宝塚記念 vol.3

今日は【サートゥルナーリア】について、
ロジカルラップアプローチで深く考察したいと思います。

Twitter上では推す声が全然聞こえてこないサートゥルナーリア。
良馬場、軽い馬場での末脚勝負に向くと考えられている向きが強いと思いますが、この馬の本当の姿、宝塚記念への適性をラップアプローチで紐解いてみたいと思います。

過去9戦のうち、レース上がりが32~33秒台だった金鯱賞と神戸新聞杯は超瞬発力勝負。
こういうレースは着差が付きにくいにも関わらず、2着に金鯱賞が0.3秒差・神戸新聞杯が0.5秒差。
スローの中距離戦における瞬発力においては、現役屈指の馬で競走馬としての絶対能力は間違いなく高い。

ただ適性の幅は意外と狭く、皐月賞(前半59.1-後半59.0)や残り800Mから一気に後続のラップが上がった有馬記念では、後続との着差は僅か。
この馬にしては大きく敗れたダービーと天皇賞秋は、直線の長い高速馬場で、スピードの持続力が問われるラップ(高速ロンスパ戦)になって、この馬の最大の弱点である速い脚が長く続かない形のレースで敗戦。

地下馬道などでのイレ込みが敗因などと言われていますが、どれだけ平常心で臨んでも、あの高速持続ラップを直線の長い東京でやったら結果は変わらないと思っています。

今回は阪神内回り。
少なくともコース形態はサートゥルナーリアの適性に合う。

現在のサートゥルナーリアの適性や能力を確認できるのは昨年の有馬記念。
自分で取ったラップなので、正確ではないですが、サートゥルナーリア自身のラスト800からのラップは以下。

<11.95 - 11.69 - 11.00 - 12.25>←サートゥルナーリア
<12.30 - 13.40 - 12.20 - 12.20>←レースラップ

L3F目は飛ばしに飛ばしたアエロリットの失速ラップなので、そこのレースラップとの差は問題ではないですが、サートゥルナーリアが素晴らしいのは、L2F目で11.0(もしかしたら10秒台)のラップで大外を回して馬群を一飲み。

皐月賞でもレースラップが上り3Fの加速ラップを大外から先頭に並びかけるコーナリング性能。

一瞬のギアチェンジにおいては、この馬に敵う馬は国内にはいないと思います。

宝塚記念や大阪杯の阪神内回りで必要とされるのは、コーナーでいかに置かれず、直線に向く際に前目のポジションに押し上げられるか。

これが宝塚記念好走の最低条件。

サートゥルナーリアはこのポイントでは、どの馬よりも優れている。
その点ではやはり1番人気になるに相応しい馬であるとは思います。

問題は、直線で先頭に経ってからどれだけ脚を維持できるか。

有馬記念でもラストは相当苦しくなって、ラストはワールドプレミアにクビ差まで詰め寄られている。
しかし、3角~4角で大外を回し、直線まで一番長く脚を使わされ、あの並みいるメンバーを抑えきっての2着の価値は絶大。

サートゥルナーリアは重馬場での経験がないことが不安要素として考えられているのかもしれないですが、こればかりは正直やってみないと分からない。
ただ、個人的にはむしろパフォーマンスを上げる可能性を感じています。
500キロを超える馬体、母シーザリオの代表産駒でもあるエピファネイアは、不良馬場の菊花賞や、やや時計がかかったJCでの圧勝。
どうにもならないくらいの不良馬場であればしんどいかもしれませんが、ある程度時計がかかる程度の馬場であれば十分に力を発揮してくれるのではと思います。

有馬記念で古馬の猛者たちを押さえた能力から、
この馬を本命にとも考えましたが、
直線向いて先頭に立っても、速い脚が長く使えず、重馬場でさらにラスト1Fの時計はかかりそうなので、キセキは捕まえてもゴール前で長く持続的に脚を使う差し馬に、最後の最後で差されるシーンが浮かびます。

宝塚記念は重い印を4頭に打つ予定ですが、
サートゥルナーリアはその内の1頭。
1番人気で嫌いたい人は多いかもしれませんが、
自分は馬券内の信頼は高い人気馬であると思っています。

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