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なぜ子供が欲しいのか。妊活中に考えていたこと。
私たち夫婦が「妊活」を開始したのは結婚して3年目だった。
夫と私の年齢は7歳の年の差がある。
結婚した当初私は25歳だった。
妊娠・出産を経験している友人もおらず、親戚も遠方に固まっているため日常的に子供と接する機会はほぼなく、子供は好きでも嫌いでもない、可愛いとは思うが、ただ自分とは関係のない存在だった。
結婚したとき、いつの日か子供もできて家族をつくるのかな〜とはぼんやり思っていたものの、
入籍して半年後に転職したこともあり、新しい仕事がんばるぞ!モードだった私は子供をつくることなんて考えすらしなかった。
一方夫は7歳上で子供をもつ友人も多く、子供好きが高じて保育士という仕事に着いているということもあり結婚当初、いやそれ以前から
「子供欲しいな〜」発言を繰り返していた。
新しい仕事に慣れてきて、二人の将来を考えて家も購入したところで結婚3年目、ようやく27歳になって重い腰をあげ、妊活を開始することにした。
妊活を開始した当初は本当に子供が欲しいという気持ちより、子供ができたらどうなるんだろうという怖さの方が大きかった。
大好きな海外旅行はあまり行けなくなる、仕事もキャリアアップや転職が考えられなくなるんじゃないか、お金に困るんじゃないか...当時不安に思っていたことは尽きない。
子供が欲しい夫から毎日の「子供欲しいな〜」アピールを受け続け、そして家族で住める大きさの家を買って、子供を持つ友人からの話を聞きに行ってて......
色んな心の準備を経て、ようやく妊活に取り組むことにしたのだった。
夫はよく「欲しい時に子供ができるとは限らない。今は仕事が忙しいから、海外旅行行きたいから、とか、子供を作ることの先延ばしにできる理由はいくらでもみつかるけど、いちいち理由をつけて先延ばしにしてたら本当に欲しいと思った時には来てくれないかもしれないよ。」と言っていた。
今となってその言葉の真実味を感じているところだが、27歳で妊活を開始した当初は若いからすぐできるだろうという楽観的な気持ちで始めてみた。
なかなか授からずに不安に思って妊活開始から半年ごろからブライダルチェックを受けてみたり、漢方薬局に相談に行きはじめた。
そして、29歳現在、体外受精を経てようやく妊娠する経緯に至っている。
2年間の妊活期間中、特に不妊治療の身体的・経済的負担が増すにつれて何度も「何故こんな辛い想いまでして子供が欲しいんだろうか」と何度も何度も自分に問いかけていた。
きっと27歳であっさり妊娠していたらこんなに考え込むことはなかったのではないかと思う。
子供がいなくても夫婦二人で幸せに生活しているカップルはたくさんいるし、結婚して子供を作ること=幸せ、ではないこともわかっている。
でも想像してしまうのは、まだ見ない赤ちゃんの笑った顔とパパになって嬉しそうに育児に張り切る夫とその二人を見守る自分の姿で、
その夢をどうしても諦めることができないと毎度思ってしまう。
少なくとも自分の体と経済的余裕がある限りは挑戦しないと諦めることができないと思った。
なぜ子供が欲しいのか?
問いかける度に自分の子が欲しい、母になりたいという気持ちよりも夫をパパにしてあげたい、夫の子供がみたいという気持ちの強さに気づかされた。
自分のため、という気持ちだけではここまで頑張ることができなかったと思う。
今週はちょうどリアルタイムで「グッとラック」を観ていて、だいたひかるさんががん治療を中断し、不妊治療に挑むこと。がんが進行して命を落とす可能性があるにも関わらずそんな決断をされたということを聞いた。
きっとご本人にとってもだいたひかるさんの旦那さんにとっても簡単な決断ではなかっただろうと思う。
夫は今まで知り合った人間の中で、一番いい人だなと思ったんで、この人の分身を産んでみたいっていう。でもそれによって、私のほうは無治療になるんですね。
でも死んじゃってもいいから、子供を迎えにいきたいという、そういう気持ちですね。
不妊治療を経験していなかったら自分の命よりもまだ見ぬ子供の命を優先する決断は理解できなかったと思う。
なぜ子供が欲しいのか? そこまでして子供が欲しいのか?
不妊治療を経験しない限り、多くの人は深く問いかけることはないと思うけれど、だいたひかるさんの答えを聞いて、改めて妊活期間2年間の自分の気持ちに整理をすることができた。
子供を望まない人、子供が欲しい人、授かることを諦めた人・・色んな立場の人がいて十人十色の正解があるけれど、自分の納得ができる決断をすること、違う選択をした人の意志を尊重すること。
大切にしていきたいと思う。