 先日の記事でド・ロ神父(Marc Marie de Rotz)の悪魔祓いのことを書いた。ド・ロ神父のこのエピソードは、教会発行の冊子、外海町誌、他いくつかの文献とも私がみたものでは、ほとんど同じ内容のことが書いてあった。  記事を書いたあと、その場に居合わせて、のちに司祭になった島田喜蔵神父の伝記をみつけた。もしかしたらド・ロ神父のエピソードがあるかもしれない、とおもって開いてみると、書いてあった。内容が他のものと少し違っているのは、伝記が書かれた時期がいちばん新しいから

ド・ロ神父の悪魔祓い

 宗教のことを考えていて、ふと、長崎の外海地区でいろいろと貢献をしたド・ロ神父にも悪魔憑きの話があったな、とおもいだした。そのエピソードが書いてあったのは、1965年に出津教会が発行した冊子だった。  それは明治13(1880)年ごろのことで、樫山という村の15歳ほどの娘が奇妙な症状をみせるというのでド・ロ神父が呼ばれた。ナセという名のその娘は、自宅にいながら漁に出た父親の様子を話しだす。父親が戻ってたしかめてみるとそのとおりだった、とそんなふうだった。  ド・ロ神父が出津

あらためて京都

 最近、ちょっとした必要から京都・八坂神社の祭礼、祇園祭まわりのことを調べていた。祭りというものを好まないために、祇園祭は神輿の祭りだけれども山鉾が人気とかそういうことも知らなかった。祇園祭・山鉾といってうかんだのは、MASTER KEATON「祈りのタペストリー(10巻のCHAPTER7)」に祇園祭が取り上げられていたのと、妹尾河童さんのエッセイで見た彼による緻密なイラストだった(長刀鉾を描いておられた)。  京都・八坂神社における祇園祭のもととなっているのは、御霊信仰と

夏越の大祓を

 まいとし夏至が過ぎると、あたまの片隅に(もうじき夏越の大祓だな)という思いがわく。意識しているような、していないような、そんな感じですね。  ことしも何度か浮かんだけれど、神社には行かなかったです。そして、梅雨の蒸し暑さに脳みそも蒸されて、日々が過ぎていった。 *  いくつか前の記事に載せたトリコロール・ブリッジの写真の日、周辺の神社を訪ねたら、境内にはまだ茅の輪が設置されたままだった。これは、くぐらねばなるまい。とおもって、Kさんといっしょに(おしつけて)茅の輪くぐ